Beyond Borders


「Roadster in cinema」



2003年12月5日金曜日

すべては愛のために」中村300エコ
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アンジェリーナ・ジョリー主演の恋愛もの
と思いがちだが原題は「Beyond Borders」
「国境を越えて」そんな感じだろうか。
実はアンジェリーナ・ジョリーは2001年にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の
親善大使を勤めており実際にカンボジアやパキスタンなどの難民キャンプを訪問している。
今月その模様を綴った本「思いは国境を越えて」も発売されるようで
この映画も彼女のそんな活動にそったもののようだ。
さてストーリーだがまさに前半はそのままで
イギリスでリッチな結婚生活をおくっていたサラ(アンジェリーナ・ジョリー)が
難民キャンプの医師ニック(クライブ・オーウェン)との出会いにより
変化して行くと言うもの。
難民キャンプでの映像はとにかくリアルで
生きる事のきれいごとではない側面が躊躇なく描かれている。
それに支援する人々の葛藤や苦悩、
実際に行かなければ知り得ない生の現場の声がこの映画のメッセージ性を強めている。
とは言え絵的に言うとただただアンジェリーナ・ジョリーは美しく
砂埃の舞う難民キャンプでも決して汚れる事のない姿はCGのように浮いていた。
そして物語りはこのまま慈愛に目覚めたサラを追って行くのかと思いきや
サラは突然ニックとの個人的な愛に目覚めてしまい
後半はいわゆる普通の不倫ものになってしまう。
恐らく前半の難民キャンプシーンはメッセージ性は強いものの一般受けが悪いため
後半の恋愛部分をあわててくっつけたのだろう。
そう思うとピント外れの邦題も後半を意識したものとして意味をもってくる。

メッセージより興行、慈悲より自己愛、花より男子、そんな感じ。


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