再録 学級懇談会(その5)

e 時間の二乗に比例するものは?
これはテレビを見る時間と、それが及ぼす悪影響のことです。次のように断言している人もいます。

@ 忘れものが多い子は、テレビ視聴時間も長い。
A テレビを長く見ることは害があり、その害は見た時間の二乗に比例する。
一日に一時間 1×1=1(マイナス1)
一日に二時間 2×2=4(マイナス4)
一日に三時間 3×3=9(マイナス9)
B 小学生でテレビを見る限度は、一日に1.5時間ぐらいまでである。

かなり厳しい数値ですよね。しかも、これは15年ほど前に書かれた本からの引用です。現在であれば、スーパーファミコン、プレイステーションなどのコンピュータゲームの時間も入れなければならないかもしれません。子供たちが見たらびっくりするでしょうね。子供たちにこの話をすると、「テレビが見られなくなる」という危機感から、この通信がお家の方へ渡らない可能性がありますので(?)、子供たちへは後日話をする予定です(???)
ところで、「テレビの害」って具体的にどのようなものなのでしょうか。それがはっきりしていないことには、「テレビを見過ぎるな」と子供たちに言っても説得力がありません。

『見える学力、見えない学力』(岸本裕史著 大月書店)を開くと、1章を割いてその害が解説されています。とてもすべてを引用することはできませんが、以下、要約して紹介します。

〈テレビ十悪〉
@ 情緒障害
テレビに子守りをさせておくと、言語発達の面で障害を起こします。乳児は人の言葉とテレビの音が区別できないため、親の語りかけすらも無意味な騒音に聞こえるようになるのです。自閉症の誘因だという説すらあります。
A 放射線の害
毎日3時間ずつ、30年間テレビによる放射線を浴びると、再生不良性貧血症や白血病になる可能性が高まるという研究結果もあります。
B 視力の低下と背筋力の低下
視力の低下については改めて書くまでもないでしょう。背筋力の低下についてです。多くの場合、テレビはリラックスした姿勢で見ます。そのような姿勢を長時間続けている結果でしょう。最近の子供は背筋力が低下していることが指摘されています。背筋力の低下は椅子に座って同じ姿勢を保つことを困難にします。また、側彎症の原因でもあります。
C テレビ中毒症
テレビやゲームは魅力的です。人を引き付けます。次第にテレビがないと生活できないという状態になります。日に2時間見ている子は軽い中毒症状であり、4時間見ている子は、重症のテレビ病患者です。
D 人格がゆがむ
「長時間のテレビの視聴は大脳に致命的な損傷を与え、その結果、衝動的、刹那的に残酷なことを平然とやってのける人格に変質させられる。」これはオーストラリアにある大学の研究結果です。
E 犯罪に対して鈍感
マンガ、アニメーション、ドラマの中に描かれる残酷な場面、犯罪場面は知らず知らずのうちに、犯罪や非行に対して鈍感な人間を生み出していきます。
F 考える力を失う
テレビは映像文化であり、イメージ文化です。基本的には言語の媒介を必要としない文化です。長時間のテレビ視聴は言語能力の発達を阻害し、その結果、抽象的思考能力にブレーキをかけています。
G 生活の乱れ
家庭学習や読書の習慣がつかず、だらだらした生活習慣を生み出してしまいます。
H 創造性が枯渇
受け身の文化に接してばかりいては、考えを深めることができません。ちょうど、エレベータばかりに乗って足を衰えさせてしまうのと同様、創造性を後退させてしまいます。
I 他の必要な時間を奪う
外で遊んだり、家の手伝いをしたり、読書をしたり、家族とふれ合ったりという、子供の心身発達のために不可欠な時間そのものが奪われてしまいます。

ここまで言うか・・・とも思いますが、確かに頷いてしまう部分も多くあります。鵜呑みにする必要はありませんが、子供たちとテレビとの関係について一考するきっかけにしてはいかがでしょうか。