赤い月


「Roadster in cinema」



2004年7月20日火曜日

赤い月」中村100エコ
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原作は実体験を元に激動の時代を生き抜く母親の姿を描いた
なかにし礼の同名小説「赤い月」
残念ながら僕は未読だが小説は20万部を超えるベストセラーらしい。
監督は「鉄道員(ぽっぽや)」の降旗康男
エネルギッシュなヒロイン波子役に常盤貴子
そしてその波子に振り回される男三人を香川照之、伊勢谷友介、布袋寅泰が演じている。
さて物語は1945年、第ニ次世界対戦終戦間際の満州が舞台
十年前、日本の小樽から一旗あげようと満州牡丹江に移り住んだ森田ファミリー
軍への密な根回しもあり「森田酒造」は満州一の造り酒屋に成長していた。
そんな中、三人の子を持つ森田波子(常盤貴子)は
夫、勇太郎(香川照之)がいながらもかつての恋人大杉(布袋寅泰)との再会を楽しみつつ
家へ出入りする若い商売人、氷室(伊勢谷友介)へも密かに想いを寄せていた。
ところが全くつれない氷室
何とかして振り向かせようと波子は手をつくすが
そのかいも空しくソ連軍が満州へと攻め込み全ておしゃかに。
夫ともはぐれ何もかもを失い途方に暮れる波子..
しかし何としても生きねばと子供達を連れハルビンへと逃げのびる。
そしてそこで奇跡的に勇太郎と憧れの氷室との運命のダブルブッキングをはたす波子
波子の選んだ生きる道、生きるための愛とは...
この作品はとにかく御国のためだろうが何だろうが死ぬ事に何の意味があろうか
生き続ける事にこそ意味がありそのための必要愛は仕方なかんべと
生を謳歌する母、波子の姿が愛情たっぷりに描かれている。
まぁ男の子であれば程度はあれど誰しもマザコンへの共有意識を持ち合わせてはいると思うのだが
ここまでストレートだとちょっと引いてしまうかもしれない。
まず夫、勇太郎の年齢設定が46才に対し
常盤貴子演じる波子の年齢が不明で
「きれいなお母さんは好きですか?」って誰でも好きに決まってるだろうって感じである。
『生き抜くためには愛し合う人が必要なのよ』
クライマックスで子供達に語るこの辺りの台詞が波子のすべてだと思うのだが
如何せん常盤貴子の若さと美貌がリアリティーを妨げてしまい重みがない。
自分の子供は元気が一番だが他所の子は大人しめが吉
自分のタバコの煙りは心地よいが他人のは不快

そんな敗者不在の自己愛と見つめあいたい人にお勧め


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