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名古屋の隣町、大府市のペットクリニック。斉藤動物病院です。

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犬と猫の外耳炎について


 犬の外耳炎は、耳がたれていて、毛が長い犬に発生率が高いです。特にコッカスパニエルは、非常に発症しやすいです。マルチーズ、シーズー、プードルなどにも多くみられ、外耳道内が比較的湿潤な傾向があり、細菌が増殖しやすい環境にあります。

 犬の外耳炎の発症原因のほとんどが細菌真菌感染です。これらのばい菌のほとんどは従来耳に付いている菌で、耳道が濡れたり、汚れたり、菌が増えやすい状態になると、増殖し炎症を起こします。基礎疾患として、アレルギーやホルモン疾患が有る場合もあります。
 原因となるばい菌で最も多いのが、ブドウ球菌で次いでマラセチア菌(真菌で酵母の一種)です。この混合感染も多いです。他には、連鎖球菌や、大腸菌、緑膿菌などもあります。
 猫は耳ダニが原因となっている場合がほとんどで、犬とはかなり違います。子猫の時に、親猫からうつされたり、屋外で他の猫からうつされたりします。

 外耳炎の治療は原因となっているばい菌、ダニなどをやっつけることが基本です。背景にアレルギーやホルモン疾患があるときにはそちらの治療も当然必要です。
 ばい菌の種類、型によって使われる薬が異なってくるので注意が必要です。どの抗生物質が適切かどうかは、細菌培養検査と、抗生物質感受性検査が必要です。当院では、重度な場合や、慢性化している場合に実施します。通常、1日で結果が分かります。
 ブドウ球菌は特に抗生物質に対して耐性を持ちやすいので、注意が必要です。MRSAのようにほとんどの薬が効かない菌も出てきます。慢性化させないよう早期にしっかりと治療すべきです。
 点耳薬が中心ですが、中耳炎も併発していたり、点耳を嫌がる場合には内服薬も投与します。
 慢性化して、外耳道の内膜が肥厚、腫張し内腔が狭窄するような症例によく遭遇します。このような場合は簡単には治らず、長期間の治療が必要です。
 腫瘍ができている場合もしばしばあり、外科的に手術が必要となります。
 通常は1週間に1度の通院を指示し、その間、自宅にて点耳か内服を行って貰います。綿棒による外耳道の掃除は最低限にしてもらいます。綿棒は外耳道を傷つける場合がありますので、最小限にし、洗浄液で洗うようにしてもらいます。
  耳ダニは、黒く乾燥した耳垢がたまり、痒みが強いので症状で診断できます。黒いのがダニの糞です。ダニは非常に小さいので肉眼では見えないでしょう。虫眼鏡でかろうじて見える程度です。耳の外へは出てきませんので皮膚炎などは起こしません。耳垢を洗浄液で柔らかくして取り除き、殺ダニ剤を点耳します。

 犬の外耳炎は、私の大学の学部時代の卒業論文のテーマであり、私の恩師がその内容を英国の獣医師会雑誌(Veterinary Record)に掲載したもので、原因の細菌と抗生物質の感受性については、最も得意といえるテーマです。ともすれば、悪化し、難治になりうる疾患ですが、原因の菌の検査と、薬に対する感受性を認識しておけば治りうる病気です。

 

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