授業びらき(その2)

(前号より)

今、何時ですか。

みなさんは、どうお考えですか。
子供たちのノートを見て回りました。さすがに昼頃の時刻を書いている子供はいません。子供たちが書いていた時刻は朝か夕です。挙手させて人数を確認しました。
朝・・・3名
夕・・28名
夕方だと考えている子供が圧倒的です。

なぜですか。

こう問うと、挙手は半数ほど。

「朝」か「夕」かなんて、1年生だって答えることができる。「なぜか」に答えられることが大事なんだ。それが勉強なんだよ。

私はプレッシャーをかけます。根拠をもって自分の考えを述べることができる。こんな力を十分に身に付けさせたいと考えているからです。
さて、ここからの話し合いは大いに盛り上がりました。
「私は夕方だと思います。教科書の絵を見ると、オレンジ色だからです。」
いきなり絵を根拠にもってきました。国語の学習ですから、当然、言葉を根拠にして欲しかったのですが、ここでは「なるほど」とうなずいておきました。
わずか3名の子供しか支持していない「朝」派の子供が反論します。
「私は朝だと思います。『かがやいている』というのは朝の感じがするからです。」
「でも、夕方だって夕日で輝くと思います。」
盛り上がってきました。
「でも、『太陽が山をはなれた』と書いてあるでしょう。山をはなれたっていうことは、太陽が昇ったということだと思います。」
理解できない子供もいたようですので、私が黒板に絵を描いて補足。

この意見で「夕」派の子供たちが揺れ始めたのが見て取れました。しかし、「夕」派も黙って引き下がりはしません。
「太陽が山の裏側にあって、沈んでいけば、夕方だって山をはなれると思います。」
黒板に絵を描いてもらいました。

「でも、雲やみんなのほおがかがやいているんだから、太陽が山の裏側にあったら変だと思います。」
圧倒的多数だった「夕」派の子供たちの何名かが「やっぱり朝かな」とつぶやいています。
時計を見ると、授業終了の時刻。しかし、子供たちは手を挙げることをやめようとしません。私が「これで打ち切り」と言っても聞かないのです。自分の意見を話したくて話したくて仕方ない。そんな表情です。びっくりしました。
この日の授業はとりあえず、ここまででうち切り、昨日続きを行いました。

「朝」か「夕」か。昨日たくさん理由を言ってもらったね。最終確認です。この詩はどちらだと考えるのがふさわしいでしょうか。

朝・・・20名
夕・・・10名

逆転です。私の解も述べました。

先生は「朝」がふさわしいと思います。理由は「朝」派の人たちが言ってくれたとおりです。それに『かがやき』っていう題だもんね。国語の教科書の扉にある詩だもんね。朝だと考える方が正しいんじゃないかな。
最後にもう一つ聞きます。
この詩を語っている人は今、嬉しい気分でしょうか。悲しい気分でしょうか。

当然、全員が「嬉しい」に挙手します。

そうだね。前に音読したときには9点で止まっていました。あと1点はそこなのです。希望に満ちた晴れやかな声で音読してみましょう。

子供たちの音読。
「よし、十点!」
こう採点してこの詩の学習を終えました。

※ 家庭訪問の日程、現在調整中です。近日中に日程表を配布いたします。よろしくお願いいたします。