かあちゃん     監督:市川崑 出演:岸恵子、原田龍二 

笑いのテンポ
 なんとも色に特徴のある映画だ。冒頭のシー   お金をためていた。それは長男市太(うじき   いうのも独特で一瞬セリフ飛んだのではない

 ンはモノクロで、その後本編はカラーなのだ   つよし)の同僚源さん(尾藤イサオ)を助け   か?NGじゃないの?と思わせるところもし
   
 が微妙に色が薄い。そのかすれた色具合が物   るためだったのだが、噂を聞き付けた勇吉(   ばしば。このテンポが監督の味なのだと思う

 語りによくあい郷愁をさそう。         原田龍二)は何も知らずに泥棒に入いる。ど   が、見事にはまって試写会会場は爆笑の渦。

 脇をかためる出演者も小沢昭一、コロッケ、   じな勇吉はそこでおかつと鉢合わせになるだ   というのも、さすがに観客の年齢層が高く、

 中村梅雀、江戸家小猫などなど個性的な人ば   が.....                 テンポよく切りかえながら撮っても半分も伝

 かりである。演出の方もそこら辺は心得た感   時代設定は江戸なのですが、不景気、失業と   わらなかったのではないだろうか。作り手と

 じでコロッケのものまねあり、江戸家小猫の   そのまま現代にあてはまる事ばかり。おかつ   見る側がぴたりと合うと、こうもはまるもん

 鳴きまねありとくだけたものだ。カメラワー   は悪いのは罪をおかす人ではなく、世知辛い   かと感心してしまった。映画とは関係ないが

 クも長まわしが多く、全体的にゆったりした   世の中が悪いんだと人を信じる事を止めませ   それにしても年輩の方はよく笑う。いや簡単

 雰囲気で映画が進む。             ん。結局、泥棒に入った勇吉まで家族には遠   に笑うと言った方が正しいか。年令により笑

 物語りは天保末期の江戸が舞台。飢饉による   い親戚だと嘘をつき家族の一員にしてしまう   いのつぼも違う事がよく分かった@

 不景気、失業、一揆と庶民は食べるだけで精   ぐらい。太っ腹かあちゃんといった感じのお   
 
 一杯の時代。そんな中、貧乏長家で5人の子   かつですが、岸恵子は線が細く演技もどちら   

 供と暮らす、おかつ(岸恵子)。おかつは一   かというと神経質で口煩い感じ。これも現代   

 家6人である事のために3年間辛抱をして、   風といえば言えなくもないか。セリフの間と