運命の女  監督:エイドリアン・ライン 出演:リチャード・ギア、ダイアン・レイン 

アカデミー賞主演女優賞有力候補?
 邦題はピンと来ないが原題は不誠実とか不貞   し怪我をしてしまう。「うちで手当てをしま   ストーリーは御覧のとおり幸福な家庭がちょっ

 とかそんな意味。監督エイドリアン・ライン   せんか?」と誘う青年。コニーが断われば5   とした出来心から壊れて行く様を描いたもので
   
 と言えば「ナインハーフ」「危険な情事」「   分で映画は終わるのだが、よりによってその   何も特別目新しいところはない。しかし素晴ら

 幸福の条件」などちょっとした欲からとんで   青年とはフランスのブラッド・ピットの異名   しいのはダイアン・レインの演技だろう。満ち

 もない状況に陥る人達を描いたものが多い。   をとるオリヴィエ・マルティネス。断れるは   足りた日常と危険であればあるほど価値のある

 そして今回ももちろんそう。          ずもない。彼演じるポール・マーテルはフラ   ポールとの情事。その狭間で揺れ動く心情が良

 ダイアン・レイン演じるコニー・サムナーは   ンスのブックディーラー、その知性と若さ、   く出ている。しかも見ていると不思議と「ばれ

 ニューヨークの郊外で暮らすブルジョアな専   異国情緒あふれるフランス訛りの英語。残念   なきゃいいのに」とコニーよりの意見が出てく

 業主婦。マンハッタンで会社を経営する夫、   ながらコニーはメロメロだ。そしてほどなく   る。これはコニーのキャラクターがそう思わせ

 エドワード(リチャード・ギア)と躾の甘さ   めくるめく愛の情事に溺れる二人。特にコニ   るのか飾り気のないシンプルな服装の内側に秘

 からか伸び伸び甘えん坊の息子チャーリー(   ーはのめり込み、夫エドワードはおろか息子   られた知性と情熱、容姿云々ではなく佇まいが

 エリック・ペア・サリヴァン)と何不自由な   チャーリーまでないがしろにする。さすがに   魅力的なのだろう。先日発表されたアカデミー

 い幸せな毎日を送っていた。そんなある日、   気づきはじめたエドワードは人を使い尾行さ   賞に影響のあると言われる全米映画評論家協会
 
 息子チャーリーの誕生日プレゼントを買いに   せ疑いを確信にかえる。思わず相手、ポール   賞でもダイアン・レインは主演女優賞をこの「

 出かけたコニーは嘘みたいな突風にあおられ   のアパートへ行くエドワード。彼のとった行   運命の女」で受賞している。不倫ものは嫌われ

 本をたくさん抱え前を見ていない青年と衝突   動とは....                るという噂だが本線は果たしてどうだろうか@