リリィ・シュシュのすべて     監督:岩井俊二 出演:市原隼人、忍成修吾 

新しい試みの結果
 岩井俊二の最新作である。岩井俊二といえば   小説で、一般の人の掲示板への書き込みも小   ろう。もちろん現実に起きている事もあるわけ

 『スワロウテイル』や『四月物語』など一部   説へ取り込むというスタイル。ネットとリン   だが、それだけにその先にあるものが何も描か
   
 の人に人気の監督だが、一般的にはまだマイ   クし仮想世界での出来事をいかにも実際にあ   れておらず見ていて無意味に痛いだけだった。

 ナーだろう。この作品もミニシアター+レイ   った事のようにあつかう。これで思い出すの   新しい試みとしてハイビジョンカメラで撮影し

 トショーという組み合わせでマイナー路線で   は『ブレアウィッチプロジェクト』だが、そ   た事があげられているが、この辺は見ている方

 ある。岩井俊二作品の特徴と言えば映像美、   こまでの話題性はなかったようだ。       からすればインディーズくさくなった程度で、

 見れば必ず心に残るシーンだと思う。「リリィ  主人公は14才の蓮見雄一(市原隼人)。現   たいしたメリットは感じられない。

 ・シュシュ」で言えば田園風景や赤いカイト   実の世界で、学校で極度のいじめにあいネッ   夜のシーンでカメラ用にわざと照明をたくシー

 のシーンなど映画のストーリーとは関係ない   トの世界へ逃げ込む。リリィシュシュのファ   ンがあるのだが、これも新しいのかいい加減な

 がやはり印象的だ。そして今までの作品では   ンである彼は自ら「リリフィリア」というファ  のか微妙なところである。

 ストーリーはあってないようなものだったの   ンサイトを立ち上げ、フィリアのハンドルネ   この映画のポイントとなる音楽は小林武史。リ

 だが今回はちょっと違うようだ。監督本人も   ームを名乗る。ネットの中でリリイファンと   リィがまんまビョークなのは御愛嬌か。

 「遺作を選べるなら、これを遺作に」そのぐ   自分の存在を居場所を探すのだが...     この映画のように現在の14才を生きる人達の
 
 らい今までの作品の中でも突出している。    いじめ、自殺、売春、殺人、レイプと現在考   世界は狭くハードなのだろうか?@

 「リリィ・シュシュ」の原作は岩井俊二が自   えられるすべてのマイナス要因が含まれてい   

 分のホームページで公開したインターネット   るが、いくらなんでもこれは詰め込み過ぎだ