パッチギ!


「Roadster in cinema」



2005年1月20日木曜日

パッチギ!』中村600エコ
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どちらかと言えばテレビでお馴染みの井筒和幸監督作品。
二つの決して交わる事のない世界
だからこそ惹かれあう二人
ここでは日本と在日朝鮮という障害が
日本版ロミオとジュリエットになっているらしい。
さて物語は1968年の京都が舞台
主人公、松山康介(塩屋瞬)は府立東高校の二年生。
康介はある日担任の先生から
日頃からいさかいの耐えない朝鮮高校との無駄な摩擦を何とかしろと
サッカーの親善試合の申し込みに行かされる。
嫌々朝高を訪れた康介だったが
そこで音楽室でフルートを吹くキョンジャ(沢尻エリカ)と運命の出会いをはたす。
しかし彼女はもちろん朝鮮人で
しかも朝高の番長アンソン(高岡蒼佑)の妹というおまけ付き。
それでもめげず康介は彼女に好かれようと
彼女が演奏していた曲
「イムジン河」をマスターするためギターを習い朝鮮語を勉強する。
努力のかいあり少しずつ彼女等の和の中に馴染む康介だったが
二人の間を隔て河のように流れる国籍の存在にあらためて気づかされる。
果たして二人はこの河をこえられるのだろうか...
日本で国境をこえるラブストーリーとなると必然的にお隣の国となり
設定自体、決して目新しくはないが
その分違和感もなくすんなり入れる。
この作品に他にないポイントがあるとすればグループサウンズ流れる
60年代のエネルギッシュで淘汰的な雰囲気にあるのかもしれない。
当時を知らなくてもどこか憧れる
不自由な中の自由さみたいなものがちゃんと描かれている。
作品としてはアラは多いのだがなぜか惹かれてしまう
監督の「センスはないねんけど人はいいで」という人柄が
そのまま作品ににじみ出ている感じだろうか。
若手役者の現場での熱気を大事にフィルムに残しつつ
雑な編集と唐突に差込まれるブラックフェードアウトが
作品のリズムに見事に変調をきたしている。
それでもスクリーンから伝わる実直さは有り余るほどで
特にキョンジャ演じる沢尻エリカの内からもれる蒼い芳香に
結構な男子があてられそう。
しかし僕もフォークソングが心にしみる年になったのだろうか

悲しくてー悲しくてー、とてもやりきれないー


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