「あれが今度のあんたの敵。今回は手伝うけどさ、今度からひとりぼっちよ〜」
「ふ、不安になる様な事言わないでお願いだから」
「でも今回だけは手伝ってあげるから心配しなさんなって」
そして笑って見せる彼女は、彼女らいしと言える姿だが、自分もそんな顔をしていたのだろう。瞬間的に強ばるのではなく、余裕の持てる笑みすら漏れてくる。
それが向こう側の敵、空にまるで竜族の様に群れで飛んでいる巨人にも見えているのだろうか。
まるで甲冑を着込む巨人が空に居並ぶその光景は神々しいと言うより、侵略しに来た悪魔と言うべき様な物。
正直、嫌悪感すら抱くその姿を見ながら、漸く気付いた気配に声を掛けた。
「久しぶり、紅」

アナザー・ナイン・ファンタジー■ACT:SCARLET DUSK