道子の話・正人の話(その3)

子供たちを前に集め、絵本を見せながら読み聞かせました。
読んだだけで胸が詰まるお話です。子供たちも真剣に耳を傾け、食い入るように絵本に見入っていました。

読み終えた後で、黒板に簡単な絵を描き、こんな話をしました。

かわいそうなお話だね。
これはね。人間の脳みその絵です。人間の脳みそっていうのはね、こんなふうに三つの部分に分かれているんです。
黄色でかいた部分。これはねヘビの脳とも言います。ヘビの脳みそにもこの部分はあります。食べたり、眠ったり、生きるためにどうしても必要な命令を出す部分です。
赤でかいた部分。これはね、犬猫の脳です。心の部分です。ヘビには心はないけれど、犬や猫には心があるんだよ。
白でかいた部分。これはね、人間にしかない脳です。考える脳です。お話をしたり、考えたりするために必要な部分です。
ちょっと、お尋ねしてみますね。
「いじめ」っていうのはね、実は脳みそに対する攻撃なんです。では、「いじめ」は黄色い脳、赤い脳、白い脳、どの部分を攻撃すると思いますか。
(子供たちはほとんどが「犬猫の脳」に挙手しました。
正解はね。黄色い脳です。生きるのにいちばん大切な脳を攻撃しちゃうんです。
今読んだ『わたしのいもうと』の絵本の中で、いもうとは死んじゃったね。かわいそうだね。何で死んじゃったのか。それはね、生きるために大事な黄色い脳を攻撃されちゃったからです。だからものも食べられなくなり、口も利けなくなり、そしてとうとう命がなくなっちゃったんです。
だからね、もし「いじめ」にあったら絶対にがまんなんかしてちゃいけないよ。「正人みたいにたたきかえすのがいいんだ」とは言わないけれど、先生に相談したり、お家の人に相談したりするんだよ。誰かに相談するっていうのは決して恥ずかしいことじゃない。「いじめ」と戦う大事な方法なんだよ。

こんなお話をした後、
今「いじめ」について思っていることや考えていることを書きましょう。

こう言って授業を終えました。