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実践のまとめ

 「情報」は、現代の課題に応じた教育を行っていくためには欠くことのできないテーマである。その根拠は指導案にも明記した。
 しかしながら、当校では、昨年度まで「情報」をテーマとした単元の開発がされていなかった。確かに、昨年度までも、いくつかの実践で、コンピュータをはじめとする情報手段の活用は行われてきてはいた。例えば「福祉」の授業、例えば「環境」の授業においてである。しかし、それらの中での「情報」はあくまでも「手段」として扱われてきた。「情報リテラシー」そのものを学習の対象とした実践ではなかったわけである。
 そこで、今年度初めて「情報教育の全体計画」を作成し、それを受けて「情報リテラシー」そのものを学習の対象とした単元開発を行った。それが本実践である。 
 以下、本実践を二つの視点(今年度の研究内容)から考察する。

1 子供たちの「気付き」や「疑問」を促す体験的な学習の工夫
 「情報」をテーマとした学習において、子供たちが行う体験とは粗く言って次の三つである。

^ 情報を収集する活動
_ 情報を整理する活動
` 情報を発信する活動

 本単元で、主に扱ったのは^の「情報を収集する活動」である。情報を収集する活動で子供たちがつまずいてしまう原因は二つである。

@  何を調べたらよいのかが明確になっていない
A  どのように調べたらよいのかが分からない

 @の問題をクリアするため、本単元では「クイズ」を用いた。「クイズ」という形式が成り立つには問いがはっきりしていることが前提となるからである。「クイズ」を持ち込むことによって、子供たちに「何を調べればよいのか」を明確に意識させることができた。
 Aについては次項で述べる。

2 子供たちが追求方法や表現方法を学ぶことができる手だての工夫
 「何を調べればよいのか」が明確になったとしても、「どのように調べればよいのか」が分からなければ、子供たちはインターネットの海を這い回ることになる。それでは「体験的な学習」ではなく、「這い回る体験活動」となってしまう。
 そこで、本実践では、子供たちが検索エンジンの使用法を学ぶことができるようにするために、三つの手だてを講じた。

^ ディレクトリ型検索エンジンからロボット型検索エンジンへ
 いきなり自分でキーワードを入力しなければならないロボット型検索エンジンを使わせるのではなく、ディレクトリ型検索エンジンを使用した。マウスクリックだけで必要とする情報へたどり着くことができるからである。このことにより、子供たちは無理なく検索エンジンの使用法を学ぶことができた。

_ 易から難への順でクイズ問題を提示する
 ロボット型検索エンジンの検索ウインドウにどのようなキーワードを入力すればよいのかを考えさせる際、三つのクイズ問題を用意し、易から難への順で提示した。次のようにである。

@ クイズの問題文中からキーワードが抽出できるもの
A クイズの問題文中以外からキーワードを考えなければならないもの
B Aで獲得した思考法を適用できるもの

 上の順で問題を提示したことにより、キーワードを考える際の観点を適切に獲得させることができた。

` キーワードの妥当性をグループや全体で検討する
 「一人一人がキーワードを考える→グループ内で妥当性を検討する→全体で検討し、実際に試してみる」というステップで学習を進めたことにより、「なぜそのキーワードが有効だと考えたのか」という一人一人の考えを他へ伝える場が保障された。その結果、一人一人が学習への成就感をもつことができた。

 本実践ではもう一点、「情報の信頼性を検討する」こともねらっていたのだが、この点については本単元内で十分に達成することができなかった。次の実践への課題としたい。

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