スチームボーイ


「Roadster in cinema」



2004年7月16日金曜日

スチームボーイ」中村500エコ
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「AKIRA」でお馴染みの大友克洋による劇場用アニメ最新作
製作期間9年、制作費24億円をかけた長編アニメで
キャッチフレーズは「空想科学冒険活劇」とか。
さて物語は19世紀半ばのイギリスが舞台
発明一家スチム家の長男として生まれたレイは13才にして発明に明け暮れる日々。
そんなある日、研究のため渡米中の祖父ロイドから小包が届く。
中身はバルブの付いた黒い金属のボールと設計図
そして手紙には「オハラ財団には決して渡すな」のメッセージ。
父エディと祖父ロイドの研究のスポンサーであるはずのオハラ財団
これは両者の間に何らかのトラブルが起きたんだと察するレイ。
そしてその金属ボールこそが超高圧の蒸気を高密度に圧縮し閉じ込めた球体
「スチームボール」だった。
しかしスチームボールはその高エネルギーにより人々のための動力にも
戦争のための兵器にもにもなりうる可能性を秘めていた。
もちろんスチームボールを動力に動く要塞「スチーム城」を計画し武器売買で一儲けを企むオハラ財団
対して「科学は人のためにあるんだ」と計画を阻止しようとするレイ。
はたしてスチームボールは
科学は何のために存在するのだろうか...
宇宙へ行ってみたいとロケットを発明したらミサイルに使われちゃった
そんな科学の夢と現実がテーマのよう。
千と千尋に「川を汚しちゃダメですよ」と言うメッセージがあるように
アニメに社会的テーマは大事だと思うのだが
あまりそれが前面に出過ぎると分かり切ったことばかり言う退屈な人っぽく写るようだ。
特に後半、スチーム城に舞台を移してからそれは顕著で
登場人物は難しい顔をして同じ台詞を何度も繰り返してる気さえしてくる。
逆に前半はそんな縛りもなくキャラも自由に動きとても魅了的
もっとそのまま主人公レイとお母さんや幼なじみとの何気ない日常をふくらませれば
感情移入もしやすく後半のシリアスな台詞も生きてきたのではないだろうか。
それに戦争に重みを置くなら誤魔化さず明確に悪者を描く必要もあっただろう。

エンドロールに写るエピローグがまた楽しそうで日常を描く大切さを実感


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