マトリックス・リローデッド  監督:ウォシャオスキー兄弟 出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー・アン・モス

広がる精神世界
 1999年その独特の世界観と奇抜なアクショ  一つ変えず敵を倒しまくるというスタイリッ   と人々は救世主によって物質的世界から開放さ

 ンで一大ブームを引き起こしたマトリックス。  シュさが売りだったのに対し今作はかなり思   れるのかもしれないが、まぁこの辺の禅問答は
   
 リローデッドはその続編だが半年後に公開さ   想、哲学、宗教など精神世界へのアプローチ   置いといてアクションに目を向けると意外に今

 れるレボリューションズとあわせて一作品と   もありちょっと分かりにくい。では監督ウォ   回は後半に出てくるカーチェイスが見物だろう。
 
 なるためリローデッド単品では尻切れとんぼ   シャオスキー兄弟の思い描くマトリックスの   この高速道路の撮影のためわざわざ道路をセッ

 なのは致し方ないだろうか。          世界にベースはないのかと言うと、どうやら   トとして作ったと言うから驚く。定番のワイヤ

 さて物語は前作を引き継ぎつつ世界観を圧倒   紀元前1世紀末から4世紀までに栄えたキリ   ーアクションによるカンフーはさすがに見慣れ

 的に広げている。前作ではキアヌ・リ−ブス   スト教宗派の一つ、グノーシス派の影響が大   た感じがあり少々長過ぎる嫌いがあるが適度な

 演じるトーマス・ネオ・アンダーソンが我々   きいらしい。グノーシスとはギリシャ語で認   ユーモアで上手くつないでいる。映画全体を漂

 の住む目に見えるこの世界が偽物である事に   識とか知識とか言う意味だが彼等は自分と神   うイメージとしてネオとトリニティーを筆頭に

 気づき、人間を支配している機械と救世主と   は同一であり、自己を見つめる事によって神   人が人を想う気持ち、愛が精神的に一番強いん

 して戦う事を決心したとこで終わったが、今   を認識できると信じていた。そして自分の奥   だと、そんな雰囲気があちらこちらで見られる。

 回はその目に見える世界、マトリックスの仕   深くに存在する神は精神的世界、真実の世界   ただ強いだけにそれに固執し依存し、結局人は
 
 組みと人間VS機械の最終決戦と言った感じ   を象徴し善、目に見える物質的世界は悪と位   どこにも行けないんじゃないかとザイオンで踊

 だろうか。ただ第一作目が巧みなワイヤーア   置付けていたらしい。確かによく似ていてこ   り狂う人々を見ていると思ってしまう。これが

 クションとサングラスに黒尽くめの服で顔色   のままグノーシスの救済神話をなぞって行く   現代に対する皮肉だとしたらすごいのだが@