戦争博物館


万国旗。


旭日旗。


出征を祝う提灯。


その奥に


白髪混じりの戦士達。


…。


ああ玉砕。


戦艦の向こうに横井庄一さん。

***

那須の狂源郷・『戦争博物館』

2003年8月、思いつきの水戸公演参戦のついでに足を伸ばしました。
水戸から水戸線・宇都宮線と乗り継いで約3時間で黒磯駅到着。
そこから那須高原を登るバスに揺られ20分ほど、爽やかな高原の景色を破ってどんよりと現われる

目を疑う光景。

停留所守子坂で下車したのは私一人です。私は聞き逃しませんでした、下車しようとした背後で
車窓から外の景色に「こわ〜い」と呟いたアベック連れの女性の声を。

人っこ一人いやしねぇ。

嗚呼、爽やかな高原に軍歌が高らかと流れております(目眩)。
入り口ブース(小屋)の恰幅の良いおばちゃんから1000円のチケットを買い、
重たい旅行カバンを預かってもらう。
パンフレットが売っているとの事前の情報だったが、それらしきものは見当たらない。

恐る恐る入場。ひんやりとした空気に黴、埃のにほい。建物の中にも客の気配無し。
「とにかく集めました!」ってな具合の品々が大切に、かつ乱雑に、展示されておりました。
“これは貴重!”との張り紙、ガムテープで貼っちゃってるし。
零戦やら軍艦やらの模型、ハンドメイド感たっぷりだし。マネキン恐いし!

突っ込みどころ満載なのであります。

ややもすると勘違いした家族連れが何組か迷い込んできました。
物珍しそうに眺めているのはお父さんと息子だけ、お母さんは「気持ち悪い」と速攻の回れ右。

失敬だな。

別棟はリサイクルショップだそうな。ガラクタ…。
一角はかつて食堂スペースだったようだが見るところ廃墟。店員はいないが土産物が置いてある。
ポスター、カレンダー、東郷元帥ビール。“冷えてます!”嘘だ、冷蔵庫の電源入ってない。

そこにあるものが本物かどうかの問題じゃないんだ、大事なのは国を愛する心、
我が国の戦歴を称える心、鬼畜米英を憎む心なんだと、
物言わぬ展示物は私に語っておりました。

鳥肌実を体現したかのような建物です。

写真提供&寄稿:文鳥鈴女様