百人一首

百人一首。今日まで、何百年にも渡って生き抜いてきた日本の代表的な遊びです。これほどの長い間、人々の間に受け継がれてきた遊びはそう多くはありません。百人一首は、それだけの強さをもった遊びだということです。これからも伝えられていくであろう日本の伝統文化です。

私が初めて百人一首で遊んだのは、やはり小学生の時でした。低学年の頃は、ご多分に漏れず「坊主めくり」で遊んでいたように記憶しています。そして、初めて「下の句が書かれた札を取る」というカルタ遊びを体験したのは、おそらく中学年以降だっただろうと思います。正月に母親の実家に遊びに行った折、従兄弟たちとカルタ遊びを楽しんでいました。
母が高校時代に作ったという「百人一首暗記カード」もそのころ見せられた覚えがあります。リングで括られた色褪せたカードでした。毎年のように遊びながら、私が覚えた歌はわずか二首ほどだったと思います。
「百首なんて覚えられるわけない!」
百首という圧倒的な数の前に、私の意欲は萎えてしまったのだと思います。
しかし、「けふ」は「きょう」と読むのだなど、旧仮名遣いの読み方程度は百人一首の遊びの中で自然に覚えてしまっていました。

さて、昨日子供たちに渡した百人一首は次の二つの点で、通常の札と異なっています。

1 百首の札が20首ずつ五色に分けられている。
2 取り札の裏に上の句が印刷されている。

教室で百人一首を楽しもうとするとき、この二つが大きな威力を発揮します。
百首を一度に並べると・・・。かつての私のように、覚えようという意欲が萎えてしまいます。しかし、20首程度であれば、子供たちの意欲は喚起されます。しかも、1試合を短時間で終わらせることができます。百首ですと、30分はかかってしまいますが、20首であれば、ゆっくりやっても5分あれば1試合は終わります。
取り札の裏に上の句が印刷されているということも大きなポイントです。「読み手が次の歌に移る前ならば札の裏を見てもよい」というルールを導入することにより、試合の最中に歌を覚えることができるからです。
昨日の参観でご覧いただいて、おわかりかと思います。初めて百人一首を体験する子供たちであっても、上の句を読んだ段階で次々に札を取れるようになるのです。中には、前にも家で楽しんだことがあるという子供が数名おりましたが、ほとんどの子供たちが初体験。しかし、初体験の子供たちも熱中していました。

子供たちが熱中するための仕掛けがもう一つあります。それは、ランキング制を導入することです。A組、B組・・・等とランクを定めておき、A組の敗者がB組に落ち、B組の勝者がA組に上がるというシステムを作るわけです。サッカーのJ1、J2という考え方と似ています。プロ将棋などではこのようなシステムが導入されています。ただ、昨日は初めてでしたので、現在のランキングは暫定的なものですが。

昨日の授業後、
「ようし、家に帰って覚えてこよう」
と札を持ち帰った子供も何名かいたようです。休日に、ご家族でも楽しんでみませんか?

※ 上は、昨晩書いた文章ですが、今朝、新聞を読んでいたら、朝日新聞に下の記事が掲載されていました。偶然ですが、実にタイムリーですので、紹介いたします。