問題に正対して答える

ここ最近の二つの国語のテストについてです。
一つ目は『ヤモリをつかまえた』という作文単元のテストです。二つ目は説明文『ありの行列』のテストです。結論から言います。かなり低い平均点でした。一方は70点を割っているほどです。問題が難しかったのでしょうか。いいえ、違います。では、子供たちが分からなかったのでしょうか。いいえ、これも違います。
では、何が原因だったのでしょうか。答えは明らかなのです。

問題に正対して答えていない。

これです。
テストの問題文というのは、実は二つの部分に分けて考えなければなりません。

@ 何を尋ねられているのか。
A どのように答えろと指示されているのか。

問題文から上の二つを正確に読み取らないと、必然的に誤答してしまうのです。
具体的に述べましょう。次の問題があります。

お姉さんがヤモリをどのようにしてつかまえたと書いていますか。書きぬきましょう。

この問題文、一文目が@にあたり、二文目がAに当たります。子供たちの多くは、Aの指示に正対していなかったのです。指示は『書き抜きなさい』とあります。したがって、本文にあるとおり、書き抜かなければなりません。句読点一つ違っていてもそれは誤答です。
正答は次です。

「左手にせんめんき、右手にはえたたきをもって、ヤモリをせんめんきの中に入れるようにしてつかまえました。」

子供たちの誤答例を紹介しましょう。

A「ヤモリをせんめんきの中に入れるようにしてつかまえた。」
B「せんめんきとはえたたきですくった。」

Aは敬体で書かれている本文を常体に直して答えてしまっています。Bは自分勝手に表現を変えてしまっています。Aの答えを書いた子供も、Bの答えを書いた子供も『何を尋ねられているのか』は分かっているのです。しかし、『どのように答えろと指示されているのか』を読み取れていません。

二つ目の例です。『ありの行列』のテストに次の問題がありました。

「この研究」から何を知ることができましたか。

正答は次です。

ありの行列のできるわけ

誤答の多くは次のようになっていました。

ありの行列ができること

「ありの行列のできるわけ」と「ありの行列ができること」では意味が違います。前者は研究しなければ分かりませんが、後者は幼稚園の子供でも見るだけで分かります。

小さなことだとお思いでしょうか。そうではありません。大切なことなのです。4月の懇談会の折、伸びる子供の条件として「ていねいさ」を挙げました。問題に正対した解答を書けるかどうか。実は「ていねいさ」を見る大きな指標となるのです。