学級びらき(その3)

土曜日は1時間、そして月曜日も1時間。子供たちとの時間はそれだけでした。しかも、配布物や連絡事項も数多くあり、十分に子供たちと話ができたとは言えません。
しかし、昨日から給食開始、通常時程です。しかも火曜日、6限まであります。たっぷりと時間がとれました。(ただ、子供たちも私も少々疲れましたが・・・)

1時間目。少々時間をとって、子供たちへの願いを話しました。

たっぷりと威厳を込めて告げました。
「大切なお話をします。きちんと座りなさい。」
子供たちの間に緊張が走ります。中学年らしいキリリとした表情をしています。
私は、黒板に『人間』『コンピュータ』と書きました。

人間とコンピュータの大きな違いは何だと思いますか。
それはね、二つあるんです。
一つ目は、コンピュータは決して間違わないけれど、人間は間違うことができるということです。1+1は?とコンピュータに尋ねて3と答えることは絶対にありません。必ず2と答えます。ところが人間は間違うことがあります。でもね、人間は間違うから成長できるんです。間違った分だけ成長できるんです。
自分は一年生の時よりも賢くなったと思う人は手を挙げてごらん。みんなの手が挙がったね。全員が一年生の時よりも賢くなったというわけだ。栄小学校のコンピュータ室には21台のコンピュータがあります。みんなが入学する前からあります。でも、そのコンピュータは学校に来たときからちっとも賢くなっていません。ずっと同じなんです。「間違う」ということはとっても大切なことなんだよ。だから、「間違うのが嫌だ」なんて思う子はコンピュータと一緒です。人間なんだから、いっぱい間違えてください。そしていっぱい成長してください。
二つ目は、人間は考えることができるということです。コンピュータは考えることができません。人間に命令されたことしかできないんです。人間は考えることができるから新しいものを生み出すことができます。そして成長できるんです。だから、いっぱい頭を使って、いっぱい考えてくださいね。

子供たちは真剣な表情で聞いています。さらに話を続けました。黒板に『動物』と書きます。

次のお話をします。人間と他の動物との違いは何だと思いますか。(黒板に『弱肉強食』と書きます。)ちょっと難しい言葉ですね。『じゃくにくきょうしょく』と読みます。弱い者の肉を強い者が食べるという意味です。動物の世界は弱肉強食の世界なんです。例えば、強いライオンは、弱い鹿の肉を食べます。おなかの空いたライオンの前に鹿がいたら、ライオンは食べちゃうんです。かわいそうだななんて思いません。
でもね、人間は違います。人間は弱い者を思いやることができます。強い者が弱い者をいたわることができるんです。これが人間と他の動物の大きな違いです。だから、人を思いやる心がない人、例えば友達をいじめたりするような子は、他の動物と一緒です。このクラスにはそんな子はいませんね。みんな立派な人間です。思いやりの心を大切にしましょう。

この時間、私は子供たちに三つの願いを話しました。
『いっぱい間違えて、いっぱい成長してほしい。』
『いっぱい考えて、いっぱい成長してほしい。』
『人を思いやる心を大切にしてほしい。』

一生懸命に話を聞いてくれた1時間目でした。そして、2時間目の国語の時間、私の願い通り子供たちはいっぱい間違えてくれました。