リペア FAQ


リペア工程FAQ

BGA交換作業やその他のSMD修理作業での、よくある質問・問合せの一例です。
なるべく簡単な確認ポイントにして掲載しています、このWEBでの内容はどなたでも
参照いただけますのでご利用下さい。
(なお、これまでサポートしてきました機種(HG7900・MS9000)に関しては終了しましたのでご容赦下さい)


1. BGAの中はどうなっているのか?
 fig-1  fig-2

参考画像(fig-1)はPBGA256Pinで実装基板をカットしてサンプル製作をする工程のもの
です。
黒いモールド(いわゆるパッケージ表面)を削っていくと中央にベアChipと呼ばれるものが
あります。ここからピン数分だけの配線がボンディングされ目的の用途になるわけです。

断面カット(fig-2)すると、不具合時の解析やクロスセクション(断面観察)という評価テスト
に使われるカットサンプルになります。
こうすることで、はんだボールの外側列と内側列のつぶれ具合や傾きが具体的に見やす
くなります。
一般的にパッケージ表面温度を230℃以下で作業すること・・などの温度保証条件や制約
はこのベアChip保護(保証)のために言われることです。

こういった構造で製造された部品は相当な温度サイクル試験を製造元が行っているので、
単純に温度加熱だけでそう簡単に壊れるということは考えづらいですがPKGメーカーも
ビジネスですから、諸条件・制約が出てくることになります。


2. リペア交換作業、リペア工程に関すること(技術的手法・基礎から応用まで・・)

2-1. BGAリペア作業の流れをわかりやすく教えてほしい
簡単に、BGAリペア交換作業の手順を以下に紹介してみます。

@ 温度プロファイル測定
BGAリペア交換作業では、まず温度プロファイルという温度設定データを測定します。これは、はんだ部分の
溶ける温度とPKG表面の指定された制限温度とのバランスで決まってきます。
よほど特殊な構造で無い限り、はんだ部分とPKG表面温度には大きな差が生じてはいけません。こうした
温度差のことを、Δt(デルタティ)という表現を使いますが通常であれば±5℃以内の範囲内におさまるもの
です。
オートプロファイル機能があるリペア設備ならば、難しい操作は不要となり予備加熱のピーク温度・時間、
そしてリフロー加熱のピーク温度・時間を指定するだけで自動的に最適な加熱条件が確立できます。

A BGA取外し作業
そして実際の作業として、まずBGA取外し作業を行います。ここでは取外しの基本は、基板側にはんだを
残すような状況が推奨でBGA側にはんだを多く付着させることはあまり良くありません。
なぜなら、基板によってはランドが弱く取外したBGAに引っ張られてしまうと危険だからです。加熱時のノズル
内部では、はんだが溶融し始めた状態でノズル中央にある吸着部がBGA表面を少し持ち上げるようになり
最終段階での熱風加熱処理をしています。
それは基板パッドに残っているはんだの表面張力によってパッド上に小さな半円状のはんだを残すことを
目的としています。
リペア作業は特定箇所のPKG交換であり、それ以外の実装部品は正常であることから基板ランド保護、基板
ストレスという観点からはんだは基板側に残る方が良いと考えています。

B 基板ランドクリーニング作業
BGA交換作業では成功率を左右する2つの重要なプロセスがありますが、それは基板クリーニングとはんだ
ペースト印刷のことです。
この2つの作業はどうしても手作業になることで、個人差が生じることから成功率が左右されることになって
しまいます。
基板クリーニング作業は、新しいBGAを取付けられるよう基板をきれいな状況にする修正作業のことで、取外
し後の基板に残ったはんだ量は意外に多くリードタイプPKGの比ではないのです。
通常この作業ではソルダウィックとはんだゴテによる残渣吸取りをしますが、BGAははんだ量が多く使い方に
よってはランド剥離を発生させてしまいます。そこで推奨する手法として、はんだ吸取り器との併用作業となり
ます。

作業手順としては、まず大まかなに基板上に残った残渣はんだを除去してから最後にソルダウィックとはんだ
ゴテを使って慎重に仕上のクリーニングをすることが最適です。
そして最終確認として、手による触診で基板ランド面に凹凸がないことを確認することは必須作業です。
ここで凹凸があると、次の工程であるはんだペースト印刷がうまく出来ません。

C はんだペースト印刷作業
そしてもうひとつの重要なプロセスが、はんだペースト印刷作業となります。クリーニング作業とこのはんだ
印刷作業は正直なところ作業数をこなしてスキルを上げることが一番の近道です。
ここでは、1枚のステンシルマスクによる印刷(BGA側または基板側)を行いますが、このステンシルマスク
工法は柔軟性・信頼性・効率性に優れコストもあまりかからないことで広く市場に普及している工法です。
その際のポイントは、基板ランドへ印刷するか?BGAボールへ印刷するか?ということになります。
基板への印刷では、マスク固定も安定しスキージの力加減も気にせず作業することが出来ますが、この
工法を採用する場合にはBGA実装箇所の周辺に一定の空きスペース(PKG外形+2ミリくらい)が必要となり
ます。
高密度実装により空きスペースが無い場合には、どうしてもBGAボール側への印刷となります。
その場合には球面に対する印刷となるのではんだ量のバラツキを確認する必要があります。
特に中央部と端ではんだ印刷量が極端に違うような場合には、やり直した方がよいでしょう。
接続信頼性にかかわる工程ですから、慎重に納得いくまで確認するようにしましょう。

D 位置決め・搭載
新しく実装するBGAは吸湿対応(事前にベイキング処理など実施すること)をしっかりした上で、リペア設備に
付属されているビジョンシステムを使って位置合せを行い搭載します。
BGAの大きさにより、そのままストレート画面で位置合わせ出来るものや、ワンショットの視野から出てしまう
サイズでは対角部分を画面中央に分割して位置合わせしたり、きわめて小さいサイズのPKGであれば
ズーム拡大という機能に切り替えてBGA側のはんだボールと基板ランドを目印に位置合せを行います。
その際、BGAタイプのPKGではボールピッチが一定であることですべてのボールを見なくとも対角のいくつ
かのPinを見るだけで位置合せが出来ることを知っておくと便利です。
FBGAやCSPなど小型サイズ搭載では、リペア設備の搭載精度が重要となるので使用する設備がどのくらい
の搭載精度を持っているか?知っておくと良いでしょう。ボールpitchが0.5o以下の場合には少なくとも
±25μ レベルの設備で無いと位置ズレをしたまま加熱することになるので確認してみてください。

E 加熱実装作業
搭載後、温度プロファイルデータにしたがって加熱スタートさせ実装作業を行います。ここでは加熱設定区分
として、PH1(予備加熱)基板を予熱する立上りを作る ⇒ PH2(設備によってはSoak)ためを作る(維持する)
 ⇒そしてRH(ピーク加熱)ピークハンダ付け温度) ⇒ クールダウン(冷却)という流れとなる。
そして温度プロファイルに基づいてより効率よく熱伝導させるためのポイントが、加熱ノズルということになる。
BGA実装では、こうしたノズルによるエリア加熱工法が主流であり、PKG表面側ではホットエアー(熱風)
強制対流を採用し、基板下面ではより広範囲なエリアヒータと加熱を任意に可変するためのメインボトムヒータ
を採用することで、BGAおよび基板への熱伝導という2つの熱効率要素を用いてはんだ(Sn共晶、Lead(Pb)
Free)溶融を促進させている。

ここでのポイントはいかにホットエアー(熱風)を効率よく対流⇒循環させフレッシュな雰囲にできるか?という
ことになってきます。
ただし携帯端末や小型薄型基板での作業では、PH1⇒PH2⇒RHという台形のプロファイルにこだわらず
最短加熱でいっきに処理する方がベターです。隣接部や裏面の影響を最小限にすることが優先となります。

F 検査・確認作業
リペア交換作業の最終工程として、検査・確認作業があります。ここでは2つの工法が採用されていて、それは
X-rayテストシステムと実装状態を目視確認するスコープ画像システムがあります。
X-ray確認についてはショートNG確認が基本作業であって、これからの必要性としては3D(傾斜撮影タイプ)
方式であること、そしてボイド計測、接続エリア計測まで出来ると良いです。
外観スコープ確認では、実装後のはんだボールを画像上で目視して良否判断を行います。良好な実装状態
であればLEDの反射がちょうどはんだボール中心部に一列に見えます、不具合の場合はあきらかに取付け
高さがバラバラで傾きや反射位置が上下にズレるので非常によくわかるものです。



2-2. はんだペースト印刷、マスク加工種類、粒子、スキージ、洗浄について・・?
まずはんだ供給(印刷)は、BGA採用ユ−ザ−では大半で実施(基板側又は部品側に)されていますが、
CSPユ−ザ−では実装スペ−スの関係上それが難しい為、粘性の高い専用のフラックス等を使用している
という例もあります。
その場合、携帯型電子機器では何らか(かつてはアンダ−フィル等)の手法で実装部品(CSPが大半ですが)
の補強をしています。(2012年前半からこの傾向がかわりつつあり、全体塗布しないことも出てきています)
一時期携帯端末ではアンダーフィル採用が減りましたが、結局戻ってきている様子でリペア作業現場では
大変な苦労をされていることも見ています。

はんだ印刷の確度、安定度は基板上に印刷する方がやりやすいのですが、実装基板上の関係でBGAはんだ
ボ−ル側に印刷するしかないような場合にはいくつかの注意が必要です。
BGAはんだボ−ルへの印刷では、供給量が少なくなりがちなので塗布量は必ず確認すること、基板上に印刷
した場合はんだは横から見ると台形となりその上にBGAが搭載され安定しますが、BGAはんだボ−ル側への
印刷では、安定した良好な作業なら同じような平面上のはんだが残りますが、マスクズレやスキージにじみ発生
するとボ−ル先端に山盛りになったり、量が不安定だったりして残るようになるので塗布量が変動する可能性が
あります。
そして、マスクとはんだボ−ルの抜けバランスが悪いとはんだボ−ル先端に塗布されず周囲の方へ逃げていき
ますから、オ−プン不良の原因となるので印刷後の状態を確認するというのはそういった意味です。
 良好な一定量が安定塗布されているペースト印刷例


メタルマスク加工には、対象となるPKG情報が必要です。その情報とは、マスクの板厚はどれくらいにするの
か? (例 かつてはBGA-150μ、CSP-120μ などと言われてましたが、今ではどちらも100μということが
多いです)
メタルマスクのカットサイズはどれくらいにするのか?(アルミ枠フレーム付のマウンターライン用か?リペア
作業用の1枚とりタイプか?1枚取りの場合サイズがBGA外形に対して何ミリのサイズでカットするのか? など)
メタルマスク穴径はどうするのか? (1:1で良いのか開口率を変えるのか?など)そしてメタルマスク加工手法
は?(レーザー加工か?それ以外か?など)ということが必要です。

次に、はんだペーストは、共晶か?Lead Free(鉛フリー)か?融点はどのタイプか?粒径は何ミクロンのタイプ
か?更にスキージは金属タイプか?樹脂タイプか?樹脂なら硬度はどれくらいのものか?といったことえを決定
しなければいけません。

最後に、印刷は連続してできるものではありません。必ずメタルマスクにはんだ残渣が付着して抜けと呼ばれ
る塗布量の変化が発生します、その場合メタルマスクを複数用意して交換しながら同時に洗浄して乾かさな
ければいけません。
そこでは洗浄が必要となります、共晶ハンダであれば特にこれというような洗浄剤を使う必要はなくIPAでも
充分ですが、Lead Free(鉛フリー)はんだになるとそうはいきません。
特性として硬質で粘性が強いため残渣が残ってしまうので、特定の洗浄剤を使用する方が確実となります。
その際のポイントは洗浄性(抜けのよさ)・速乾性・フレーム付タイプであれば固定用テープ剥離に影響が
ないものという項目があげられます。



2-3. リボール作業のやり方、工法、注意点について教えてほしい
はんだボール再生は可能です、というか今では多くのユーザーでリボール作業を実施していると思います。
但し基本的にPKGメーカーはリボール(はんだボール再生)に関しては保証しないのですべてユ−ザ−保証
にて実施ということになります。
現在国内市場では対象BGAにはんだボ−ルを搭載してリフロ−する手法が多く、高価なカスタム品やサンプル
レベルで数がないという場合、修理サ−ビスセンタ−などで作業対応数量に余裕がない場合などでリボ−ル
作業は行われています。

大半が採用している工法は冶具方式のボ−ル搭載手法で、対象BGAをリペア取外し後に残ったはんだ残渣
をクリ−ニングしいずれか @ メタルマスを使用してはんだ印刷する A フラックスを塗布する(はんだ印刷
しない) の後整列用のメタルマスクを用いてボール搭載を行いリフロ−で再生させるやり方です。作業的には
手間がかかることと多少の器用さが必要という感じです。

普通レベル(すごく簡単とは言いませんが)です、ボール配列が変わるたびにメタルマスク2種類(印刷用と
整列用)のランニングコストがかかります。(リフローはN2が推奨、ボール酸化してしまいます)もうひとつの
工法はリボールシートと呼ばれる消耗部材を使用することで、ボ−ル付のシートを購入して対応するものです。
BGAを同様にクリ−ニングした後、BGA側にフラックス(透明なタイプではなく濃茶色のある程度粘性の強い
タイプが推奨)をベタ塗りしてリボールシートにかぶせて、そのままリフロ−で再生させるやり方です。
但し輸入品のため在庫はなく納期がかかります、その他制約もあり中々タイミングが合わないことがあります。
実際に、あまり普及しなかったこともあり現在弊社では取り扱いを中断しているのが現状です。

最近の対応で新たなものは、リボールマウンターという製品での対応やアウトソーシングとして作業自体を
当社へ依頼するという手法もありますので、それらについて興味あれば問合せ下さい。



2-4. 検査確認手法はどうするのか?
非破壊検査と破壊検査のいずれかを採用することになります、非破壊検査とはX線設備や外観スコープ、
破壊検査は実装基板から引き剥がして接続状況を確認するものです。
X線設備もコストによって仕様が様々です、どこまで予算をかけられるか?ということになりますが基本的に
わかることはショートNG(未はんだのオープン状況は、実際なかなかX線ではわかりづらいです、わかるレベル
の設備はかなり高額です)ですから割り切って採用することでいいと思います。
ボイドもあるなしだけならどの機種でもいいですし、将来性を考えるならソフト対応の充実したメーカーが良い
でしょう。(推奨メーカー例 ソフテックス社 など)

BGAスコープなどの外観スコープも同様で高額なものから簡易タイプまで市場展開ありますが、必要な機能
としてはBGAボール接続面が見えるものでPC編集対応できるものが良いです。

実装後のスタンドオフ(取り付け高さ)はPKGにより基本数値(BGAなら0.5o、LGAなら0.1ミリなど)が決まっ
ているので、LED照明の反射位置が一定に横方向に見えれば、まずは合格です。
こうしたスコープでは現実にすべてのボールは見えませんので、必要以上の高額なものでなくて充分ですと
当社ではアドバイスしています。
ただまわりに実装されている他の部品位置によってはプリズムヘッドが入らないので、現実的に制約があり
ます。
鉛フリー実装では、時間経過して不具合が出ることが傾向としてあるので、すぐ見ても意味がないというこ
とも言われています。



2-5. Lead(鉛)フリーはんだ採用は?
さすがに最近ではいないと思いますが、少し前ではたまに耳にすることで驚く事例として、鉛フリーはんだと
いうと1種類と思っている方がいること、単純にはんだを買い換えれば済むと思っている方がいることはビックリ
でした。
Lead(鉛)フリーはんだは、いくつもの種類が存在しそれぞれ組成内容が違い融点も異なります。240℃超の
高融点タイプでは抵抗・コンデンサというCHIP部品が焼けてしまう影響を考慮しなければいけないし3.0Agタイプ
の220℃前後という中融点やBi(ビスマス)・AZ含有の低融点タイプでは接続信頼性に注意が必要になるなど、
どれを採用するのか?により必要となる設備・応用技術が違ってきます。
そして鉛フリーはんだを採用する場合、基板設計や材質も当然関係してくるので、どの組合せで実装強度が
どうなるか?はんだ付け信頼性に問題がないか?ということを評価テストして、初めて製造ラインで安心して
採用することができるので、こうした準備なくはんだを変えるだけでうまくいくことはまずないでしょう。
とは言っても、評価テストは不具合が生じてからでないと動かないユーザーが多いのが実情だし、日本国内
では某社の中融点はんだが主流ですが海外では高融点はんだが多いということも現実です。



2-6. 温度プロファイルの考え方は?
温度プロファル測定では、まず対象はんだの種類によってPH(予備加熱) ⇒ RH(本加熱)へ移行させる
温度設定が異なります、まずはんだ種類が共晶なのか?Lead(鉛)Freeなのか?を確認して、それぞれの
要望温度を設定します。
次になんでもかんでも台形のプロファイルにする必要はないという柔軟な考え方で対処することが重要です、
大型の産業機器基板ならゆっくりと予備加熱してピークへ持っていきますが、携帯端末や小型薄型基板では
高密度実装の集合体ですから長時間加熱はダメージを与えてしまいデメリットになりますので不必要なこと
です、成功率が高い作業現場のタクトは数十秒のレベルでストレスを最小限にして対応しています。



2-7. まわりにデッドスペースがない場合、どうすれば良いでしょうか?
リペア対象PKGとその周囲に実装されている他の部品とのスペースのことですが、製品によりかなり変わって
きます。
携帯端末・カード・モバイル関連製品ではまず隣接実装とのスペースは 0 と思った方がよいです、産業機器
製品は意外と数ミリ空けているケースもあるので作業者は楽になります。
デッドスペースが無い場合どうすれば良いか?これは温度プロファイル測定時に気になる部分へセンサーを
設定して基準値を知っておく必要があります。
そして何度まで上がってしまうのか?を知った上で物理的な対処を行い、温度上昇を防ぐようにすることに
なります。
 すぐ真横にchip実装がある事例


実際の生産工程では、両面実装でリフロー炉を2回通過しているわけですからそれと同じレベルでの雰囲気
であれば問題がないということを考慮して作業に取組むことです。



2-8. アンダーフィル対応について教えてください?
こうした個別の作業対応の場合は、基本的に採用しているリペア設備メーカーへ相談して下さい。設備の
特長やメーカーの技術力で対応する場合もあるのでまずは自分が採用しているメーカーへ相談すべきです。
あえて記載するなら、アンダーフィル材は大きく分けて2つのタイプがあります。ひとつは特定の温度に
達すると接合部が面で剥れるタイプ、もうひとつは軟化と硬化を繰り返し基板へストレスを与えていくタイプ
です。
アンダーフィル材メーカーのいうリペア性は基本的にあてになりません、それは実際の実装基板での確認
テストデータではなく材料そのものの単体テストデータだからです。
 アンダーフィル材による取外しポイントを見つけることが鍵になる


まず確認するなら、いっきに高温になる加熱装置を用いてアンダーフィル実装部がどう変化するか?確認する
ことです。
ここで40から60sec以内に変化があれば、それは作業対応可能です、もし90secを超えてもなんら変化が無い
場合はあきらめた方が賢明です。
加熱するだけダメージが基板へ残るだけです、この手のアンダーフィル材では成功率を言う以前のものと
なってしまいます。(基本的にだらだら温度上昇するホットエアー加熱タイプのリペア設備では不向きです)



2-9. リペア設備の自動化はできませんか?
この話も特に民生機器市場の方よりあいかわらず聞こえてくることですが、完全オートタイプのリペア設備が
あれば良いという方がいます。
よく考えてみてください、リペア作業は既に2回リフローを通過している基板での作業でそこへ温度プロファイル
測定で加熱し、取外し作業で加熱するわけですから基板のソリが全くなければ同じZ軸制御値で吸着位置
への繰り返し運動で対応可能ですが、そんなことはまずありえません。
マニュアル作業だから微妙な高さへの対応がすばやく出来るのであって、オート制御では吸着ミスを繰り返す
ことが想定できます。
リフロー炉の全体加熱に対してリペア設備は部分加熱ですからよけいに基板の収縮ストレスがソリとして表れ
わずかな隙間が存在することからオートタイプの可能性が低いことになります。
そして何よりも、そんな設備は非常に高額となりメンテナンス費用もかかるので結局導入するユーザーは
少ないことで採算が合うものではなくなると言うこともあります。
2013年夏ごろに聞いた話では、あの国の展示会で自動リワーク装置が出展されていたそうです。本当のところ
どうなんですかね?



2-10. 基板クリーニングの推奨工法はどうするのでしょうか?
SMD(表面実装部品)はPKGの進化に伴い、実装構造が変化しています。BGAは作業をしてみるとはんだ量
がかなり多いことがわかります。
FBGA実装では小型化された基板へ高密度実装されているわけで、ランドは非常に小さくなっています、という
ことは弱く脆いのです。
一般的にはソルダウィックとはんだゴテが基板クリーニングの主流ツールですが、ランド剥離や不必要な加熱
などで基板を破損してしまう事例はBGA実装になってから増えてきていることで、当社でははんだ吸い取りと
ソルダウィックの併用が最適と考えています。

基本的にはいずれもマニュアル(手作業)作業のため、スキルの有無により個人差があります。これは何と
いっても作業数をこなして慣れることしかありませんので練習して下さい。
まず表面実装用のはんだ吸い取り器で確実におおまかな はんだ残渣を除去して最後にソルダウィックで
仕上げるという作業になります。
そこでは、はんだゴテの方も先端形状を一般的なとがったものから平たい形状のものへ替えることは言うまで
もありません、ランドをこするより押し付ける等やってみてわかっていく要素が多いと思います。



2-11. リペア作業時にやってはいけない事とは何でしょうか?
なんといっても温度プロファイルを確認せずにいきなり作業をすることです、今でも本当に目にすることがいきなり
加熱する現場があります。
そしてプロファイル測定の熱伝対セッティングがいい加減だと、これも意味がありません。
それはもう交換作業がうまくいかないという前に、そんなことしてたら成功するはずがありませんよ!という世界
です。
何事も準備と手順が整ってこそ結果が出ます、何もせずうまくいくはずがありません。そして大きなサイズの
基板作業では、いきなり加熱することはNGです。
まず基板全体が一定の温度になるまで余熱状態にしてから作業を開始しないと基板に "どうぞ、ソリ発生して
ください" と言っているのと同じです。
こうしてあげていくとキリがないのでこれくらいにしておきますが、すべてよく考えればわかることですから慎重
に作業をするようにしましょう。



2-12. アウトソーシング対応で、なぜすぐに作業が出来ないのか?
いや、今ではいつでも持ち込めば珈琲飲んでいる間に作業しますとかいうEMS会社がありますよ・・・。
リペア設備を持っていないユーザーから、BGA交換作業などのアウトソーシング対応をしていますが、よく
言われるのが "今から持っていくから、すぐやってもらえますか?" ということがあります。
でもよく考えてみてください、こちらは何の情報もなく、基板仕様やPKGサイズ、はんだの種類なども知りま
せん。
そしてメタルマスクの準備やはんだの種類など、リボール作業が必要な場合はボールサイズ径も在庫がある
かどうか?確認して始めて納期回答が出せるのです。
基板を見て、わかることや追加作業が必要なこともあるので簡単に回答できないのです。
交換するBGAは吸湿対応でベイキング処理してから作業するので、そうした時間も必要になります。最近では
基板さえベイキングしないと作業できないレベルのものが増加中ですから、「えいやー」では出来ないのです。
逆に言えることは、すぐ対応するという業者さんは安全面やそうした知識もなくただ交換作業をするだけという
ことではないのかな・・?当社ではそうした対応は出来ません。
と言うことで当社では、絶対にそういう対応はしませんのでそれがご理解いただけないなら、どうぞ他の業者へ
行ってくださいと説明しています。



2-13. 現場技術・応用技術についてのヒントは?
たとえばスタンドオフの低いPKG作業の場合、どうすれば傾かずに実装できるか?隣接実装部品の影響を
最小限にするには、どうすればよいか?コネクタやソケットという場合の作業対応はどうすれば良いのか?
こうした内容は成功している現場ほど、非常に地道な対処をすることでクリアーしています。
設備側の仕様が異なるので多くは言えませんが、基本的に何らかの作業をプラスして普通の状態
(一般的な実装状態にすること)にするということです。
ヒントは本当にちゃんと作業している人にだけ見つかる瞬間だと考えています。



2-14. FBGA/CSPのリペア対応で注意することは?
最近の事例では、こうしたPKGを採用している基板ランドの強度が弱く、少しでも加熱が強すぎたり長くかけ
たりするとランド剥離発生してしまうことや、小型サイズPKGでは搭載精度がそのまま位置ズレに直結する
ことがあります。
温度プロファイルも出来れば最短時間で処理する取外し用プロファイルと取り付け用プロファイルといった
2種類で対応するとベターです。
最近のリペア設備は、全面エリアヒータ採用などボトム側が大きな構造となっているので小さい基板を
そのままセッティングすると損失が大きく加熱効率が良くないので、冶具などの採用で一定サイズの基板の
ようにするという工夫も成功率を上げる手段となります。
何より困ることは、こうしたPKGサイズの製品の場合、海外製基板と国内製基板で全く熱伝導特性が
異なったりへんな部分に熱が対流したりすることが起きているので、そういう情報が得られる環境であって
ほしいです。



2-15. SMD部品に対するリペア対応で注意することは?
QFPやPLCCなどBGAタイプではない部品やコネクタ・ソケットなど含めたSMDリペアということであれば、
極端な話、あまり温度プロファイルにこだわった管理をしている現場を見たことがないです。
簡易熱風発生器でいっきにPKGを加熱してピンセットで取外し、取付けは はんだごてというケースが
ほとんどだと思います。
取外しはそれでも良いでしょう、問題は取付けですがこれも手作業で対応できるならその方が安定する
ことでしょう。
リペア設備を使用して取り付ける際には、ホットエアー対流の仕組みを考慮してはんだ印刷量とはんだ
印刷方向を実装ライン用と別にしないとショートNGが頻発することになります。

ホットエアー装置は、ノズルを介在して内側から外側へ対流が流れていきます。リード部品では、まず
はんだが溶け始めると同時にフラックスが外側へ広がり次にはんだ自体も溶融して基板外側へ流れます。
そして共晶点に到達すると一気にリードへ向かって吸い上げられていくのではんだ量が多いとそこで
ショートしてしまうわけです。
生産ラインで使用している印刷用のメタルマスクでは、はんだ量が多すぎるというのはここに関係しています。
交換は出来たけど、基板が焼けていたり隣接部品が再溶融してグチャグチャとかの基板今でも見ますね・・。



2-16. BGAのリペア工法、なぜホットエアー(熱風)なのか?
BGAがその形状の通りはんだボール部が電極となりその接続面がPKGの下側に広がっている構造のため、
ノズルと基板下面からの加熱がリペア工法の最大のポイントとなり従来の一般的なSMDとは異なる温度
プロファイル条件が必要となった背景がある。
ホットエアー以外の加熱で言えば、レーザー× 光ビーム× IR○ ということで、雰囲気を作ることが
出来れば対応は可能となる、ただしIRでは必要以上にPKG内部を高温化することがあり上下バランスが
重要になる。
そしてIRではプロファイル可変の応答速度が遅いのでカーブの可変がすぐに出来ないデメリットがある。
現在のリペア設備で採用されているノズルによるエリア加熱工法は、ホットエアー(熱風)強制対流と
BGAおよび基板への熱伝導という2つの熱効率要素を使うことで、はんだ(共晶、Lead(Pb)Free)溶融を
促進させている。

そのエリア加熱ノズルはBGA/CSP自体を均一に加熱することができ、温度勾配も小さく制御でき
PH(予備加熱)からRH(リフロー加熱)という作業プロセスの確実性を向上することができ、誰もが簡単に
使用でき設備開発もコストがあまりかからないことでホットエアー工法が主流となっているのです。
ただし、ホットエアー加熱設備にも弱点があり向いているもの不向きのものがあることも事実です。



2-17. オートプロファイルと熱伝対設定のポイントは?
最近主流となっているオートプロファイル機能設備では、肝心な熱伝対セッティングが重要なウエイトを
占めてくる。
熱伝対にはJIS規格があり、等級や線径そして被覆などいろいろな種類があるがオートプロファイル作業で
使用できるものとなると非常に限られてくる。
BGAの場合、実装基板では基板面とはんだボール部分のスタンドオフ(取り付け時の高さのこと)値は
およそ0.5oであるので、先端部が0.5o未満でなければ物理的にセッティングできないことになる。
これがFBGAやLGAになれば、スタンドオフは0.1oになるので熱伝対の先端は0.1o未満でなければ
はんだボール温度は測定できないことになる。

こうしたすべての作業の基本となるプロファイル測定の段階で、熱伝対センサーの果たす役割はとても
重要となりその準備はおのずから注意が必要になってくる。
オートプロファイル設備では、はんだボール部とPKG表面の2ポイントを温度制御の基準としているので
先端部の固定に関しても正確にするようにしたい。センサーが浮いてしまえば、簡単に10-20℃ほど上昇
した表示がされるので全然違うものになってしまう。PKG表面に貼る際には、浮きが出ないよう空気を
逃がしておく。
ボール部には確実にぶつかっている手ごたえの状況で仮止めから固定することが弊社での手順にしている。



2-18. BGAタイプソケット・コネクタの対応工法は、どうすれば良いか?
こうした個別の作業対応の場合も、基本的に採用しているリペア設備メーカーへ相談して下さい。設備の
特長やメーカーの技術力で対応する場合もあるのでまずは自分が採用しているメーカーへ相談すべきです。
参考までにはPKG形状やセンター位置がズレていたり吸着面がなかったりするので、何か工夫をして通常
のPKGに近づけるというように考えると良い。
そのまま対応しようとしても無理があるので、どうすれば普通のPKGのようになるか?をまず考えてみる。
設備側の吸着面は加工上では多数のパイプを設定することが出来るが、吸着面が増えるほど平面度が
ポイントになり傾きが出れば取外しは出来ても取り付け(特に搭載)が厳しくなる。

そこで中央部を蓋して面を確保する、吸着面を丸ではなくバー(広範囲)にする、というような工夫をして
出来るように近づけることが必要となる。
当然1回の試作でやろうとするのではなく、いくつかの段階に完成度を上げていくほうが良い。
こうした応用工法は実装位置が基板の端にあるような場合も同様で、端であることを何らかの方法で中央に
もってくるような考え方が出来ると、作業者の負担も軽減され成功率も上がってくることになるはずです。



2-19. LGAの対応がうまく出来ないのですが・・?
こうした個別の作業対応の場合も同じです、基本的に採用しているリペア設備メーカーへ相談して下さい。
設備の特長やメーカーの技術力で対応する場合もあるのでまずは自分が採用しているメーカーへ相談
すべきです。
ヒントとしては、これも前述の通りでどうすれば普通のBGA作業のようにすることが出来るか?という観点
から考えてみれば意外と良い工法が見つかると思います。
最近では、LGA同様にQFNもバンプレスタイプの部品ということで採用基板が増えてきています。
当然ポイントになるのは、はんだ量であり加熱工法です。
最初にも書きましたが、当社もビジネスですからすべて公開することは出来ません。



2-20. N2の必要性は?
ひとつの考え方としてあるユーザーが言われたことが、BGAの場合どれほどN2効果が得られるのか?
わからないということでした。
SMD PKGでは、はんだ付け部分が常にN2雰囲気に直接触れながら接続する過程でメリットを生み出し
ていますが、BGAタイプの場合では、接続面の上にモールドが蓋をしている状態ですからはんだ付け部分
のどこまでN2が浸透しているか?わからないという趣旨でのアドバイスでした。

BGA以外には確実に効果が得られますが、BGA構造の接続ではどうか?まだ未知数と言えるでしょう。
ただBGAのリボール作業を行うのであればN2リフローを使用するほうが確実に酸化防止というメリットを
得られます。
大気リフローで作業をするとはんだボール表面にしわが発生しやすく形状・濡れが良くありません。
それらは接続信頼性にも影響することから、リボール作業でのリフローではN2が推奨と言えます。



2-21. 実装評価・不良解析はなぜ必要なのか?
前述のLead(鉛)フリーはんだ採用の項目でも記載しましたが、単純に使用するはんだペーストを
共晶タイプから鉛フリータイプへ変えるだけではないので、今までとどこが?どう?違うのか?を確認する
必要があるということです。
実装評価・不良解析には2つのパターンがあり、ひとつは はんだ付け不具合がないことを確認するため
に行う場合、もうひとつは出荷した製品がクレームとなり戻ってきた段階でどこが不具合箇所であるのか?
を特定する場合があります。
本来ならば出荷する前に、はんだ付けに関して問題がないか?接合部の不安要素はないか?その出荷
する製品のライフサイクルが保証できるレベルで信頼性が得られているか?をテスト評価して、基礎データ
バックデータを保有しておくことが最善です。
昨今問題になっている製品のはんだ付け不具合による事故は、こうした対応をしていれば充分防げること
でしたが、現実には何かあって初めて対処するという流れが大半です。
はんだ付け作業に問題があったのか?はんだ自体に問題があったのか?基板(設計・構造)に問題があった
のか?その原因によって対応がわかるので、特にLead(鉛)フリーはんだへ移行する際には最低限のレベル
で評価データを保有することを推奨しています。



2-22. Lead(鉛)Freeはんだで発生する不具合とは?
これまでの共晶はんだであればショートNGがあげられましたが、Lead(鉛)Freeはんだになってからは逆に
オープンやクラックという不具合が多くなっていると感じます。
採用するはんだの融点により予備加熱の温度と時間が変化することでボイドの発生も影響されます、ボイド
は発生箇所によってクラックへとつながる重要な事例なので、クーリング手法など含めた改善が必要なること
があります。
共晶はんだより高温だからといって、単純に温度を高く長い時間加熱すると基板側の仕様によっては剥離が
発生しそこでクラックとなることもあります。
そして基板の内層によっては、なかなかはんだが溶けずに他の実装部品が変色してしまうという事例も
見ています。



2-23. X線設備の効果は?
正直なところ、X線設備はコストしだいでピンキリですからどこまで見えれば良いのか?ということで決定する
しかないと感じています。
しかも大半のユーザーでは、現実にショートNGの確認をするくらいで全数検査しているという話もまず聞いた
ことがありません。
そうなると投資効果の問題になるので、どこまでの予算でどこまで見えれば良いのか?という選択肢になって
しまいます。
機能的には3Dタイプでボイド確認がクリアーに見えれば充分ですから、デモを納得するまで見て決定すること
が良いでしょう。(推奨メーカー例 ソフテックス社 など)
  ボイド率測定機能画像とCTスキャン画像


2013年どちらかというと、弊社はX線検査に後向きでしたがボイド率測定とCTスキャン撮影を実際に行って
から少し考え方を改めています。
もし予算がつくならば、この機能はあるとすごく便利だと感じました。CT機能は追加
OPで思っているよりコストからず導入できることも知って、メリットが大きいと感じています。



2-24. リペア対応サイズはどこまで、メーカーが言う実績の意味は?
大きなサイズの実績としては、通常のPBGAは規格で45×45mm〜47.5×47.5mmまであり、MCMでは
50×50mmまで対応したことがあります。
ちなみに当社が経験した最小サイズは4×4mmFBGAで、基板仕様では0.6〜3.8t、Max 26Layer基板の
対応確認をしてことがありますが、こうした極端な最大最小サイズの場合にはリペア設備より印刷や
クリーニング作業の問題の方が多くのウエイトを占めて成功率が変わってきます。

そして、メーカーが言う実績については 1個でも出来たら実績があると言っていると思って良いでしょう。
メーカーはあくまでも設備を販売することが目的で、作業が安定して継続することではありません。
多くのリペア設備メーカーの営業は早く販売して次のユーザーへ向かうという姿勢が基本スタンスですから、
本音・正直な話というのはあまり期待しない方が良いと思います。
現実には導入したユーザーは日々作業をするわけで、実績があるという意味は全く異なるものであると思った
ほうが良いです。
1×1oサイズのμBGA対応したことがありますと言えば、何個テストしたかわからないが1個はOKが出た
というレベルのものです。100個トライして98個良品2個不具合などというものではありませんからね。

弊社が今年(2013年)経験した、初めてのとんでもないサイズのBGAタイプのものが75×75oで8000pin
というものでした。これは良品とるのが本当にシビアで大変だろうな・・・と内心思っています。



2-25. 基板のソリはどうしたら防げるのか?
基板のソリ発生は、基板上の部分によって熱膨張が異なることでストレスが基板を変形させることにあります。
基本的な考え方としては、上ソリが発生するなら上側(リペア設備で言うなら、ノズル側)の加熱バランスが
強すぎる、下ソリが発生するなら下側(リペア設備で言うならボトム側)の加熱バランスが強すぎるということ
になります。

よく使う手法として、基板を一定温度に予熱してから作業すると熱膨張の変化量が少ないのでソリが防げる
ことがありますし、冶具対応でソリを吸収するという手法もあります。
冶具の場合は出来るだけ、点で支えずに面で基板を支えるようにするとソリが少なくなります。
せっかく基板全体がおさまるような全面エリアヒータ付のリペア装置を持っていながら、基板をセッティング
してすぐに加熱スタートするのは意味がない(それではストレスが余計にかかってしまうから)ので、まず充分
全体が余熱されてから作業開始するということも対応手法の一つです。
生産工程でのリフロー炉が、なぜあれほど長いか?を考えれば良いでしょうね。



2-26. BGA交換は手で基板へ乗せれば大丈夫・・?
そう思う方はどうぞそれでやってください、これ以外アドバイスしようがありません。
コスト(費用)かけないで済ませたいという願望が基本にある以上、聞いてもらえないなら仕方ありません。
ただ現実には、BGAのボールpitch、PKGサイズなど小さくなるほど手載せの限界がありますのでちゃんと
した作業をするならば、搭載精度を一定レベル基準のビジョンシステム搭載したリペア設備を使用しましょう。
搭載だけ他でやって、基板を運んでくるという場合も同じで基板をリペア設備にセッティングする時にズレて
しまっても気がつかないので、当社技術サポートでは推奨しません。
以前主流だった1.27pitchタイプCHIP SETレベルならまだわかりますが、現在はこの手の部品はあまり
見かけず微小サイズ化・狭PITCH化の流れなので、実際には「置けないでしょ?」そう思いますが・・・。



2-27. BGA作業では、基板ランドから半分ズレていてもセルフアライメントするから
     大丈夫だと・・?
セルフアライメント効果は確かにありますが、はんだ印刷量と搭載位置の相関も関係していますので、全部
がOKとは言えません。
特にボール径が小さいものやボールpitchが狭い小型PKGでは期待したほどアライメントしないと実際に作業
をして感じています。(部品自体の自重が軽いのでアライメント効果が少ないのではないでしょうか)
特に生産ラインでのリフロー炉ならまだしもリペア設備の場合は加熱効率が異なるので、作業としては
少なくとも位置合わせを正確に行いある程度はランド内へ入るよう搭載することが最良と考えています。
経験上、0.5pitch以下の部品では搭載した位置ではんだ付けされていて、アライメントしていません。
携帯端末などの基板を分解するとCHIPなどでも相当ズレているのが多く、そばにはんだボール飛散など
顕著に見つけられます。
いまだにリペア装置メーカーの営業で、ズレても大丈夫とか言っている人いますが、「ああ、この人は本当に
作業したことがないんだな・・きっと」そう思いますね、そんな簡単な作業ではないですからね。



2-28. BGA専用機ではなくSMT対応機種を導入したのでQFP交換作業も可能
     である・・?
以前はそう言った営業トークもありましたが、実際に作業すればわかりますが、ホットエアー方式ではQFPの
ようなリードPKGは取り外しは出来ても、取り付けはまず難しく出来ないことがほとんどです。
ホットエアー設備の弱点は瞬間的に高温へ到達できないこと、風量が安定せず環境によりリード部の熱伝導
が簡単に変わってしまうことにあります。
QFPでは基板パターンへ印刷したはんだペーストがある温度に到達すると基板の外側へ向って流れ出し次に
リード部へいっきにひき戻って実装となりますが、ホットエアーでは外側へ流れた時点でペーストとフラックスが
分離し戻る際にショートNGを多発させてしまいます。
加熱時間が長すぎること、風量バランスが非常に微妙なことがその原因となります。当社ではSOP・QFPは
もちろんコネクタ交換作業を考えて光(ハロゲンライト)ビームによる瞬間加熱工法を推奨し設備を開発し製造・
販売していますが、これでも正直出来るものとダメなものがあります。リード部品は相当に難しいですよ。
  



2-29. 加熱容量が非常に大きなリペア設備を導入したので、アンダーフィル実装
     FBGAの交換も問題なく出来る・・?
アンダーフィル材による実装基板は、そう簡単にいきません。単に高温をかけるといっても、関係の無い部分
にも高温をかけてしまっては意味がありません。
アンダーフィル材はいくつかの種類があってリペア作業に向いているものとそうではないものがあります。
(テストすればわかります)
加熱容量の大きさをポイントにするより、最短時間でいっきに高温到達する能力を優先させ、作業時間が
60-90secくらいで処理できないと実際には基板が駄目になってしまうことの方が多いでしょう。
以下の参考画像は、ホットエアーの作業と反射(光)ビームでの成功作業事例です。
ただ、ここで最大のポイントは基板の残渣クリーニングとはんだペースト供給だと言うことです、うまく取外せ
ても次の工程は非常にスキルが要求され個人差が出るので、難易度が高い作業です。
最近ではさらに厳しい要求があり、アンダーフィル取外し部品のリボール再生をする状況もありますが、
やる方はもう大変とかいうレベルではないと思います。
 

ホットエアー設備の共通ポイント
ホットエアー加熱に適応するPKG  BGA、FBGA(CSP/μBGA)
ホットエアー加熱には不適応のPKG リードタイプPKG(QFP含)、アンダーフィル実装PKG



2-30. BGA交換作業ではPKGにはんだボールがあるから、ペースト印刷しなくても
     大丈夫・・?
まあ、この話も都市伝説みたいなものですが、どこまで考えるか・・?それにつきる質問です。
それで構わないのならアドバイスはありません。実装後の製品について本当に考えるなら、接続信頼性を
きちんと維持することではんだ印刷を採用することになります。
基板の平面とBGAのボール球状が接続するわけで、その間を活性化するための用途にはんだが採用され
ます。
どうしてもはんだ印刷が出来ない、無理という場合にフラックス塗布をして実装するという工法もありますが、
接続信頼性は低くなってしまうし、そこで採用するフラックスは当然専用のもの(粘性ある専用タイプ)で
なければ意味がありません。



2-31. BGA実装後の検査はX線設備があるから大丈夫・・?
大丈夫と言えば大丈夫です、全数検査するなら効果がありますね。抜き取りだと意味が薄いような気が・・。
保有しているX線設備の仕様によって、検査する内容・出来ることわかることが決まってきます。
なによりもX線設備でわかることは、ショート(ブリッジ)NGくらいと思っておくことが良いでしょう。
Lead(鉛)フリー実装ではショートNGよりオープン(未接続)NGの方が多く発生する不具合事例なので、
X線でわかることはなおさら限定されるのでそれらを理解した上でX線検査をすることになりますね。
これからは最低でも3Dタイプで基板斜め撮影やボイド率計測など必要となるでしょう。



2-32. BGA交換作業は導入設備のメーカーが簡単だと言うので心配していない・・?
結論から言えば、簡単なら誰も苦労はしませんよ・・・ということになります。交換する基板の状態・管理、
交換BGAの保管状況・処理、加熱温度管理、取外し後の手作業、再実装という一連の作業がすべて
パーフェクトに出来てようやく1個の交換作業が完了となります。

いずれかの作業でミスが出れば交換作業はNGとなります、それほど工程管理・作業管理をしてリペア設備の
習熟も必要になるわけですから簡単と言うことはありませんね。
リペアメーカーの営業トークで簡単ですというのは売るための言葉です、よく考えて質問・デモ・対応・サポート
など検討項目を選定することが必須です。そうじゃないと導入後に大変です。



2-33. Lead(鉛)フリー実装なのでBGAのプロファイルは高温加熱すれば大丈夫・・?
Lead(鉛)フリータイプのはんだも融点は様々です、基板の状況も製品ごとに異なりますので単純に高温加熱
や長時間加熱すれば良いというのは疑問です。
基板にあった最適な加熱温度・時間を設定できなければ、製品の品質は微妙です。
出荷時にファンクション導通していても出荷後に不具合が発生すると言う事例はいくつも見ていますので、
ちゃんと準備・確認して設定するようにしましょう。
まあ実際には、うまく付いていないのでもう1回加熱してみよう・・などの噂話もありましたけど。



2-34. BGAタイプのソケット交換作業がうまく出来ないのは・・?
BGAソケット交換作業では加熱の手法に工夫をします。そのまま単純に加熱してもうまくいかないことが多い
ので、どうすれば普通のPKGのように出来るか・・?という発想をします。
外すのは加熱温度、取り付けは部品とノズル吸着をどうするか?、実装は、設定温度と加熱バランスで
ソケットの熱分布を均一化させるのをどう手段講じるか?ということを、ひとつずつ解決していくしかありません。
BGAソケットでは中央に開口部がありノズル吸着できない?とか、ボディにメッシュがあって加熱が安定
しない・・などひとつずつ考えて解決するのです。
いきなり模範回答があって、言われたそのままトライすれば出来るようになるということはありませんから、
それぞれ手順・段取りをふんでひとつひとつ改善して成功率を上げていくことを考えましょう。
同じ問合せではLGA実装がうまく出来ないとか、コネクタ交換作業がうまくいかないということがありますが、
どれも同じです。
特に相談・質問する場合、その基板の状況や部品形状など全くわからないまま質問だけが来ることがあり
ますが、どう答えたらいいのでしょうか?本当にわかりませんよ・・・。



2-35. メタルマスク製作のポイントがあれば知りたい・・?
BGA/FBGA(CSP)の交換作業に使うメタルマスクは、当社なりの基準を設けて製作しています。
板厚・開口率・穴径を基準にBGA実装印刷用とリボールなどの作業時のボール整列用を製作・供給して
います。
小型PKGでは印刷時の抜けが一番のポイントになります。交換作業では、対象PKGのサイズによりマスク
加工を一般レーザー加工・高品位レーザー加工・エッチングテフロン加工・アディティブ加工などのいずれか?
最適と判断した加工法で製作するようにしています。
印刷用基準は ボール径マイナス0.1、ボール整列用基準は ボール径+0.1 です。板厚は当社では取引先
各社様の状況・情報などをもとにBGA印刷用なら基準は0.1tとしています。
これがLGAとかQFNになると、さらにもうひとつポイントを付加して加工してから作業しています。



2-36. BGA実装後の検査はX線でしょうが、保有設備が古くアウトソーシングで
     何とかできないか・・?
当社アウトソーシング対応の中でも使用設備のバリエーションが増えて3DタイプのX線設備はもちろん
CTスキャナー機能X線設備を使うことも出来るようになっています。
時間当たりの使用コストは当然これまでより高くなりますが、その分確認できる内容は格段によくなりますので、
費用(予算)にあうかどうか?ぜひ問合せ下さい。
これ以外に、X線設備の保有は無理だが限定期間・短時間だけ、どうしても社内検査をしたいと言う場合には、
短期レンタル対応も可能ですのであわせて問合せ・相談ください。(別途レンタル会社保有設備があります)



2-37. BGA交換作業前のベイキング処理についてどうすれば良いか・・?
まず交換PKGの保管状況・管理をすることは必須、その上でPKGならば125℃/24H以上という部品規格に
基づいたベイキング処理を行います。
BGA交換作業中にポンポンとかパチパチというような音がするのはNGですから、作業時の音にも注意する
ようにします。
そして最近では、基板のベイキング処理をすることも増えてきています。作業する基板の状態、実装された
時期など確認する内容によっては基板を70-90℃/30-60min程度のベイキングをしてから作業することも
あります。(基板内部の吸湿問題が最近は出てきていますので・・)
ここまでにも触れていますが、海外製基板での作業対応時には不可欠になっている気がしています。



2-38. BGAを基板へ搭載すると位置が微妙にズレているのはなぜか・・?
ここで考えられることは設備の問題か?作業者の目が悪いか?ですが、よくあることとして、
1. 基板パターンとBGAボールの位置が最初からズレて合わせている ⇒ BGAボールの反射で位置決め
   画像が見慣れない為、どうしてもズレてあわせてしまう ⇒ 練習しかありません
2. リペア設備のビジョンシステム部の光軸がズレている ⇒ 画面では合うが搭載するとθ回転ズレを起こす
   ⇒ 調整しなおせばOK
3. 基板のシルク印刷位置がズレている ⇒ どうしてもシルクを見てしまうので搭載が合っていてもシルクを
   基準に見てしまう。 ⇒ シルクをテープなどで隠して搭載してみる、ランド位置とボール位置のズレ幅を
   確認する、ズレがなければシルクの位置が間違っていることがわかる

おおよそ、これらのいずれかなので改善はすぐ可能です。
時に、全く想定外の問題でこのような搭載ズレに困ることがあります。
当社の開発製品のデモ用に基板を製作したところ、指定したPKGのパターンと製作した基板のパターンで
ピッチが合っていないことがありました。
こんな場合も稀にあるのですが、通常は作業者の慣れ・設備の光学系・基板目印ということで改善できます。













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