人工関節

股関節医療記録ほか

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      変形性股関節症人工股関節置換手術体験記

手術までの経緯                  69歳:男性

変形性股関節症は一般的には先天性股関節脱臼の人が多く、圧倒的に女性が多いといわれる。私の場合は大学3年の終わり頃、右足に鈍痛を感じるようになったのが最初の症状である。日常生活にすぐ困るようなことはなかったが、就職に差し支えが出てもこまるので、某大学病院で診察をうける。そのとき原因は不明だが変形性股関節症との診断を受けちゃんと治すなら手術がよいといわれ、あんまり予備知識もないまま手術にふみきる。そのころはインフォームドコンセントの意識もないし、まして大学病院なのでお任せするしかなかった。下半身麻酔でなぜか1週おいて2度手術を受ける。具体的な処置は不明だが、ギブスをつけたままベッドで牽引装置つきで過ごす。そのあとリハビリにはいり松葉杖生活のあと通常生活にもどり、1年留年のあと大学に復帰、幸い1年遅れで社会生活に入る。もちろん臑に傷持つ身なので無理をせずに日常生活には気を使ったが、不自由はなかった。過激な運動はなるべく避けて好きな山のぼりもハイキングくらいで我慢していたが、六甲山登山はときどき楽しんでいた。40過ぎからはゴルフもぼつぼつやってつきあい程度はこなしていた。相当歩いても痛むこともなく、また悪くなるという意識はあまりなかった。55歳で第一の人生が終わるまではさして問題はなかった。

第二の人生に入り60歳前後になってから、ぼつぼつ老化現象が出てきた。60前に肝炎がでて禁酒するようになってから、体調は悪くなかったのだが、60をすぎたころから右足に少し違和感が出始めたようだ。まさか変形性股関節症が再発するとは思っていなかった。記録からみると63歳のころ右股関節の調子悪いとなっている。66歳の時は右足鈍痛ありとなっている。このころは昔の古傷だから仕方がないし、老化現象と重なってる位に思っていた。67歳になりいよいよサンデー毎日になるので人間ドックで検査をしておく気になった。そのときどうも気になるのでオプションで整形外科の診察を受ける。そのとき変形性股関節症であり手術した方がよいが、時期的には未だ早いという診断をうける。やはり軟骨がすり減って回復困難らしい。まだそのときはだましだましでゴールまでいけるつもりでいた。また手術にもいろいろ問題があるので、しないで済めばそれにこしたことはないという話もありしばらく様子をみることにする。痛み止めを使いながら、また杖も併用して1年半が経過する。正直なところあまり遠出をしないならなんとかやって行けそうな感じであった。その間ネットを使ったり、関係図書を購入して調査を進める。かなり情報が集まり利害得失も勘案して、手術するとすれば70前の元気なうちにやるほうがベターではないかと決心にいたる。一つは3人目の孫ができたのも要因である。このままでは遊んでやれないし、顔も見に行けない。活力を与えてくれたことになる。また足の悪化に合わせるように何故か10年来の肝炎が収まり体調も良くなる。 

手術前

2003. 05.09:入院予約する。19日入院、6月3日が手術日と決定。

セメントレスタイプの予定、自己預血は400cc*3=1200cc         

まさか50年前の手術を再現するとは思わなかった。50年間右足をかばい続けてきたが、本を読むと変形性股関節症は一生の病気と書いてある。何とかゴールまで持ちこたえると思っていたが、甘かった。加齢と使いすぎで摩耗が進んだようだ。生身の体に異物をいれるのは忍びないが、医学も半世紀の進歩があるようだ。長生きして良かったといえるかもしれない。既に大学、会社の同僚が鬼籍にあるのも多いのでこれはおまけと思えば気持ちも楽になる。第三の人生のスタートになる。

5.        19:(月)(−15)

整形503号に入院。大部屋が空いてないので数日個室に入ってくれということだったが、居心地がよいのでそのまま手術まで居座ることにした。費用はかかるが海外ツアーもずっと断念していたのでこのくらいの贅沢は大目にみよう。そのかわりテレビのないゆったり生活をすることにして読書とパソコンで時間つぶしをする。

早速検査がはじまる。今飲んでいる投薬の確認(高血圧:バイカロン、前立腺:エプランチル)、心電図、X線、リハビリもはじまる。

食事は朝7時、昼12時、夜18時で6時起床、21時消灯だが個室は自由にできるので一応22時就寝5時起床とする。朝はパンにする。食事は老人向きで間食なしなので

ダイエットには効果的だ。

5.20:(火)(−14)

朝の検温で37.3度の微熱がでたが午後に下がる。午前中に第一回の採血400cc約10分かかる。そのあと鉄分と再生用の点滴100ccと500ccをするが3時間以上かかる。合間に前立腺検査と内科診断で胃カメラとエコーをすることになる。

整形では関節手術が月3件から7件位あるようだ。年齢は40歳から80歳台まである。

5.21:(水)(―13)

今朝は絶食、採血と検尿がある。遅い朝食のあとリハビリをしたあと肝エコー検査、それから血液凝固をしらべる耳たぶ検査、5分以下OKで1分30秒で平均だ。前立腺の検査結果では自覚症状なければ薬は飲まなくて良いそうだ。だいぶ良くなってるらしい。

内科診断では血圧OK、心電図OK、心臓肥大なしということで手術に支障無し。

5.22:(木)(−12)

点滴、リハビリのあと手術後の注意事項説明、深呼吸、痰の出し方、うがいの仕方、脱臼対策(足に枕をはさむ)方法、過去4年間で3例ほど脱臼事故があったようだ。皆無ではないので要注意だ。2回目の入浴、体重は69.7(入院前70.5k)

5.23:(金)(―11)

点滴のあとCT検査、投影剤をのまない方法なので楽だった。

5.24:(土)(―10)

体重測定(69.1)点滴のあと帰宅、外泊

5.25:(日)(―9)

昼、孫達と会食し夕方、病院へ、点滴

5.25:(月)(−8)

朝絶食胃カメラ検査、リハビリのあと2回目の自己血採血、今日も研修生の試験台で、採血、点滴とも2回針を刺される。こちらも緊張する。ドライビングスクールの検定を思い出す。やはり一人前になるには経験がいるようだ。

5.27:(火)(―7)

点滴、リハビリ、蒸気テスト(痰排出のためらしい)入浴

5.28:(水)(―6)

絶食採血、点滴、蒸気テスト

足の曲がり測定、L:74,R:56 だが手術後はどちらも90になるよし。楽しみにしておこう

5.29:(木)(―5)

点滴、リハビリ

手術の事前説明を夫婦できく。X線写真と模型での具体的説明がある。よく勉強したので説明がよくわかった。ただ意外に重量感がある。最新のチタン合金でないのが残念だが、十分実績のあるタイプのようなので安心する。セメントレスタイプになるようだ。どちらにしても大工仕事なので腕を信頼するしかない。Drの説明によると手術のやり方は格段に進歩したので術後の痛みも少ないらしい。50年前に経験済みなので少々は我慢しよう。

内科診断結果によると肝炎のウイルスは微量なのでまず大丈夫だが、抗体があるので詳しい検査が必要かもしれない。胃のほうは潰瘍と胃炎があるが鎮痛剤をやめれば進展はないが抗潰瘍剤を飲んで置く方がよいとのこと。(明日から服用)

5.30:(金)(―4)

点滴、リハビリ、蒸気テスト

入浴

本日付け毎日新聞に鎮痛剤の副作用の記事がでていた。これまで飲んでいたロキソニン錠のことだ。副作用で胃や腸に穴があいて死亡するケースが報告されている。年間使用患者数5300万というから大衆薬みたいなものだ。整形では消化剤と併用して飲むよう指導があったが、小生もこれを飲む前は胃は正常だったのでこの薬のせいと思われる。

断続使用なのにやはり有害だったわけだ。痛みを防ぐうちに胃がやられては困ったことだ。座薬のほうが安心できるかもしれない。

5.31:(土)(―3)

今日は帰宅予定だったが取りやめる。病院でのんびりすることにした。

点滴、リハビリ(最終)、蒸気テスト

6.1:(日)(―2)

点滴、蒸気テスト

今日は病院も静かである。孫の運動会の日だが見学できないのが残念。これで覚悟もできたしあとはおまかせだ。

入院後は久しぶりのテレビ無しの生活で読書とラジオに明け暮れる。トルストイの「戦争と平和」と「復活」を読了する。50年前に病床で呼んで感動した。第三の人生の復活の心構えもできた。

6.2:(月)(―1)

午前中に麻酔医の説明、手術は全身麻酔で手術後は硬膜外麻酔で二日ほど持たすので腰だけに効いて痛みが薄らぐようになっている。手術前の注意事項の説明をきく。

入浴と手術箇所の剃毛、3回目の自己採血と点滴をする。

麻酔看護士が明日の注意再確認のため来室、そのあと手術前オリエンテーションと今夜の注意をきく。いよいよまな板の鯉の気分になる。

21時以降絶食、睡眠剤と下剤を飲む。

手術後

6.3:(火)(+1)手術当日

4時半起床、6時浣腸、ひげそり

7時点滴、着替えて移動ベッドへ9:15注射、9:20手術室へ

(手術前、手術後の写真:別紙参照)

14時40分部屋に帰る。2回目の輸血はじまる。

15時半DR往診、X線写真で無事完了の説明、夢心地できく。

手術中は低体温だったが平熱に戻った後、夜間は8度台の熱がつづく。

痛みは殆どないが体がだるい。

6.4:(水)(+2)

採血、点滴のあと朝飯、お粥とみそ汁を何とか口に入れる。

DR往診、熱はしばらくつづくとのこと、頑張るしかない。

3回目の輸血、点滴これで自己血が戻ったことになる。

昼飯から普通食になる。何とか自分で食べる練習をする。食後体をふいて寝間着交換してもらう。夕食はベッド45度で何とか食べられる。麻酔の為か痛みは殆どない。

血栓予防のため右足は暖かいテープを巻いたうえフレキシパルスで朝夕各1時間パクパクやる。

6.5:(木)(+3)

熱はあるが気分はよい。血ドレンもだいぶ減ってきたようだ。夜暑いので背中に汗をかく。午前中点滴、昼飯は差し入れで栄養をつける。ベッド角60度になる。食事しやすくなる。夕方点滴、就眠時下剤をのむ。痛みはだいぶ減る。

6.6:(金)(+4)

空調は夜は切れるらしい。これから大変だ。朝初めて平熱、しかし夕方には7度台にあがる。背中の麻酔がきれたので硬膜外パイプを外す。術後まだ排便がない。頑固な便秘のようだ。下剤も効かないので浣腸するが、一度で開通せず2度目でやっとでるがまだすっきりしない。尿のほうは排尿パイプがつながっているので苦労しない。今日は洗髪してもらう。夜暑いので窓をあけると少し風がはいる。夜中に汗をかいて横向きにしてもらう。

6.7:(土)(+5)

今朝ドレンパイプを外す。これで座れるようになる。点滴のあと待ちかねたように移動便器に座る。未だ丈夫な左足にも力がはいらない。しかし何とか頑張ってすっきりする。

食事も腰掛けて食べられるようになる。夕方排尿パイプも外すが最初の排尿までに感覚が戻るか心配だったが、食事中にあたりがきてあわてる。その後は順調になる。だいぶ娑婆に戻った感じである。夜中に汗で目覚めて寝間着を替える。

6.8:(日)(+6)

午前中点滴、痰対策用蒸気吸入も今日でおわり。

ナースリハビリ開始、今日は助勢してもらいながら頑張る。夕方また熱がでたので水枕使用する。寝汗で寝間着替える。

6.9:(月)(+7)

採血、朝食後便意あり移動便器で一人で始末できる。術後1週間、外科はやはり回復が早い。術前DRが言っていたように最近の手術の進歩は素晴らしい。予想外に楽だった。

点滴も抗生物質のみで楽になった。DRから肩に力が入っている、気楽になるようトランキライザを飲む。ナースリハビリはかなり自力で出来るようになった。専門リハビリも始まる。しばらくは出張リハビリのようだ。今日は初めて平熱、よく寝られた。

カセットをグレンミラーからリハビリに効果的なウエスタンに入れ替える。

6.10:(火)(+8)

今日から点滴なくなる。ガーゼ初交換する。最近は菌がはいるので出来るだけ交換を延ばすらしい。夜中に汗で寝間着替える。

6.11:(水)(+9)

ガーゼ交換時背中も拭いて貰う。すっきりした。ナースリハビリ自力で出来るようになる。座ったとき左足で立とうとしたが力がはいらない。使わないと筋肉はすぐ駄目になることを痛感する。背中から尻までかゆみ止めを塗って貰う。夜中に寝間着を替える。

6.12:(木)(+10)

今日抜糸する。足の包帯もなくなる。やっと手術が終わった気分になる。背中をふいて

足も洗って貰う。垢がどっとでた感じがした。今夜は横向きで寝る。涼しかったのか寝間着替えずにすむ。

6.13:(金)(+11)

今日は絆創膏をはがす。腰の胴巻きもはずれ縫い目のテープだけで身軽になった。専門リハビリで今日初めて2本足で立つ。膝曲げ運動もはじめる。来客用椅子で30分座る。

DRより腿のつっぱりは筋力を引っ張っているのでしばらくは我慢するしかないようだ。

使っているうちに治ってくるとのこと。

6.14:(土)(+12)

車椅子OK、右足も力かけなければ着地OKとなる。早速車椅子で屋上2周久しぶりで外気にあたる。車椅子で洗髪、行動範囲が広がる。体重69.1kg病院食のおかげで順調に減量している。

6.15:(日)(+13)

今朝は車椅子で水洗トイレ使用、やっと娑婆に帰った感じになる。今日は見舞いにきた孫に車椅子を押して貰う。

6.16:(月)(+14)

採血、また便秘気味になったが体のリズムは元に戻ってきたようだ。DRより1/2荷重で歩くよう指示、シャワー0Kとなる。歩行器で5FLを1周し体重計の上を足で踏んでいく。ほぼOKで足の痛みもない。術後初めてシャワーをして生き返った感じ、T字帯をパンツにはきかえる。トイレは歩行器でOK、ただしナースの監視付きである。夜間はシビン使用。昼間の座りの時間を増やしていく。

6.17:(火)(+15)

本格リハビリ再開、今日から歩行器でリハビリルームへ出かける。ほぼ術前のリハビリを再開する。歩行器練習荷重34−35kg目標とする。ふとももはやはりつっぱている。体重68.5kg

6.18:(水)(+16)

ナースリハビリ、専門リハビリ、歩行器練習のほかに今日は松葉杖の歩行練習をする。全体の痛みはなくつっぱり感も少なくなってきた。

6.19:(木)(+17)

術後のX線撮影、DRによれば順調とのこと、やれやれ一安心。専門リハビリも佳境に入る。松葉杖の歩行練習と荷重測定するがだいぶ慣れてきた。2回目のシャワーでいい気分になる。体重67.8kgこの調子で減量できればいいのだが、油断するとすぐ戻りそうだ。血圧も下がったしいいことづくめだ。

6.20:(金)(+18)

DRによれば骨はしっかりしていたので、膝曲げと股広げをしっかりやるようにとのこと。専門リハビリで松葉杖練習、日常は歩行器使用。

6.21:(土)(+19)

専門リハビリで松葉杖訓練、だいぶ慣れたので部屋へ持ち帰りOKとなり室内で練習する。ナース監視下で松葉杖でトイレに行く。自信がついてきた。元気がでてきたのでPC入力再開する。

6.22:(日)(+20)

歩行器練習、ナースリハビリ自主訓練、室内で松葉杖で洗面と歯磨きをする。何とか自分で出来るようになる。まだ人工関節の実感がつかめないがだいぶ自分の足になってきた。いいタイミングで息子が見舞いにきてPCがネットにつながるようになる。個室のおかげで活用できる。

6.23:(月)(+21)

DRから術前、術後のX線写真をじっくり見せて貰う。事前にかなり勉強していたが、自分の足とは思えないが、術前の足がよくあれで動いていたなと思うと同時にやはり手術してよかったと納得した。デジカメにしっかりとり込む。これでいい体験記ができそうだ。専門リハビリで松葉杖練習、明日から歩行器と併用の許可がでる。3回目のシャワーをするが、そろそろどっぷり湯船につかりたい気分になる。

6.24:(火)(+22)

歩行器は自由行動OKとなり、松葉杖はナース付OKとなる。これからはトイレも自由にいける。松葉杖訓練でだいたい荷重の掛け具合がわかってきた。今日から専門リハビリで一本杖の練習を始める。2/3wを掛けて歩く。術前杖を使っていたので違和感はない。痛みはないが自分の足でない感じがする。夜中に背中に汗をかく。何とかひとりで肌着を交換する。ただ右足にはかせるのが一苦労だ。

6.25:(水)(+23)

DRから膝曲げ不足だからもっと力を入れるよう見本を指導してもらう。悲鳴がでる。この山を乗り越えるとゴールが見えてきそうだ。今夜から足の枕を減らして低くする。

6.26:(木)(+24)

今朝は便秘ぎみ通常パターンに戻ってきた。専門リハビリで俯き膝曲げ訓練追加となる。

部屋で自主トレが必要だ。今日から自分の杖で歩行訓練、だいぶ自信がついてきた。松葉杖による階段昇降訓練をする。4回目のシャワーでやっと湯船には入れた。びっくりするほど垢がでた。夜はネットで棋聖戦の結果をみる。家族からのメールを確認する。

6.27:(金)(+25)

食事前自主トレ、俯き膝曲げ痛いのを我慢して引っ張る。何とか踵が尻につくようになる。専門リハビリで杖での階段練習、病棟での練習OKとなる。今日から杖練習フリーマークとなる。痛みはないが違和感がある。腿のつっぱり感はだいぶ薄らぐ。

6.28:(土)(+26)

食事前自主トレ、踵が無理せずに尻につくようになる。毎日つづけることが一番のようだ。杖訓練で病棟3周する。腰に未だ余分な力がかかってるようだ。

体重67.4kg、血圧93/62 手術のおかげで、減量、減圧の効果がでた。

6.29:(日)(+27)

食事前自主トレ、踵が尻にぴったりつくようになる。もう一息がんばろう。久しぶりの天気なので屋上を松葉杖で2周する。午後は杖訓練と自主トレにはげむ。今夜からシビンをやめて松葉杖でトイレにいく。

6.30:(月)(+28)

今日から正式に杖フリーとなる。どうやらゴールも近そうだ。今日は屋上を杖で1周する。専門リハビリが休みなので自主リハビリ、今夜から三角枕撤去、横向きの時は自分で枕をはさんでねじらないようにする。ゆとりがでてきたので院内理髪店で散髪する。

これでいつでも娑婆にでられるようになった。

7.1:(火)(+29)

回診のあとDRより杖での自信がつけば一度外泊して日常生活の問題点確認をして、問題なければ退院できる旨の説明があった。順調にいっているようだ。杖による階段練習(手すり有り)、専門リハビリでは手すり無しの階段練習をする。だいぶ自信がついてきた。

7.2:(水)(+30)

術後1月になる。昼間は梅雨空、夜は中之島ビジネス街の灯りを見ているうちに娑婆に近づいてきた。手術の痛みは予想外に楽だったが、やはり術後の1週間はつらい。パイプがなくなり平熱になってから人心地がついた感じである。自主トレ、専門リハビリ、階段演習も日課になる。今日は朝1番の5回目のシャワー、すっきりする。大体一人でできるようになる。
7.3:(木)(+31)

DRより横向きのとき右足をオーバハングしないこと、膝組みも半年間は注意するようアドバイスがある。今夜は涼しいと思ったら夜間もエアコンが一部稼働しているようだ。夏に夜エアコン止めるのは、病人に冷房が悪いという親心かもしれないが、暑くて眠れなければよけい悪い。せめて除湿運転してほしい。楽に横向き出来るようになり夜は助かる。

7.4:(金)(+32)

階段練習のあと屋上をノンストップで2周する。少し腰がだるくなる。専門リハビリで負荷をかけてサイクル訓練をする。これで自転車の自信がつく。今日から二泊三日で自宅に帰る。駅までタクシー利用してJR、地下鉄乗り継ぐが、乗り換えに結構歩く。少し疲れたが自信がつく。

7.5:(土)(+33)

自宅はほぼベッドと椅子の生活だし、浴室、トイレは既に手摺り付に改造済みなので病院より使いやすい。階段も手摺り付なので室内用杖を利用して問題ない。ほぼ入院前の生活ができる。横向き注意のためタオル巻きとクッションを利用する。

7.6:(日)(+34)

久しぶりの天気なので近くの公園まで散歩する。痛みはないが腰骨あたりが張ってくる感じがする。孫の幼稚園の七夕音楽祭は残念ながら欠席する。ぼつぼつ慣れて行くしかないようだ。午後息子運転のマイカーで病院に帰る。

7.7:(月)(+35)

503号から511号に部屋替え。ナースセンタに飾る七夕の短冊を頼まれたので、「人工関節で始まる第三の人生」と書く。DRより家の生活で問題なければX線の結果で退院準備してよいとの話がある。術後2回目のX線を撮る。専門リハビリでサイクル負荷訓練、今日は25wでする。リハビリのあと屋上1周、階段を5Fまで杖で降りる。階段も問題ない。

7.8:(火)(+36)

DRよりX線も、リハビリレベルもOKなので、自信が出来ればいつ退院してもよいと退院許可がでる。ただ手術後の骨の周りに新しい骨が成長してるので運動を阻害する心配があるので抑制剤の服用を検討してみるとのこと。専門リハビリは足のウエイト増量、サイクル負荷訓練をする。退院についてはもう外泊しなくても家の生活は従来どおりできるので12日(土)に決めて退院依頼をする。約2ヶ月と聞いていたので順調に経過したことになる。まだ若干違和感はあるが、筋肉がつけば次第に消えると思う。

7.9:(水)(+37)

退院療養計画書にサイン。退院後の外来は8月1日でよいとのこと、約3週間あるので体力もつくだろう。専門リハビリ休みのため自主訓練のあと屋上3周する。

7.10:(木)(+38)

今日から骨抑制剤ダイドロネル200を服用する。胃腸障害の副作用があるとのこと、注意がいるようだ。やっと正座ができるようになるが、すこし窮屈だ。リハビリの先生から退院後の訓練法について説明をうける。ほぼ80点位仕上がっているので、無理せずにやっていけばよいとのこと。

7.11:(金)(+39)

いよいよ病院も今夜かぎりだ。手術は予想外に楽だったし、病院食のおかげで労せずして減量に成功、個室でネットを楽しみながらゆっくり読書もでき、体験記もできあがったし、梅雨のあいだに人生の節目を過ごしたことになる。しかし50年前の古傷に古希になって悩まされるとは、やはり信心が足りなかったのか、思わぬ長生きのせいかは別として、医学の進歩のおかげで第三の人生にスタートを切ることが出来た。

7.12:(土)(+40)

今朝も梅雨空だが雨は止んできた。梅雨明け頃が退院かなと思っていたので予想以上に順調だった。一応日常生活は問題なさそうだが、体力に自信がつくには半年はかかりそうだ。筋肉がつくまで脱臼対策も気をつけないといけない。

最後の体重測定は66.3kでこれまでいくら減量に取り組んでも効果がなかったのにこの2ヶ月の病院生活で4k減量した。血圧も114/78と10年前のレベルになった。なんとか退院後も維持できるよう頑張ろう。

専門リハビリも最終回、いつものコースをやり退院後の指導をうける。退院後の服用薬を受取、退院手続きを終えて、マイカーで病院をあとにする。

振り返ると案ずるより生むが易しの言葉どおり、今になれば思い切って良かったという思いはするが、欲言えばもう少し情報開示があり手術結果のデータが広く公表されていれば悩んでいる人たちに大いに参考になると思う。いい病院でいい先生に出会い気持ちよい看護を受けられるかどうか患者にとっては一大事だが、現実は難しいようだ。幸い今回は自分で判断して決心したことだが、ほぼ予想以上で50年ぶりの再手術が無事終わって「人工関節による第三の人生」がスタート出来たことで関係者の皆様に深く感謝する次第です。

参考:リハビリ概要

手術後血ドレンパイプが外れるとベッドサイド座位がOKとなり、ポータブルトイレ使用可能となり往診でリハビリ開始。抜糸が済むと車椅子がOKとなり、水洗トイレも使用可能となる。すぐに歩行器による1/2荷重OKとなり、リハビリルームでの本格リハビリを開始する。様子をみて松葉杖訓練開始、しばらく歩行器と松葉杖を併用しながら歩行器がフリーとなると杖による2/3荷重の訓練開始となる。歩行状況をみて階段昇降訓練をやりながら自信をつける。サイクル負荷訓練を経て日常生活の問題点確認のため外泊経験のあと退院となる。個人差もあるが入院から退院まで約2ヶ月のようだ。

術後の写真:右足に人工関節


術前の写真:右足の関節がつぶれている