意見文を書く

金曜日は、授業研究会でした。当校の職員はもちろんですが、郡市内からも十数名の参観者を迎え、5年生の学習を見てもらったのです。作文の授業です。
先日の懇談会の折にもお話しいたしましたが、今年度、当校では全校で、子供たちの「書く力」を育てることに取り組んでいます。
今回の作文は「自分の考えを分かりやすく伝える」ことが目標です。「このクラスに係は必要か」というのが作文のテーマです。
現在、このクラスに係活動はありません。「窓を開ける」「黒板を消す」「配布物を配る」等の当番活動はありますが、「学級新聞を発行する」「レクリエーションを企画する」等、子供たちの創意工夫を生かすことができるような係はないのです。そこで、子供たちに係活動というものを紹介し、このクラスに必要か否かを問いました。
作文を書く前に、話し合いを行ったところ意見は半々に割れました。次のようにです。

<必要である>15名
・係があった方がクラスが明るくなる
・係があった方がクラスが楽しくなる。
・係があった方がクラスがにぎやかになる
・たまにはみんなでリラックスしたい
・係がないとクラスがつまらない。
<不要である>15名
・係があると勉強が進まなくなる
・これ以上仕事を増やしても、仕事をしない人が増えるだけ
・当番の仕事だけで精一杯
・係がなくても困らない
・係がなくてもこのクラスは、十分明るいし楽しい

上のような自分の意見を400字の作文に書くわけです。次のような文章構成で書きます。

「はじめ」2行・・・問題と結論を書く
「なか1」7行・・・一つ目の理由を書く
「なか2」7行・・・二つ目の理由を書く
「まとめ」2行・・・二つの理由をまとめる
「むすび」2行・・・再度結論を書く

1時間ですべて書くわけではありません。金曜日の学習は、「なか1」の部分、つまり「一つ目の理由を7行書く」ことを目標としました。理由を7行書くことは、5年生の子供たちにとって簡単なことではありません。一文程度は書けても、その後が続かないのです。理由を詳しく書く方法を知らないからです。
どうすれば理由を詳しく書くことができるのか。まずは、それを学習することにします。子供たちに次の二つの例文を示しました。

<さゆりさんの作文>
 子供にお小遣いは必要だろうか。私は必要ないと考える。理由は二つある。
 一つ目は,お金を無駄遣いしなくなるということだ。もし,お小遣いがあったら,無駄遣いしてしまうだろう。しかし,お小遣いがなければそのようなことはできない。例えば,欲しいマンガやお菓子などがあっても,勝手に買ってしまうことはなくなる。つまり,無駄遣いしないですむのだ。

<たかしさんの作文>
 子供にお小遣いは必要だろうか。ぼくは必要だと考える。理由は次の二つだ。
 第一に,子供にも欲しいものがあるということだ。

さゆりさんの作文とたかしさんの作文、どちらの文章が説得力がありますか。

全員が「さゆりさんだ」と答えます。なぜ、そう思うのかを問うと、順さんと洋介さんから次の答えが返ってきました。
・さゆりさんは「例えば」と例を書いている(順)。
・さゆりさんの方が長く書いている(洋介)。

そうだね。実は、さゆりさんの作文には四つ秘密があるのです。一つは、順さんが見つけてくれたように「例えば」と例を書いているということです。あと三つあります。それは「もし」「しかし」「つまり」です。「もし」「しかし」「例えば」「つまり」で文をつなぐと、理由に説得力が出てきます。では、たかしさんの作文の続きを書き足してみましょう。

「理由」を詳しく書けるようになるために、このような学習をしてから、実際に自分の作文を書かせました。私の時間配分のミスから、書くために十分な時間を確保することができなかったのですが、子供たちは一生懸命に書いてくれました。他校の参観者からも、
「子供たちが意欲的に一生懸命書いていましたね」
「漢字や言葉を辞書を引きながら書いていて驚きました」
との感想を聞くことができました。
子供たちがどのような文章を書き上げてくれるのか。私も楽しみにしています。

※ この授業の指導案はこちら!