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秋葉原の「ラジオのデパート」一階 昇平橋側の一番奥に「太平洋」という真空管のお店がある。
代表者の羽龍鉄一さんは昭和27年以来、この場所で真空管を扱ってこられている。
淺野 勇 は、秋葉原に来ると文字通りここに 入り浸り となり、待ち合わせ場所、“辻説法”の場、
伝言中継所、として便利で快適なオアシスとなっていた。
今、お店に備え付けの“魅惑の眞空管アンプ”初版本はボロボロになってはいるが聖書と化している。
以下、羽龍さんのお話。
「淺野先生に勧められてヨーロッパ球を取り扱うようになったんです。ええ、日本で最初でしょう」
「淺野先生はね・・例えて言えば・・・週に10日は来られました」
「昔ね、店が開く前からここの(ドアを示す)外でズラーっと人が待っていてね。
みんな“魅惑・・”の本を2つ折りにして小脇に抱えているわけ。
淺野先生がみえると『おお、太平洋管隊そろっているな』とおっしゃって、みんなを
引き連れて近所の喫茶店に移動したりしていました。
店の名にかけて太平洋管隊(=太平洋艦隊の掛詞か?)と言われるのがとても嬉しくてねぇ」
「淺野先生は、実験される時でも記事を書かれる時でも「タマを貸してくれ」とは決しておっしゃらなかった。
全てお買い上げですよ。実に気持ちの良い綺麗な方でした。」
「“魅惑・・・”の座談会に載っているあの球(下巻289ページ 表がシーメンス裏がムラードと
プリントされたGZ34の話)も、うちからお買いになった物ですよ」
羽龍さんのお話は尽きない
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