サイダーハウス・ルール   
監督:ラッセ・ハルストレム 主演: トビー・マグアイア シャーリーズ・セロン マイケル・ケイン
期待しすぎの感動巨編
この作品は本年度のアカデミー賞、最優   ていないのです。ホーマーを孤児院を後   もありますが、領域という意味にも使

秀助演男優賞をマイケル・ケインが最優   にし外の世界に飛び出します。リンゴ農   われているようで『それ以上、俺の領
   
秀脚本賞をジョン・アーヴィングが受賞   園で働くことになったホーマーは、そこ   域に入ってくるな』とこんな感じです。

しています。監督は「ギルバート・グレ   で現実と直面するのですが...。     それが見えないサイダーハウスのルー 

イプ」のラッセ・ハルストレム、こうな   感動巨編のはずだったのですが、期待し   ルだったのでしょう。

るとおのずと期待も高まるもの。時代は   すぎたためか思ったほどではありません   ラーチの死により、ホーマーは自分の

1940年代キリスト教全盛期で堕胎が   でした。テーマ的には「人生に意味を持   あるべき場所に帰ります。そこでホー 

違法とされているなか、自分のモラルに   たせる」でしょうか。人それぞれに役割、  マーはラーチの自分に対する本当の心

より堕胎を行うラーチ。ラーチの孤児院   出来ることがあり、少しでも深く人と関   づかいに気づくのでした。ホーマーが

で育ったホーマーは次第に医者としての   わりあい人を助けることが出来れば人生   孤児院に帰ってくる駅のシーン、ジョ

技術を身につけていきます。しかし彼に   に意味が持てると。リンゴ農園のシーン   ン・アーヴィングが駅員をしているの

は堕胎を受け入れることができません。   ではとにかく「仕事」という言葉がよく   も書き加えておきましょう。期待は禁

堕胎の裏側にある現実の世界がまだ見え   出てきます。もちろんjobという意味   物、なにげに観ましょう@