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名古屋の隣町、大府市のペットクリニック。斉藤動物病院です。

TEL.0562-48-5885

犬バベシア症

症例 アメリカンピットブル オス 11ヶ月令 体重21kg

症状:昨日より、元気消沈、食欲不振。
病歴:最近USAより購入。

血液検査
 PCV 24%
 WBC 13000/μl
 網状赤血球:20/HPF
 有核赤血球:5/100WBC
 血漿:澄明

血液塗沫標本:赤血球の中にBabesia の虫体が認められる(赤矢印)。

 虫体は円形〜楕円形の空胞とその周囲に1あるいは2個の黒い扇形のものがある。

ガナゼックを注文し、第8病日より1.45mg/kgBW(30mg)を1日おきに4回皮下注射した。
また、トリブリッセンを10日間経口投与した。
ガナゼック4回目投与時には、PCVは39%になった。
7ヶ月後では再発はみられていない。

考察
 バベシアは関西中心に発生し、全国的にも少しずつ見つけられるようになってきいるが、
 愛知県では稀な疾患である。
 ただ、この症例場合、USAで感染してきたと考えられるので、日本で主に発生している
 バベシアとは、種類が異なるとBabesia canisと思われた。(追記:USAにもBabesia gibsoniが発生しているようで、本症例はBabesia gibsoniだと思われた。)
 アメリカンピットブルは、珍しい犬種であり、闘犬を行わせるそうである。
 日本では、闘犬を行う土佐犬に発生がみられており、飼い主に闘犬に使わないように
 指示したが、受け入れられなかったようでした。

その後の解説(2014年)
 犬バベシア症は全国的に広がりつつあるそうです。とはいえ関西以外では多いとはいえない病気ですので、その後当院で診察することはありませんでした。バベシアの診断は、顕微鏡で赤血球内の寄生虫を探すことですが、非常に小さいので、ゴミとの鑑別が難しい場合があります。私は、学生時代を大阪で過ごし、研究室でずっと見ていましたから、少しは自信があります。最近では、顕微鏡で探すのではなく、寄生虫のDNAを探すという、極めて感度のいい検査ができるようになりましたので、診断が容易になってきました。
 治療薬は、ガナゼックが製造中止になりましたので大変です。マラリアの抗原虫薬を個人輸入するしかなさそうですね。
 

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