-第二部:苦魔之美編-



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時は江戸時代。

一見平穏な日本であったが、各地では悪の軍団の恐怖が支配していた。

ここはとある洞窟の奥深く・・・かなり大きな空洞があり、中央には祭壇がある。
壁一面に燭台に乗せられた蝋燭がおかれ、洞窟全体を怪しく照らしている。

「苦魔ノ美さま・・ご報告を申し上げます!」
「どうした・・騒々しい」
この苦魔ノ美、組織の大幹部であり、闇将軍と恐れられている者である。

「駿河の国に配置しておりました、減量士:亜鬼が倒されました!」
「なんだと!一体どういうことだ」
「はっ、文鳥侍とか申すものに倒された模様です。
 亜鬼も偽者攻撃により心理的に文鳥侍を苦しめたのですが・・・」

「何だと!我が組織の改造剣士を生身の人間が?・・大至急調査隊を派遣しろ!」
「はっ!派遣隊を調査します!」
「ばか者!!調査隊を派遣するんだ!!」
「あわわっ。は、はい!!」

「・・・くっ!!なんと腹ただしいヤツじゃっ!!」


・・・さて、そんなこともつゆ知らず、文鳥侍は今日もゆく。

「今日はいい天気じゃのう〜♪」
「ふふっ。どの辺までいくおつもり??」
町娘みよろは文鳥侍の精悍な横顔を見つめながら聞く。

「・・・のう?みよろ。なぜお前は私に着いてくるのだ?」
「???なぜそのようなことを聞くのですか?」
「・・・お前にはいってなかったな。私には、かつてぽぽという妻がいた。
 が、ある日を境に私は妻の元へ戻れなくなり、こうして旅に出ることに」

突然の文鳥侍の告白に、みよろは愕然とする。
「つ、妻?!奥様がいらっしゃったんですか?!」
激しく動揺するみよろ・・・。

文鳥侍は、みよろの顔を見ずになおも続ける。
「ふ・・・既に過去のこと。恐らく妻はもう再婚しているだろうな・・・」
なにげにみよろはホッとする。
しかし、文鳥侍の寂しそうな笑顔にドキリとした。
「・・・・・。」

とその時であった!!
目の前の木陰から何かが飛び出してきた!!

「お、お侍様!助けてくだされっ・・私は乃里と申すもの。悪者に追われているのです!」

後を追いかけ黒装束に身を包んだ二人の忍の者が・・・。
すかさず剣を抜く文鳥侍、襲いくる正体不明の忍の者。

「キーン」「キーン」2〜3合剣を交えた所である。
「引けぇっ!!」
逃げる忍。文鳥侍も後を追おうとするが、さすがは忍逃げ足はすばやい・・

「やけにあっけない・・?」拍子抜けの文鳥侍 。
「ああ・・ありがとうございます。お侍様」
「さて乃里とか申したな・・?丁度あそこに茶屋がある・・事情を伺おうか?」

”ニヤリ”
乃里が不敵な笑みを浮かべたのを、みよろは見逃していなかった。

茶屋を目指し歩き始める二人の後を追うみよろ。

文鳥侍と長く一緒に旅をしたせいであろうか。
みよろは不思議な感じをふと憶える。
その時、乃里の影がゆらゆらとした。
?・・・と、みよろは思った。

「さて、では詳しい話を聞かせてもらおうか」
と、茶屋に着き、文鳥侍は乃里にいった。

「は、はい。実は・・・」
「私はかわら版屋を営んでいる者でございまして、
 そのせいか、とある情報筋に詳しい者とも親しいのです」
「ふむ?とある情報筋とは??」
文鳥侍が少し膝を乗り出す。

その時、またゆらゆらと乃里の影が揺らめいた。
「!?」
少し離れた位置に座っていたみよろは、それを見逃さなかった。

「文鳥侍さまっっ?!!」
思わず声を掛けるみよろ。
「うん?なんじゃ??みよろ・・・」
と、文鳥侍が顔をみよろの方へ向けた時、またもやゆらゆらと影が蠢く。
「ああっ?!!!!」
「見て・・文鳥侍様・・この人の影が・・?!」

文鳥侍が乃里に目をやる・・・
「何じゃ?何でも無いではないか。おかしな事を・・っ!?」
文鳥侍も我が目を疑う・・確かに揺らめいている・・?

いや、乃里が振らめいているのではない。

「!!!・・お、おばば?!・・お茶になに・・を・・っ??」
崩れ落ちる、文鳥侍とみよろ。

「上手くやったな。瑠璃・・・」
「いいえ・・・乃里様こそ」
じつは、この二人悪の軍団の「調査隊」の一因であった。

「それにしてもあっけない。・・・さぁ、二人を苦魔ノ美様の元へ連れてまいろう。
 瑠璃、手を貸してくれ」
「・・・はい。解かりました」
と瑠璃が文鳥侍の足を抱えた時である。

”こっ、これは?!!”驚く瑠璃。
「どうしたのだ?瑠璃」
「い、いえ何でもありません・・・」

”今の☆型のアザは・・まさか??・・いや間違いない・・この文鳥侍と申すもの?!
 確かに、このおばばが腹を痛めて生んだ息子?!!”
”しかし、このおばばに何ができる?今はダメじゃ。・・・許せあきのすけ、後で必ず・・・”

       

※企画・脚本:エムズのぽち&文鳥侍@あきのすけ。
リライト:文鳥侍@あきのすけ。-2001.5.4-



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