巣立ちの時

2003年3月17日 屋上で朱鷺メッセをバックに記念撮影

巣立ちの時が来た。
今日を限りに、CANVAS学級のすべての者はこの教室を去る。
3年間を共に過ごしてきた。再び、この教室で32名と日々を共にすることはない。
毎日座っていた椅子。ノートを広げた机。落書きでいっぱいにした黒板。考えをぶつけ合った討論。けんかして涙がこぼれたあの日。教室中が笑いに包まれたあの時。そして、怒鳴られて立ちすくんだあの場面・・・。
再び、君たちを叱ることはない。

「こんぺいとう」というお菓子を知っているだろう。球に突起がついたあの甘いお菓子だ。
君たちは、こんぺいとうのような集団だった。こんぺいとうに突起がなかったらどうか。ただの丸いお菓子だ。実につまらない。では、こんぺいとうに球がなかったらどうか。これも困る。突起だけがバラバラに残るだけだ。突起と球がセットにならなければ、こんぺいとうというお菓子にはならない。
君たちはどうであったか。一人一人がこんぺいとうの突起のように個性をもち、自分の存在を示していた。そして、全体が一つの球のようにしっかりとまとまり、見事な学級集団をつくりあげていた。まさに、こんぺいとう学級だった。君たちを誇りに思う。

君たちは中学校へと羽ばたいていく。希望と期待で胸がいっぱいのはずだ。しかし、人生は長い。これから先、落ち込むことだってあるだろう。壁が立ちはだかり、前に進めないと感じることもあるにちがいない。
こんな言葉がある。

その人に乗り越えられない壁は、その人の前には現れない。

つまり、目の前に現れた壁は、必ず乗り越えられるのだ。跳べる壁なら跳べばよい。跳べなければ歯を食いしばってよじ登れ。時には、正面からぶつかって壁を壊すのもいいだろう。壁の向こうに成長した自分がいるはずだ。

美咲 青山 朝妻 優馬 五十嵐 浦部 菜々子 加治 伊織 丈祥 祐輔 茜 刈屋 悠矢 隼人 あゆみ しおり 純平 友美 ひろみ 玉川 萌 沙紀 郁哉 昌美 野水 間瀬 慎司 貴未 結花 真菜 杏澪

32名の子供たちよ。前を向いて歩いていけ。過ぎ去った過去など忘れてしまうほどの輝く未来をつくっていけ。

2003年3月20日
ここにCANVAS学級のすべてを終わる。
卒業おめでとう。

保護者の皆様。力及ばざるところはお許しください。至らぬ担任への全面的なご支援とご協力、心から感謝しております。ありがとうございました。そして、ご卒業おめでとうございます。
本日、確かに大切な大切なお子様をお返しいたします。

担任 渋谷 徹