【旅行珍道中編】

■パリ  

エレベーターで死に掛けました・・・

・事件はこんな風に始まりました。
Help me!!! We are dying!! The air is running out!!!!! (助けて〜! 空気がなくなってきてる!!!)
パリのプチホテル(玉村豊男氏もオススメの所)でエレベーターが故障して閉じ込められて上のように叫んでおりました。
実はこのエレベーター2人乗りの所を4人乗ってしまい、100x80cmぐらいの床面積の小さなエレベーターが止まってしまいました。
むっちゃ狭い中に大人4人・・・。私と母と大柄なアメリカ人夫婦。非常ボタンは作動せず、やっとホテルの人が来ても開かない。
最終的に「エマージェンシー呼びます!」とドアの向こうから言われて・・・。その上「おかしいわねぇ、いつもだったら開くのに・・・」と
いう声まで聞こえた。なに?これっていつもの事???と思いつつムカムカしていても、エマージェンシーはなかなか来ない。
だんだん空気が薄くなってきて、天井を見ても非常扉もなく、空気孔も無い!!みんなサウナにいるみたいに汗だくになってきて、
壁に付いていた鏡は、お風呂の鏡みたいに真っ白に曇ってしまった。とうとう、みんな酸欠状態。しゃべる元気もなくなって、
私はロシアの潜水艦事件を思い出してしまった。沈黙が走る、いえ、走り続けたって感じ。結局、小一時間カンヅメにされ、やっとこ
レスキューされた次第。でも、こんなときにエレベーターの中でふと、ここでほんとに死んだら新聞沙汰で「パリのエレベーターで
日本人母娘酸欠死」なんてタイトルででたら情けないなぁと思ってしまう私も私。やっとの思いで部屋に戻って、30分ぐらいベットの上
でヘロヘロになっていたら
Help!!!!  ドンドンドン!!
と、またエレベーターから誰かが助けを求める声が。信じられない・・・!

本物のド迫力??

・パリで活躍中の具体美術の松谷武判氏が二人劇の舞台装置を>作られたので見に行きました。
松谷氏の作品はモノクロ中心ですが舞台もそのとおりで、まさしく松谷氏の世界!その上、ライティングの効果がすばらしく、
シンプルな白と黒の世界に感動しました。その感動もつかの間、その日の晩ホテルの前で大喧嘩が始まり、男二人が素手で
殴り合い!! パトカー2台が来る騒ぎになってしまいました。女性が一人止めに入っていたので、どうやら男女のもつれは世界共通??
私は部屋の窓から舞台ではなく本物のシーンを見ることになりました。


おっかさんもド迫力??
・母が引ったくりにあいました。オペラ座の近所の裏道での出来事。
幸い、何も取られずに無事でした。母は、かばんの紐を引っ張られてこけながらも、大声を出しその紐を引っ張り返したので、
相手の少年も歩道の段差でこけてしまい、何もとらずに逃げて行きました。周りで見ていた人たちが心配して、「大丈夫?」と
取り囲まれ「かばんも財布もパスポートも航空券もあるよ。ありがとう。」と言うと、みんな「オー。」と安堵の低い声が漏れました。
でも、念のためにと警察を呼んだらしく、あっという間にパトカーがやってきて周辺のパトロールをやることに・・・。
皆さんが親切にしてくれてありがたかったのですが、一番びっくりしたのは、母の火事場の馬鹿力。すごい!
話を聞いてはいましたが、自分たちがこんな目にあうなんて。皆さんも、気を付けて下さいね。



■ペルージャ・アッシジ

イタリア人のプライドにかけて
・サッカーの中田で有名になったペルージャ。街の中心はこじんまりしていて中世のかわいい街なみです。
知り合いのペルージャ大学の先生にお世話になり、色々と連れて行っていただきました。その一つにアッシジがあります。
アッシジはご存知の方も多いと思いますが、3年ほど前に地震がありかなりのダメージを受けた街です。
その中でも一番有名なジォットの絵のあるサンフランチェスカ教会の修復作業を特別に見せていただきました。修復方法は、
等身大に伸ばした写真を机において一かけらずつ、写真の上に置いていく作業でジグソーパズルのおばけみたいなもの。
はっきり言ってむちゃくちゃ気の遠くなる作業です。今までは人間の目だけ、つまり経験のみが頼りだったこの作業に、
大いなる文明の助っ人として、今回はコンピューターでの色解析から場所を推測するというシステムも登場しています。
とは言っても、この先何年いえ、何十年かかるか分からない作業。母が「私の生きているうちにはできないかなぁ。」というと、
「そんなことはモンダイじゃないよ。何十年かかっても、歴史を残すためにやらなければいけない。」と言われてしまい、
いい加減と思われがちなイタリア人に敬服させられました。やっぱり、ローマ帝国の血は脈々と流れているんだなぁと。


■ロンドン

新しい橋を作ってはみたものの・・・
・ミレニアム記念のロンドンの再開発事業がどんどんオープンしています。ミレニアムドームは税金の無駄遣いとかなりの
ブーイングが出ているようですが、私が行ってきたのは、新しいロンドンのシンボル「ロンドンアイ」として春にオープンした
大観覧車と、テートギャラリーの新しい美術館、テートモダン、そしてその前に架かった新しい橋。
大観覧車は世界一の規模、そしてテートモダンもコンテンポラリーの美術館としては世界最大級で、超オススメです。どちらも人が
多くて大変でした。特にテートモダンは、お客さんがおちついたら絶対1日かけて行きたい所です。
問題は、テートモダンの目の前にテムズ川に新しく架かった新工法の吊橋。初日に、ものすごく揺れて危険なため一旦閉鎖して、
その後人数制限付きの再開となりました。新聞には「橋を渡る前に酔い止めを飲んで行け」なんて記事も出たほどです。
TVのニュースもトップ扱い。どうしようかと思ったのですが、その翌日私も行ってきました。それでも長蛇の列で300メートル程の橋を
渡るのに20分並びました。確かに気分が悪くなるほど揺れました。ハンパじゃなかった。で、結局その翌日の晩から閉鎖になって
しまった次第です。今もまだ原因追求とやらで閉鎖したままだそうです。橋を渡れてラッキーだったのかなぁ。
これもまた税金の無駄遣いなんて言われないことを祈ってるんですけど・・・。
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エッセイ
西脇尚子によるつれづれエッセイです
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