レッド・ドラゴン  監督:ブレット・ラトナー 出演:アンソニー・ホプキンス、エドワード・ノートン

タトゥーに和服は致し方なし
 「羊たちの沈黙」「ハンニバル」に続くレク   回レクター博士の相手役に選ばれたのが、F   きゃいいのに」と誰もがグレアムにシンクロし

 ターシリーズ最新作である。しかし時系列的   BIトップ捜査官のウィル・グレアム(エド   恐怖を味わう瞬間ではないだろうか。絶対に触
   
 には「羊たち」の前にあたり本作にてレクタ   ワード・ノートン)。今までの2作品では相   れられないと分かっていても感じる恐怖。前作

 ーがどんな罪をミスを犯し幽閉されていたの   手役は女性だったが今回の方が二人の関係に   の露骨な表現とは違い「羊」につながる静かな

 かが明らかになる。監督は「ラッシュアワー   余計な感情の入る隙間もなく、よりレクター   恐怖がある。しかしこの二人のやりとりに比べ

 」シリーズのブレット・ラトナー、若干32   博士の歪んだ愛の形が垣間見れる気がする。   ると噛みつき魔”D”との絡みは意外に淡白で

 才と大抜擢と言える。主役の二人はほっとい   今作品では前作で話題になったようなショッ   味気ない。彼の役柄としては幼い頃のトラウマ

 て脇も豪華である。噛みつき男”D”に「イ   キングなシーンは少ない。したがって画面か   から連続殺人犯になると言うものだが、監督の

 ングリッシュ・ペイシェント」のレイフ・ファ  ら伝わる恐怖の種類が少々異なるようだ。例   配慮からかちょっと二重人格が入っており悪い

 インズ。エドワード・ノートンの上司にはハ   えばグレアムがレクター博士に最初に会いに   事もするけどいいとこもあるよと言う設定。と

 ーヴェイ・カイテル、燃える記者にフィリッ   行くシーン。観客もレクター博士の恐さは前   ころがこの「いいとこ」の方が大きめで、なお

 プ・シーモア・ホフマン。その他、シリーズ   2作で十二分に知っているし、ましてやグレ   かつ殺人実行シーンが少ないためどうも悪者の

 ファンにはたまらない定番キャラとしてチル   アムなんて捕まえちゃった本人だし一度刺さ   印象が薄い。”D”がグレアムを執拗に追い回
 
 トン博士にアンソニー・ヒールド。精神病院   れちゃってるしで恐ろしさもピーク。扉が開   す理由がレクター博士への憧れからくる私怨だ

 監視員バーニーにフランキー・フェイソンと   きレクター博士の部屋の前に置かれたイスが   とか、もう少しこの三角関係を掘り下げて欲し

 羊の香りがあちらこちらから漂う。そして今   目に入る。「遠いなー、けどこのまま着かな   かったのは私だけだろうか@