21グラム


「Roadster in cinema」



2004年5月17日月曜日

21グラム」中村700エコ
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ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロ、ナオミ・ワッツ
三人が複雑にからみ合う群像劇である。
監督は名前がやたら長いアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
ショーン・ペンはおいといてベニチオ・デル・トロと言えばやはり「トラフィック」が記憶に
新しいだろうか。非常に濃いが愛嬌のある忘れられない顔、そうメキシカン小倉久寛といった感じ。
ナオミ・ワッツは「マルホランド・ドライブ」、「ザ・リング」などよく目にしているはずなのだが
意外に印象は薄く口角筋がちょっと気になるぐらいである。
さてストーリーはこの三者が懸命に生きる中、避けられない不幸によりつながりを持つと言うもの。
余命一ヶ月と診断され唯一の助かる道、
心臓移植のドナーを待ち続けるポール(ショーン・ペン)
優しい夫と二人の娘に囲まれ平穏な日々を過ごすクリスティーナ(ナオミ・ワッツ)
神を信じる事により救われることを疑わない前科者のジャック(ベニチオ・デル・トロ)
そんなある日、ジャックの運転する車が親子をはねてしまう。
親子とは二人の娘に父親、そうクリスティーナの家族だった。
一気に奈落の底へと突き落とされるクリスティーナ。
そして夫の心臓は移植を待つポールへと。
移植により一命をとりとめたポールはドナーへの興味を押さえきれず
事故の事実とクリスティーナの存在を知る。
出会うはずのない三人は急速に近付き増幅する感情と運命に流されはじめる。
三人の行きつく場所とは...
非常に現実的でその分重い映画である。
テーマは三人のストーリーにも度々出てくる「どんな事があろうとも人生は続く」だろう。
三人の置かれるシチュエーションは何も特別なところがなく
いつでも現実の自分の身の上に起こりうる事で
もし難病にかかったら、もし突然家族を失ったら、もし償いようのない罪をおかしてしまったら
とどれも身近で死を意識させるものばかり。
何気なく過ごす毎日がどれだけの奇跡と偶然の上になりたっているか
死を意識する事により生きる事の意味を際立たせているのだろう。
三つの物語を時間軸をばらばらにして展開させるので多少分かりにくい所もあるが
場面により画面の質感や色目に変化があり唐突なわりには入りやすく出来ている。
ちなみに題名は人は死ぬと21グラムだけ軽くなるという事実からきているらしい。

日常の反復に飽きてきた人にお勧めか


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