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         製作期間:1996年6月〜1997年3月

キット Corel(Italy)製
縮尺 1/50 ( 全長:740mm、全高:580mm、全幅:110mm)
図面 非常にきれい。買う時に横で見ていた人が「額に入れて飾れそうですね」と感想を漏らしていた。
説明書 図面とは別の冊子になっており英独仏他の6ケ国語で書かれている。さらに別冊でかなり詳しい日本語の製作説明書が付いていた。ただし、この日本語の解説書は国内で作られたもののようで、どの経路で購入しても付属しているとは限らないようです。
その他 二重張り外板用の下張りの板は少々堅いため、しばしば折れた。

船歴 1860年にマサチューセッツ州エセックスで進水した高速スクーナタイプの漁船。その高速性能のため、20年以上にわたりマーケットスクーナの規範となった。特殊な船体構造と広大な帆面積のため魚船団の中で最速であり,どの船よりも早く漁獲物を市場に運ぶことができたそうです。

Flying-Fish 製作経緯
これが第一作目である。
ともかく、キットを入手する必要があるが、東京では銀座の伊東屋(本来は文房具店)が一番大きいとの事だったのでそこで買うことにした。今は別館が出来ているが、当時はビルの一番上に有った。まず、何から始めるべきか店員に相談した。たまたま、相当の経験があるという築地の魚河岸?の御隠居らしき人物が居あわせた。二人の意見は、「初心者に最適なものはフライングフィシュという高速スクーナである」ということであった。

スクーナというのは縦帆のため一見ヨット風の船で私のイメージする大砲の乗っかった軍艦とは相当ずれていたが、いきなり難しいのを作りはじめて途中で放り投げるよりはましかと考え直し、これから始める事にした。

ある程度予備知識はあるつもりだったが、プラモデルとはまったく違う世界であることを再認識するのに時間はかからなかった。キットの中には図面の他には金属部品と材木と糸(ロープ)しか入っていない。このキットはイタリア製なのだが、図面の他に簡単な日本語の説明書が付いていた。これがなかったら、英語だけが頼りになるが、専門用語が頻出するため、普通の辞書だけでは解読はかなり難しい。この説明書は非常に役に立った。解体新書の世界で日本語と英語の対応を覚え込んだ。さすがプロは良く分かっていて薦めてくれたと思う。また、使われる材木の種類は見ただけでは全然識別できない。しばらく睨んでいて、材木の長さはまったく無関係だが断面寸法だけは図面どおりにカットされている事に気が付いた。そこで材木の断面寸法を頼りに材木の種類を推定した。

作業は只ひたすら「忍」の一字である。 やっていて気が付いたのだが、他の事を考えれなくなるため、これほどストレス解消に適したものはない。 船体が出来上がり、甲板を張り、マストを立てヤードを取り付け、シュラウズやステーを張り、ラットラインを取り付け、その他もろもろのロープを取り付けて完成した。但し、キットの中に入っていたロープだけでは大幅に不足し,何度も伊東屋に足を運んで追加が必要であった。


蛇足
1) 外板を張る作業は現物あわせで行うが、作業を進めているうちに、もう少し別のアプローチはないものかと考えた。曲線を形成する板の長さをあらかじめ計算し、切断した板を予備的に加工しておけば、作業が簡単になるかもしれない。曲線を固定するのはフレームでありその点の座標は決まっているから補間曲線の長さを計算すれば良い。3次スプライン曲線を計算し、その始点から終点までの長さを計算するExcelマクロを作った。その結果、確かに数字は一見正確に求められたが、実際には、現物合わせの方が作りやすかった。(何でもコンピュータを使えば良いものではないと悟った。反省! でも、せっかくだから、その方法をここに説明しておきました。)
2) 鉄道や飛行機の模型雑誌があれだけ出ているのだから帆船模型の雑誌が無いかと探した。散々探したが、国内には無い。やっとイギリスのModel Shipwrightという季刊の雑誌を見つけた。
3) 帆はキットに入っていたものを使用したが、厚ぼったい感じになってしまった。もう少々薄手の布か紙を使った方が良かったのではないかと思っている。