初恋のきた道   
監督:チャン・イーモウ 出演:チャン・ツィイー
眩しい記憶
ポスターといい、題名といい、まさにベ   チャン・ツィイーで観ている方を苛立た   深さは、誰もが持っていた伝えたいが

タでヤバ気な雰囲気である。ちょっと身   だせるほどの純粋で初々しい演技をみせ   伝わらないもどかしい気持ちを思い出
   
構えつつ観てみると、意外に普通。良い   る。登場人物の少ないこの映画で彼女の   させはしないだろうか。そこには何も

意味で肩すかしをくらった気分だ。     役割は大きく、彼女の魅力と演技に負う   特別な技法はなく、ただ淡々とチャン

映画はモノクロームではじまる。父の訃   ところが大きかったのが分かる。後で知   ツィイーが走る姿を撮る。それが観る

報を聞き、故郷の村へ帰る青年ユーシュ   ったのが「手料理に込めた恋心」という   人の心のどこかを揺さぶるのだ。過剰

ン。悲しみ明け暮れる母をささえ、父の   伏線。これは正直みてて取りざたされる   な演出は感銘できる人を限定する事を

葬儀の準備を進める。いったいこの物語   ほどの重要性を感じなかった。もちろん   監督は知っているのだろう。ベルリン

のどこに純愛がひそんでるのか。心配に   好きな人に食べてもらうため、手を変え   国際映画祭、銀熊賞も伊達ではないと

なっていると、シーンはモノクロから一   品を変え場所を変え、努力する様は微笑   いうことだ。目まぐるしく移り行く毎

変してカラーシーンへと変わる。村に語   ましくあったが、それ以上にぐっとくる   日に追われているあなた。この映画を

り継がれる父と母の恋物語。どうやらこ   のは待ち伏せだろう。いつくるかも分か   観てまだ心、動かされるならば救いは

れが本編らしい。回想シーンの母役が、   らない人を待ち続ける彼女の想いの強さ   あるという事です・・・・・@