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名古屋の隣町、大府市のペットクリニック。斉藤動物病院です。

TEL.0562-48-5885

含気過剰による胃腸運動障害

日本在来種 メス(Spay)  13才 2.9kgBW
症状:嘔吐頻回、慢性的な呼吸障害、食欲不振、体重減少
血液検査:PCV:36%,PPC:10.0g/dl,WBC:45400/ul
     BUN:64mg/dl,Creatinine:3.4mg/dl
腹部レントゲン写真


上写真は側面像、下写真は腹背像。空気は黒く写り、骨は白く写ります。
胃、腸内に多量の空気が貯留しており、食物は見られません。

診断:慢性上部気道障害による空気の嚥下のためのイレウス。
   重度の脱水による循環不良。
   鼻腔が鼻汁でふさがっており、口を開いて呼吸していました。空気を間違って
   飲み込んでしまい、胃と腸が空気で一杯になってしまい、

治療:16Gの血管用留置針を腹壁から穿刺し、胃内のガスを175ml吸引しました。
   静脈点滴を持続し、整腸剤(メトクロプラミド)を筋肉注射しました。
   気道感染症に対して抗生物質を投与しました。
経過 第2病日


翌日のレントゲン写真:バリウム10ml投与2時間後
小腸の蠕動が活発になり、ガスは結腸に移動し始めている

第3病日


レントゲン写真では、バリウムは結腸に達している。
結腸内にガスが多量に貯留している。
3日間入院し、点滴を受けたところ、食欲がでてきたので退院しました。

考察:猫の上部気道感染症は非常に多く見られる疾患ですが、
   このようなお腹が空気で一杯に鳴るような病態は初めてでした。
   治療方針は、空気嚥下の原因となる気道の炎症を抑えることと、
   胃内のガスを抜くことが重要だと思われました。また、脱水も重度であり、
   PPC(血中タンパク濃度)が高く、腎前性高窒素血症も起こしていました。
   脱水が改善し、お腹の空気がおしりから出ていけば、大丈夫ですね。

SAITO ANIMAL HOSPITAL斉藤動物病院

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