講演会

昨日、午後から学級担任6名で講演会に参加してきました。新津第二小学校がチャレンジ21の一環として企画した講演会です。新津第二小学校は今年度2回ほど当校に英語の授業を参観に来ており、そのつながりから講演会の案内をもらったのです。
講師は東京学芸大学名誉教授の伊藤嘉一先生。演題は『小学校英語活動の基本と課題』です。小学校英語を積極的に推進し、全国各地の小学校を指導されてきている伊藤先生からどのようなお話が聞けるのかと、私は興味津々で参加しておりました。

伊藤先生がまずお話になったのは、「小学校英語の必要性」についてでした。およそ次のような話でした(メモと記憶をたよりに私がまとめた文章ですので正確ではありません)。

全国の小学校で実践されている総合学習をみると、そのほとんどが地域密着型の学習です。私はそれだけで本当にいいのかという疑問をもっているのです。英語の学習をしないということは、子供たちの可能性を奪っていることになるからです。
これからの時代に英語は不可欠。インターネット上の情報はその9割方が英語であるし、企業がグローバル化する中で、社内の公用語が英語になっている企業さえあります。
世界では、お互いに母国語で話ができない外国人同士は英語を使ってコミュニケーションをするのです。英語が世界の共通語だからです。今回のテロ事件で注目されているイスラムの子供でさえ英語を話します。

このような話を聞きながら、私は夏休み中に参加したある研修会での講師の話を思い出しました。この講師は「企業における英語の必要性」を話されたのですが、その内容は次のようなものでした。

・入社の基準にTOEIC(英語能力を測る試験)の点数を設定している企業が急増してきている。
・部課長以上への昇進もTOEICの点数が条件となっている(日立の場合は800点)。
・インターネット上の情報はそのほとんどが英語であり、企画書を書くために情報を集めようとするとどうしても英語が必要になってくる。英語ができるかできないかで企画書のレベルが全然違う。

世の中は想像を絶するスピードで英語を必要し始めているということでしょう。
伊藤先生は、次のようにもおっしゃっていました。

小学校英語では、英語嫌いの子供を作らないことが大切だと言われていますが、そんなことは無理であって不可能です。どんな授業をしても英語嫌いになる子供は必ず出ます。それよりも、英語の必要性を子供たちに教えることが大切なのです。好き嫌いは嗜好の問題ですから、どうにもなりません。それよりは、これからの時代を生きていくには英語が必要なのだということをもっともっと子供たちに教えていくべきです。

実は、私もこの意見に賛成です。もちろん、できるだけ英語嫌いの子供を作らないような授業をしていくことは大切なことであり、指導していく私たちは心しておくべきことです。しかし、英語嫌いの子供たちをゼロにするということは不可能なことです。世の中に全ての人に好まれる料理があるでしょうか。全ての人に好まれるテレビ番組があるでしょうか。どんな人気料理、どんな人気番組であっても必ず嫌いな人はいるものです。

中国や韓国ではすでに教科として小学校に英語がとりいれられています。日本はアジア諸国の中でも圧倒的に立ち遅れています。伊藤先生はこの点についても触れられ、

まだ、決まっているわけではありませんが、うまくいけば5年後、遅くても10年後には日本でも英語が小学校の教科となるでしょう。

ともおっしゃっていました。
栄小では、それに先んじて小学校英語に取り組み始めているわけです。英語によるコミュニケーション能力はこれからの時代を生きていく子供たちに必要な基礎学力だと考えているからです。
ただ、伊藤先生は、現在行われている多くの小学校英語の授業に対し、次のような批判をされました。

ゲームが目的となってしまっている授業が多い。ゲームはあくまでも英会話能力を育てるための手段である。はきちがえてはいけない。

「楽しかった」だけで終わるのではなく、「こんな英語が使えるようになった」というような英語の授業を目指していきたいと思っています。