判断のものさし

NO.109でちょっと触れた『判断のものさし』、昨日の道徳でゆっくり時間をとって扱いました。
授業開始と同時に、次の設問が書かれたプリントを配ります。

次のようなとき、あなたはどうしますか。

1 今日は宿題がある。夜は親戚の子が泊まりに来るので、宿題はできない。宿題をやる時間は今しかない。でも、今はどうしても見たいテレビ番組がある。どうしよう・・・。

2 休み時間が終わって、教室に戻ってみると自分の机の下に紙くずが落ちているのを見つけた。でも、自分の落としたゴミではない・・・。

3 今日の体育でやる種目は苦手だ。できればやりたくない。実は昨日からちょっと咳が出る。でも、体育を見学するほどではないし・・・。

プリントの記入欄に自分の考えを書かせました。みんな結構正直に書いています。
全員が書き終えたところで、発表です。私は子供たちの発言を黒板に書いていきます。

【設問1】
A テレビ番組は録画して、宿題をやる
B テレビを見ながら宿題をやる
C 夜、親戚の子供にやらせる
D テレビはあきらめて宿題をやる
E 宿題はやらず、テレビを見る

【設問2】
A 放っておく
B 拾って捨てる
C 誰のゴミかをみんなにきく
D こっそり他の場所に蹴る

【設問3】
A 体育をやる
B 先生に相談する
C ごまかして体育を休む

私が予想していた答えはほぼすべて出そろいました。子供たちの発言は、それぞれ一つの判断です。子供たちは自分なりの判断基準に従って、このような判断を下したわけです。その判断基準は何だったのでしょうか。
黒板に次のような図をかいて尋ねました。

今、黒板に書いたのは判断のものさしです。みんなから出た判断は、このものさしのどちらに近いでしょうね。

一つずつ読み上げながら、それぞれの判断がものさしのどのあたりに位置付くのかを子供たちに確認していきました。

人間は、「辛い」「苦しい」「面倒くさい」ことは嫌です。だから「楽で」「楽しい」方を選んでしまいがちです。でも、この一本のものさしだけで自分の行動を判断してしまうのは高学年として寂しいですね。

このように言って、黒板の図にもう一本のものさしをかき加え、二本のものさしによって区切られたそれぞれの領域を便宜上、ABCDと名付けました。

Aは楽しい上にためになる、これは最高ですね。Bは面倒で苦しいけれどもためになる。Cは楽だけれども害になる。Dは辛い上に害になる、最悪です。さっきのみんなの判断はABCDのどれに当たるのかをもう一度考えてみましょう。

黒板に書かれた子供たちの考えがABCDのどの領域に入る判断なのかを再度考えさせたわけです。こうすることによって、例えば「楽だから」と選んでいた判断が実は「害になる」といったことが明らかになっていきます。

プリントの裏を四等分して、ABCDと書きます。今までの自分を振り返って、自分がしてきたABCDの行動をそれぞれ箇条書きにしてごらんなさい。どれがいちばん多くなるかな。

子供たちが書いたものをいくつか挙げてみましょう。

【A】
・家族のために料理をした
・委員会の仕事
【B】
・きちんと宿題をやった
・家のお手伝いをした
・マラソンをがんばった
・委員会の仕事
【C】
・本当は読んでいないのに音読カードに色をぬった
・家族の迷惑を考えず、大きな音でテレビを見た
・夜更かしをした
・自学をさぼった
・ゲームをやりすぎた
・ポイ捨てをした
・カラオケで自分ばっかり歌った。
・授業中に私語をした
【D】
・友達とけんかをした
・うそをついた

子供たちの判断にA,Bが増え、C,Dが減ることを願っています。