NO.84

ごんは、大人か子供か。

これが、前の時間に課題として残ったことでした。

授業の最初に子供たちの考えを再度確認すると、「大人8名」「子供13名」でした。前の時間はほぼ半々でしたので、多少変化があります。家で考えた結果、変わったのでしょう。
(7年ほど前に担任していたクラスで『ごんぎつね』を授業したときには子供たち全員が「ごんは子供だ」と考えていましたので、この子供たちに反応はちょっと意外。)
それぞれに理由を発表してもらったところ、次のような意見が発表されました。

【大人である】8名
・P.54に『わしがいたずらをして〜』と書いてある。子供が『わし』なんて言わない。
・ごんはいたずらのおわびに、栗や松茸を置いていったが、子供はそんなことはしない。
【子供である】13名
・P44に『ひとりぼっちの小ぎつねで』と書いてある。
・大人はいたずらなんかしない。

ここで、Bくんがこんな意見を言ってくれました。
「『小ぎつね』だから、子供だって言うけれど、小さいきつねっていう意味だから、子供とは限らないと思う。子供なら『子ぎつね』と書いてあるはずだと思う。」
これは、すばらしい考えです(多分誰も気づかないだろうなぁと予想していたのですが、失礼しました)。

『ごんぎつね』の作者は新見南吉ですね。3年生の時に、みんなに新見南吉の絵本を読んでやったんだけど覚えているかな。図工で絵も描いたよね。そう、『てぶくろを買いに』です。あのお話にもきつねが出てきたよね。あのお話に出てくるのは間違いなく子供のきつねです。新見さんは『小ぎつね』と書いているか『子ぎつね』と書いているか、調べてみよう。

図書館から本をもってきて、確認しました。すると・・・。
『子ぎつね』
と表現されていました。

これによって、ごんは大人と決定づけることはできませんが、少なくとも子供と決めることもできません。ただ、1場面のごんは相当な悪であることは確かです。
多くの子供たちは、ごんについて

ちょっぴりいたずら好きな子供のきつね

というイメージをもってしまいがちです。最後の場面が悲劇的であるが故に子供たちはごんに同情し、一層そう読みたくなってしまうのです。しかし、それは正しい読みではありません。書かれていることを正確に読み、正しいイメージをもたなければならない。それが国語の勉強なのです。

4年生は初めて木版画に挑戦します。版画は「下絵」「彫り」「刷り」という三つのステップを経てできあがりますが、今はまだ下絵の段階です。しかし、三つの制作過程の中で最も重要なのは「下絵」です。ある先生は次のようにまで言います。
「版画作品は下絵の出来、不出来によって決まる。練り上げられた下絵は80%の目標達成と言ってさしつかえない。」
納得のいくまで描き直しながら、まずは下絵の完成を目指しています。