山へ(その2)

4連休前の5月2日、「全校縦割り登山」の作文を書いてもらいました。『森へ』の学習で学んだ描写文の書き方が、子供たちの作文の中にも生きているでしょうか。

頂上までの旅
慎司
聞こえてきたのは、鳥の鳴き声でした。ウグイスが鳴いています。辺りを見回しても姿が見えません。ホーホケキョ。ウグイスはぼくが近づいてくるのをじっと見ていたのです。山が日差しを受けています。
「おーい。」
一つ目の休憩ポイントで、呼んでいます。そう、ここは角田山登山の後ろの方だったのです。
角田山の地面はしっとりぬれていました。一歩一歩険しい道のりを歩いていると、たくさんの木々が長い棒のように生えていました。石がごろごろ落ちていました。
一つ目の休憩ポイントにつきました。緑の色を楽しみながら、少し麦茶を飲みました。すると、水の音が聞こえます。何なんだろうと思って近づきました。おどろいたことに、これは山の自然水だったのです。すごいと思いました。
休憩が終わると、15班を並ばせて、再び出発しました。道のりはせまく、足のふみ場も石にとられていました。下を見ると、木々しか見えませんでした。足がガクガクふるえました。
「まだつかないのかなぁ。」
一年生が汗をかきながらいいました。
「もうちょっとだ。がんばって。」
と班長のぼくが気合いの言葉を言いました。ぼくはつかれてきたけど、弱音を吐きませんでした。
「つかれたー。」
と言わないようにしました。
二つ目の休憩ポイントにつくと、また、麦茶を少し飲みました。鳥の鳴き声がはげましの言葉のように聞こえました。最後の力をふりしぼって歩きました。
ついに、頂上に着きました。15班の写真を撮って、やっと弁当を食べることができました。つかれた後の弁当は格別においしかったです。

もう一度行ったら
結花
前日、雨が降り、すべりやすい地面。その地面からは、木の根やつるがたくさんのびていました。私はその根を足場にし、少しずつ降りていきます。
急斜面のところにはロープが垂れ下がっていました。私はロープをつたい、やっと半分ほどまで降り、少し休むことにしました。
いすに座り、お茶を飲んでいると、少し明るくなってきます。私はまた歩き始めます。
しばらく歩いていると、不思議なものを発見しました。その不思議なものは、上の木についていたようで、上から落ちてきました。ふと、地面をのぞきこんでみると、なんてことでしょう。青虫が動いているではありませんか。私は気持ちが悪くなり、その場を逃げ出しました。
またしばらくすると、何の声か。鳥の声でしょうか。何かの歌声のようなものがかすかに聞こえてきます。私は辺りを見回しましたが何も見あたりません。少し歩き、後ろを振り返ると、なんと○○さんが小さな声で鼻歌を歌っていたのです。そう、何かの鳥だと思っていたのは、○○さんの歌声だったのです。私はがっかりしながらも、また歩き続けました。
そんなことをしている間に、もう頂上は見えなくなり、ふもとが見えてきました。ふもとの方ではたくさんの人たちが待っていました。
麓に着いてからも油断はできません。たくさんの虫たちが待っていたのです。私はまた逃げ回りました。
少し落ち着くと、バスのところへ行きました。バスに乗り、いすに座ると、さっきまでのことはうそのように遊んだり騒いだりしています。
木や山は生きている。私はそう思ったのでした。