森に生きる

国語で『森に生きる』という文章を学習しています。文章とともに、写真が豊富に使われている教材文です。
「読む」学習の基本は、やはり「音読」です。学習の最初に教科書の題の横に○を十個書かせ、次のように説明しました。

3年生では、学習のはじめに必ずこのように○を十個書きます。そして、一度通して音読したら、○を一つ塗りつぶします。学校で読んだものも、家で読んだものも両方数えて結構です。その学習が終わるまでに十個の○を全部塗り終えるようにがんばりましょう。

この教材の学習を始めて3時間ですが、昨日子供たちの教科書をのぞいてみると、ほとんどの子供の教科書には塗りつぶされた○が並んでいました。中には十個では足りず、隣りに書き足している子もいました。意欲十分です。

さて、この教材文では、学習の中心を「写真と文章を対応させること」におきました。文章を正確に読んでいないと、写真と文章とを正しく対応させることはできないのです。
まず、13ある形式段落に通し番号を、写真には「ア」から「ス」までの記号をアイウエオ順につけさせました。
さて、子供たちはどのような学習を展開したのでしょうか。一昨日の授業場面から紹介します。

ア〜スはどの段落の写真ですか。ノートに書きなさい。

この問いかけで子供たちはノート作業を始めます。全員が作業を終えたところで、検討に入りました。
ア〜ウの写真については、全員の意見が一致しました。何の問題もなく解決です。ところが、エの写真に対応する段落の検討が問題でした。Bだとする子供と、Cだとする子供が半々に割れたのです。意見が割れる。しかも人数が半々。これはおもしろい学習が成立する条件として理想的です。
B段落とC段落の文章をお読みください。

Bフクロウは木のうろにすみ、春になると、うろのそこにたまごをうむ。母さん鳥がやさしくだいてあたため、父さん鳥はえさを運ぶ。
Cひと月もすると、ひながかえる。なんだかたよりないかっこうで、声も弱々しい。父さん鳥のえさ運びがいそがしくなる。つばさを広げ、羽音も立てずにとび回り、聞き耳を立てる。見つけたえものは、にがすことがない。

子供たちの発言です。
「エの写真を見てください。母さん鳥がひなを抱いています。Bには『母さん鳥がやさしくだいてあたため、父さん鳥はえさを運ぶ。』と書いてあります。だからB段落だと思います。」
この意見は、Bを主張する子供たちから大きな支持を得ました。どうだ、参ったかという表情をしています。
しかし、C派も黙ってはいません。
「エの写真をよく見てください。写真を見ると、左側にひながいます。Cの始めに『ひと月もすると、ひながかえる。』と書いてあります。ひながかえったのはCだから、エはCの写真です。Bの時はまだひなはかえっていません。」
B派も揺れ始めましたが、さらに反論してきます。
「でも、エは母さん鳥の写真でしょう。Cには母さん鳥は出てきません。」

B派に私が問います。

Bで母さん鳥がやさしくだいてあたためているのは何ですか。

全員が「たまご」だと言います。しかし、エの写真で母さん鳥がだいているのは「たまご」ではなく「ひな」なのです。
さらに問います。

Bの最後に『父さん鳥はえさを運ぶ』と書いてありますね。父さん鳥は誰にえさを運ぶのですか。

「ひな」と答える子供もいましたが、ひなではありません。たまごをあたためる母さん鳥にえさを運ぶのです。たまごがかえるのはCです。C派が言うように、Bの時にはまだたまごなのです。たまごにえさを運ぶわけがありません。
Bの子供も納得しました。エはCの写真です。

間違えたみなさん。勉強したおかげで正しい答えが分かりました。間違えたから、賢くなれました。今日、学校へ来て良かったね。休んじゃったら、本当の答えが分からなかったもんね。

こう言って授業を終えました。子供たちが真剣に頭を使った楽しい学習でした。

月曜日は、学習参観、愛育会総会、そして学年懇談会です。ご多忙とは思いますが、是非おいでください。お待ちしております。