殺人の追憶


「Roadster in cinema」



2004年8月20日金曜日

殺人の追憶』中村500エコ、H川200エコ
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黒澤明の再来と噂されるポン・ジュノ監督の第ニ作目
主演は「JSA」のソン・ガンホ
本国韓国では2003年の興行収入No1を記録した作品である。
物語は実際に起きた連続殺人事件がベースとなっており
その事件とは1986年から1991年の六年間に10人もの女性が殺され今だ未解決というもの。
よって映画も1986年の韓国、ソウル近郊の農村からはじまる。
1986年10月23日、
ソウルから50キロほど離れた華城(ファンソン)という村で女性の変死体が見つかる。
女性は手足を縛られ頭にガードルを被せられ用水路に放置されていた。
地元の刑事パク・トゥマン(ソン・ガンホ)は捜査にあたるが
数日後現場から1キロほど離れた所で同様の手口で殺された第2の犠牲者を発見する。
警察はソウルから応援の刑事ソ・テユン(キム・サンギョン)を呼び
捜査を続けるが手がかりも掴めぬまま第3、第4の犠牲者が出てしまう。
そんなこのまま迷宮入りするのかと思われた矢先、
警察は犯行日には必ずラジオで『憂鬱な手紙』という曲がかかっていた事をつきとめる。
そしてラジオに葉書を送っていた男、パク・ヒョンギュ(パク・ヘイル)を容疑者として確保する。
被害者の衣服に付着していた犯人のDNAとヒョンギュのDNAが一致すれば事件は解決するのだが...
未解決事件が題材とあってか犯人当てのようなミステリーにはなっておらず
どちらかといえばチラチラ写る犯人に恐怖しながら見る
ホラーチックなのりである。
とはいえ前半はほとんどドタバタコメディで
地元刑事が容疑者をでっちあげ偽の調書を作り自白の練習を繰り返すシーンが延々と続く。
これは当時の警察の無能さや政権維持だけに一生懸命で国民に無頓着だった
政府に対する皮肉らしいのだが
残念ながら事情が分からないと全く笑えずただ長いなぁと思うばかりだった。
後半ヒョンギュ容疑者が捕まってからはテンポもよく終盤まで一気に進み
賛否両論あるラストシーンへと続くのだが
個人的には前後のつながりが意識され
なくてはならないシーンだと思えた。
万国受けするエンターテイメントを求めた映画ではないが
その国にしか分からない過去の社会と歴史の過ちを描き
その中でただ懸命に生きる個人個人の顔にスポットをあてた事が
国民の血に訴えたのかもしれない。

映画ではなくこの作品を1位に押し上げるテーハミングソウルに注目か


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