ホテル・ハイビスカス  監督:中江裕司 出演:蔵下穂波、照屋政雄、余貴美子

沖縄の裏側にある懐かしさ
 相変わらず人気の沖縄映画。意外にも原作は   物語は沖縄のあるホテル、その名もホテル・   ぬ営みを続けて行く人々達に囲まれ様々な経験

 漫画のようだ。監督は中江裕司。出身は京都   ハイビスカスでの出来事である。しかしその   する。子供特有の目線で見えるものを受け入れ
   
 だが大学が沖縄でそれから沖縄の魅力に魅せ   ホテル・ハイビスカス、どこから見ても普通   そのままを受け止めて行く。この映画を見ると
 
 られ移住してしまった人らしい。代表作は前   の民家でお客さんが泊れる部屋は一つしかな   誰もが懐かしい思いにかられるのではないだろ
 
 作99年の「ナビィの恋」だろうか。      い。じゃあ残りの部屋には誰がいるのかって   うか。それはもちろん沖縄の手付かずの濃い自

 主演はこの映画のオーディションで3100   言うとホテルを経営してるはずの家族達であ   然のせいでもある。しかし何よりそこに住む人

 人の中から選ばれた蔵下穂波。沖縄生れの現   。そのメンバーとはホテルに隣接するプール   々の先祖を敬う気持ちや他人を思い労る心、そ

 役小学三年生で作品中、容赦無い沖縄弁を使   バーを経営している父ちゃん(照屋雅雄)。   の内なる物の自然さに打たれ、本来の人の姿を

 い台詞の3割りぐらいは意味不明である。し   ただしビリヤード台は一台ぽっきり。バーで   見たように懐かしく感じるのではないだろうか。

 かし実は彼女はまだましな方で父ちゃん役の   働き恐らく一家の大黒柱の母ちゃん(余貴美   ときおり現れる学芸会の様なチープな絵にキャ

 照屋雅雄、おばぁ役の平良とみ、などなど生   子)。プロボクサーを目指す黒人とのハーフ   プチャーごとの題名。あえて映画である事を強

 粋の沖縄人になると所々字幕が出る始末。と   のケンジにぃにぃ(ネスミス)。女子高生で   調し物語りを寓話化しているようにも思える。

 にかく映画の至るところで三線が鳴り響き、   白人とハーフのサチコねぇねぇ(亀島奈津樹)  しかし考えてみれば誰もが通ってきた子供の世
 
 至るところでカチーシャを踊りまくる。隅か   歌って踊れるおばぁ(平良とみ)。それに客   界と言うのは毎日が寓話の連続のようなものだ

 ら隅まで沖縄づくしの映画だが「沖縄ってい   も拾える小学三年生の美恵子(蔵下穂波)だ。  ったのかもしれない。楽しい事と同じぐらい寂

 いですよね」それだけではないようだ。     美恵子は豊かな自然とそこに住みただ変わら   しい事も起きていた子供時代を思い出す映画だ@