本文へスキップ

名古屋の隣町、大府市のペットクリニック。斉藤動物病院です。

TEL.0562-48-5885

雄猫の尿道閉塞

症例 日本在来種 3才 オス

症状 排尿障害(排尿姿勢をとるが、尿が出ない)2日間
   食欲不振、嘔吐
腹部触診にて、膀胱が堅く腫張していることを確認。
尿道をゆっくりマッサージする。
すると、にょろにょろと、おちんちんから下写真の物が出てきた。
尿道に詰まっていた栓(プラグ)である。長さ6cm。


成分は、のリン酸アンモニウムマグネシウム結晶
(ストラバイト)と上皮細胞、炎症細胞、血液である。









尿は、約100ml貯留しており、膀胱洗浄を行った。
治療:2日間、尿道にカテーテル(5Fr.)を留置し、排尿を自由にさせた。
静脈留置針より点滴を行った。
3日目より通院とし、毎日皮下輸液と膀胱の圧迫排尿を行った。
今回の腎臓障害は中等度であり、翌日からは食欲は認められた。
膀胱は、一時的に麻痺しており、残尿が毎日80mlほどあったが、
膀胱収縮薬(ウブレチド)、尿道括約筋弛緩剤(ミニプレス)などを投与し、
7日間でほぼ麻痺は回復した。
膀胱壁の肥厚が著しいため、内服投薬のみを続けた。


考察:雄猫の尿道閉塞は、非常に有名な病気である。
尿道が閉塞すると、四,五日で死んでしまうので、予防のための処方食が多く普及している。
今回紹介した例は、栓(プラグ)があまりにも見事、立派だったので写真に撮りました。
患者さんには失礼だったかもしれませんが、スタッフ一同大笑いでした。
通常は、プラグはマッサージだけで出てくることはなく、カテーテルを使い、ゆっくりとほじくる必要があります。
当院では、そのときには滅多に全身麻酔薬は使いません。
尿道がいったん開通すると、腎臓から大量の尿が出てくるため、輸液と排尿補助が必要となります。
腎臓が受けるダメージの程度によりますが、腹膜透析を行う場合もあります。
食事療法は、低リン、低マグネシウム、尿のpHを下げる作用を持ち、
ストラバイト結晶をできにくくさせるような食事です。
今回の症例の方は、経済的な理由(?)により選択されませんでした。
尿道閉塞が再発する猫に対しては、会陰部尿道路形成手術をお勧めしています。
尿道が拡張するため、閉塞は起きません。



SAITO ANIMAL HOSPITAL斉藤動物病院

〒474-0073
愛知県大府市東新町2-166
TEL 0562-48-5885