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名古屋の隣町、大府市のペットクリニック。斉藤動物病院です。

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アトピー性皮膚炎

機器写真

 アトピー性皮膚炎は、遺伝的にアレルギー体質の病気です。
症状:痒みが強いこと、肌が赤くなること、病変が左右対称であること、ワキ、股間、胸、耳、指の間、パッドの間などが脱毛し、赤くなる。慢性化すると、皮膚が肥厚し、色素沈着が起こり、悪臭がある。
犬種:シーズー、柴犬、レトリバーなどが多い。
年齢:ほとんどが、3才以下で発症する。
原因物質:アレルギー物質は、ホコリに住むダニ(刺さない)、各種の花粉、カビなどが多いようである。食事による影響はあまり多くない。

基本的に臨床診断を行う。Tom Willemes (獣医師、1988)が提案したアトピー性皮膚炎の定義を下に記す。
  {大定義}
   痒み
   腋窩および鼠径部の発症
   好発犬種(シーズー、レトリバー、ウエスティーなど)
   慢性の再発性の皮膚炎
   顔面and/or四肢端での発症
   アトピーの家族歴
   {小定義}
   3歳までの初発
   顔面の発赤
   多汗症(鼠径部が湿る)
   結膜炎
   膿皮症
   皮内反応陽性
   抗原特異的IgEの上昇

 これらの臨床症状が1つでも一致すればアトピーである、と言うことにはなりませんので注意してください。皮内反応や血液検査の診断価値は、さほど大きくないことに注目していただきたい。これらの検査は、原因物質が特定できるのが利点であるように謳っていますが、臨床的には経済性も考えると、あまり有効ではないように感じています。近々、動物用の減感作療法のキットが発売されるそうです。

治療  治療の目的・目標は症状・病変の軽減であって、病気の完全な治癒を目指すものではないことを理解してほしいです。病気の重症度によって、軽度な場合は容易に治るし、重度な場合は年中、何年間も治療を続けることもあります。治療のポイントを3つに分け解説します。
@ステロイド(副腎皮質ホルモン) ステロイドはアレルギーの発症を抑制し、痒み、炎症を抑える薬ですが、投与し続ければアトピーが治るというものではありません。また、長期間の無分別な投与は、自身の副腎の機能が失調を起こしていまいますので、注意しなければいけません。当院で治療を受けているワンちゃんでは副腎の失調を起こしたことはありません。他院から転院されてきたワンちゃんでは、長時間作用型のステロイド注射を受けていたり、長期間毎日内服を行われた事により、副腎失調を起こしていました。内服薬は、プレドニゾロンを使い、だんだん減らしていき、3日に1回、0.5mg/kgBWを長期間投与してもらいます。完全にアトピーを抑えることは不可能ですが、多くの例において、許容範囲になっていきます。
Aシャンプー シャンプーは皮膚被毛を清潔にする、皮膚から浸入するアレルゲンを除去する、フケを落とす、細菌真菌感染を治療する、などのために実施します。週に1回をお勧めしております。効果が期待でき、害はない治療ですので、面倒な事はあるかもしれませんが、まずやっていただきます。
B抗生物質 健康な皮膚には常に細菌や真菌(カビ)が付いています。皮膚がアレルギー反応などでバリアーが破れると、細菌などが増殖し始めて皮膚炎を悪化していきます。細菌の増殖を抑えるには、様々な消毒薬や抗生物質を塗ったり、抗生物質や抗真菌剤を飲ませたりします。しばしば、抗生物質に感受性のない耐性菌が出現しますので、長期的な展望をもって適切な使い方が問題になります。

アトピーは非常に多い病気ですが、しばしば難治性のために、健康食品のような効果が認められていない薬が非常にたくさんありますが、私は、これらの怪しい薬や、根拠のない治療方法は使いません。お金を無駄に使うだけだと考えています。イヌのインターフェロン療法も怪しい治療だと思っています。減感作療法は多少は期待できますが、まだまだ研究は不十分のように感じています。

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