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平成13年2月24日

実践のまとめ

 単元全体及び本時を二つの研究内容の視点から考察する

1 「福祉・健康」「国際理解」を課題に据えた単元の開発

 平成13年2月10日に文部科学省が発表した『小学校英語活動実践の手引(Practical Handbook for Elementary School English Activities)』では,国際理解を進める具体的な学習活動として次の三つを例示している。

「外国語会話」「国際交流活動」及び「調べ学習」など

 本単元は,上の例示のうち,「外国語会話」に焦点を当てて開発したものである。以下,本単元を「指導計画作成上の工夫点(指導案参照)」に沿って考察する。

(1) 年間30分×45単位時間で構成したこと

 初めて英語活動に取り組むということや,4年生という発達段階を考慮して,1単位時間を30分とした。短い時間の中で,子供たちは集中力をとぎれさせることなく学習に取り組むことができた。この点では有効であったと言える。しかし,単元が進み,学習内容が増えてくると30分では時間が足りなくなるということもあった。また,時数計算が煩雑になるという問題点もある。今後の検討課題としたい。

(2) 1単位時間を「遊ぶ」「歌う」「会話する」の3活動で構成したこと

 3つの活動がテンポよく行われることで,子供たちは飽きることなく学習に取り組み,英語活動を楽しむことができていた。上掲の『小学校英語活動実践の手引き』や先進校の先行実践でも,この3活動は小学校英語活動では重要な要素であると考えられている。しかし,本時の協議会において学校長から指摘があったように,1単位時間の流れがパターン化されてくると,マンネリが生まれてしまう危険性も孕んでいる。3活動の時間配分や順序性にバリエーションをもたせたり,3活動を更に小さなパーツに分けて考えていったりという工夫が必要となろう。

(3) 全45時間を15単位時間ずつ三つの段階に分けたこと

 指導内容にまとまりを設け,三つの段階に分けることによって,指導者は見通しをもって授業に臨むことができた。また,各段階を更にスモールステップ化し,繰り返しを設定したことにより,無理のない学習を具現することもできた。しかし,実践を行う中で,指導計画の修正を迫られることも度々であった。指導内容の系統性を再検討し,子供たちの学習がスパイラルに展開されるような指導計画を作成していきたい。

2 子供たちの「気付き」や「疑問」を促す体験的な学習の工夫

 『小学校英語活動実践の手引き』に次の文章がある。

このような時期に英語に触れることは,コミュニケーション能力を育てる上でも,国際理解を深める上でも大変重要な体験になる。「英語活動」そのものが異文化に触れる体験となり,さらに,外国の人や文化にかかわろうとするときの手段として,英語を活用しようとする態度を育成することにもつながる。

 「英語活動そのものが体験なのだ」という認識である。しかし,私はもっと細分化して考えていかなければならないと考えている。「まるごとが体験なのだ」という認識では授業を分析し改善することが難しくなるからである。
 本単元では「体験的な学習」の場として「Practice」「Communication」「Game」の三つを設定した。次を意図してのことである。

・ Practiceの場で新しい表現と出会い,使ってみたいという意欲をもつ。
・ Communicationの場で実際に使ってみる(友達と,担任と,ALTと)。
・ Gameの場で楽しみながら習熟を図る。

 上の意図はほぼ達成できたと考えているが,本時の協議会では次のような指摘も受けた。
・ thirstyなど,子供たちがつまずきそうなカードを提示する頻度をもっと増やした方がよい。(Practiceの場)
・ もっと子供たちが表現する場面を多くするべきである。(Communicationの場)
・ 個人差に応じた指導を考えていく必要がある。(全ての場)
・ 本時ではうまく対応していたが,学習内容と対応したゲームや歌のバリエーションをもっと考えていく必要がある。(Game,Songの場)
 いずれも,もっともな指摘である。今後の課題としたい。