テーマ9 PICマイコンで他励式圧電ブザーを鳴らす(その1)

一般に市販されている圧電ブザーには発振回路の内蔵の有無により自励式と他励式があります。自励式は発振回路を内蔵しているので定格電源を印加するだけで鳴らすことができます。これに対して他励式は発振回路を内蔵していないので印加する電源を鳴らしたい周波数でオン/オフするという制御が必要です。このページでは他励式圧電ブザーをPICマイコンで鳴らす方法について検討して行きます。

1.ハード・ウェア

 図1の回路は今回実験したPICマイコンで鳴らすための回路です。マイコンにはPIC16F628Aを使用しました。図のR1は安定した発振をさせるために必要な抵抗です。また写真1は今回使用した圧電ブザーです。若松通商でPKM35-4A26という型式で売られているものを入手しました。





















    写真1 他励式圧電ブザー(PKM35-4A26)













2.鳴らし方

  圧電式ブザーの駆動周波数と音圧の関係は例えば図2のような特性を持っています。通常、はこの特性のピーク値周波数で圧電ブザーを駆動します。なおこの特性は圧電ブザーによってさまざまなので設計時には都度使用する圧電ブザーの特性を確認します。
  実際に今回の実験回路で圧電ブザーを鳴らすためには、図1のRB3を3800Hzでオン/オフします。また鳴らさない時にはRB3をLレベルにしておきます。

3.プログラム

  ブザーを鳴らすためのプログラミングとしては以下の2つの方法が考えられます。
   @ プログラム・ステップをカウントしてRB3をオン/オフする。
   A PWMモジュールを使用する。
@はブザーを鳴らしている間CPUは他の処理を行うことができません。CCPモジュールを内蔵しいるデバイスであればAの方法が可能です。この方法ではブザーを鳴らしているときでも他の処理の実行が可能となります。今回は@の方法でプログラムしました。このプログラムは図1のプッシュ・スイッチ(SW1)を押すたびにピピピと3回鳴るようになっています。MPASMで記述したソースはこちらからダウンロードしてください。

4.参考

  写真2はトランジスタ技術誌2005年9月号に掲載した記事で製作した「ガラス破り検出器」の回路です。この回路の圧電ブザーも前述した方法で鳴らしています。

















          写真2 ガラス破り検出器

2005年8月10日

テーマ9の続き PICマイコンで他励式圧電ブザーを鳴らす(その2)

 さて次に他励式圧電ブザーを複数の周波数で鳴らして、例えばドア・チャイムの様な音を出してみます。

5.鳴らし方

 前述の3項では通常、他励式圧電ブザーは音圧特性のピークの周波数で鳴らすと説明しました。ここで特性図(図2)を見ると例えば約2800〜4800Hzの範囲では70dB以上の音圧となっていることがわかります。つまりこの周波数の範囲であればある程度の音圧でスピーカの様に音階を鳴らすことができます。
 今回は2900Hzと3800Hzの2つの音を鳴らして見ました。仮に2900Hzを音階のドとすると、3800Hzはファに相当します。

図3からわかるように2つの周波数では音圧に差がでてしましいますが、チャイム音などの用途であれば気にならないでしょう。

この2つの音でピン・ポーン(実際はピー・ポー)というドア・チャイムに似せた音を鳴らしてみました。
回路図は図1と同じです。MPASMで記述したソースはこちらからダウンロードしてください。





























6.参考

写真3はトランジスタ技術誌2005年10月号に掲載した記事で製作した「4入力モニタ付警報装置」の回路です。この回路の圧電ブザーも前述した方法で鳴らしています。



この装置の製作にはFITDESIGN製のPICマイコン用開発・実験ボード PDB18PBが便利です。このボードはこちらで購入可能です。


















2005年9月08日