どちらが生たまごでしょう

昨日の3時間目は、3年生との交換授業でした。私が3年生の教室に行って授業を行い、冨樫先生が5年生に授業をしたのです。
私が3年生に行ったのは国語の授業です。3年生相手に授業をするのは5年ぶりです。3年生の反応がなかなかおもしろかったので、4時間目に5年生にも同じ授業をしてみることにしました。

「これは落とすと危険なものです」
こう言って、一つの袋を子供たちに示し、中に何が入っているのかを予想させました。
少々じらしながら、中身を見せます。入っているのはいくつかの卵です。卵の殻にはマジックでA,Bの記号が書かれてます。

AとB、どちらかが生卵で、どちらかがゆで卵です。殻を割らずに見分ける方法をノートに書いてごらんなさい。

さすが5年生。結構知っている子供もいるようです。
「回す」「振る」「水に浮かべる」。
「振る」と答えた子供に前に来てもらい、実際に振って判断してもらいました。
「じゃあ、あなたの頭で割っていい?」
こう尋ねると、さすがに躊躇しています。
ここで1枚の文章を配布しました。『どちらが生たまごでしょう』と題した次の文章です。

みなさんは、たまごのからをわって、中身を見たことがあるでしょう。
ゆでたまごの白身は、かたまった黄身のまわりに、白くかたまって、からにぴったりくっついていますね。しかし、生たまごの中には、すきとおった、とろとろの白身が、やわらかい黄身をかこんで入っています。このように、ゆでたまごと生たまごでは、中身の様子がちがっています。
では、たまごのからをわらないで、どちらがゆでたまごで、どちらが生たまごかを、見分けることはできないものでしょうか。
まず、ゆでたまごと生たまごを両手の上にのせて、くらべてみましょう。二つのたまごは、色も、形も、重さも、ほとんど同じです。ですから、色や、形や、重さで見分けることはむずかしいようです。
そこで、今度は、両方のたまごを、ぐるぐる回して、ちがいがないかどうかを調べてみましょう。

黙読し、段落に番号を振ります。

問題提起の段落は何段落目ですか。

さすがに5年生。ほぼ全員正解です。3段落目です。

「これでは見分けることができない」ということが三つ書かれています。何ですか。

これも簡単。「色」「形」「重さ」です。

「ぐるぐる回して、ちがいがないかどうかを調べてみましょう」と書いてあります。回してみたい人?

手を挙げた子供を前に出させ、実際に回してもらいました。すると、明らかに回り方が違います。Aはよく回り、Bはすぐに止まってしまうのです。

よく回る方はゆでたまごなのですか、生たまごなのですか。

違いがあることは分かったものの、どちらが生卵なのかについての判断はまだできないようです。
「ぼくの頭で割ってもいいよ」
という強者もいましたが、まだやめておきます。そして、文章の続きを配りました。

ゆでたまごを皿の上において、図のように、指で軽く回してみます。すると、小さなわをえがきながら回ります。強く回すと、ゆでたまごは二重の円に見え、やがて、立ち上がって回ります。ちょっとかわったこまのようです。ところが、生たまごを同じように回してみると、どうでしょう。ゆれながら、ゆっくり回るだけです。強く回しても、早く回ることはないのです。
このように、ゆでたまごと生たまごとでは、回り方がはっきりとちがうことがわかりました。
この回り方は、どんなゆでたまごにも、どんな生たまごにもあてはまるでしょうか。もし、あてはまるなら、回してみるだけで、ゆでたまごか、生たまごかを見分けることができるはずです。
そこで、ゆでたまごと生たまごを五つずつ用意して、同じように回してみました。すると、どのゆでたまごも、コマのように速く回りました。また、どの生たまごも、ゆれながら、ゆっくり回りました。
こうして、からをわらないで、回り方のちがいから、ゆでたまごと生たまごを見分けることができました。

これで判断できます。よく回ったAがゆでたまごのようです。

自分の頭で割ってみたい人はいますか。見事ゆでたまごだったら、差し上げます。給食と一緒に食べてください。でも、違っていたら・・・。

多くの挑戦者が手を挙げました。ジャンケンで勝ったのは、あずささんと友輝さんです。この勝利が吉と出るか凶と出るか。二人に前に出てきてもらいます。
緊張の一瞬。バリッ。二人が割ったのは無事ゆでたまごでした。