NO.96

体を守る仕組み

『体を守る仕組み』という説明文の学習を始めています。風邪、インフルエンザが流行しているこの時期、タイムリーな説明文です。
この学習の最も大きなねらいは次です。

文章構成を把握しながら読む

教科書にも「文章の組み立てに気をつけて」と明記されています。
通常、文章とはいくつかの段落が集まって成り立っています。それぞれの段落がお互いにどのような関係になって文章をつくっているのかを見極めながら読もうというのがこの学習のねらいなのです。
では、文章構成を理解できるとどのような利点があるのでしょう。粗く言って、次の二つです。

・文章全体の内容がすっきりと理解できる。
・自分で文章を書くときに文章構成を意識して書くようになる。

子供たちに文章構成を考えさせるために、こう問うことがあります。

この文章はいくつのまとまりに分けられるでしょう。

しかし、たいていの場合、この問いは失敗に終わります。どのような観点によって分けるかによって分け方は多様になってしまうからです。すっきり理解できるどころか、話し合いを続けるうちに子供たちの頭は混乱してしまいます。
では、どうするのか。文章を分けさせる前に、観点を示してしまうのです。
今回は、次のように問いました。

「体を守る仕組み」について説明しているのはどこからどこまでですか。形式段落の番号をノートに書きなさい。

子供たちの考えは四つに分かれました。
・4〜11・・・3名
・5〜10・・・2名
・5〜11・・13名
・5〜12・・・2名

まずは「体を守る仕組み」について説明している最初の段落から考えてみましょう。4からだと考えている人が3名、残りの人は5からだと考えています。どちらなのですか。

「ぼくは4からだと思います。4段落目の最後に『わたしたちの体には、自分で自分を守るための仕組みがあるのです』と書いてあるからです。」
「それは違うと思います。4段落目は『仕組みがある』といっているだけで、どんな仕組みがあるのかを書いているのは5段落目からです。」

全員納得。

では「体を守る仕組み」について書いてある最後の段落はどこでしょうね。みんなの考えを見ると、少なくとも10段落目には書いてあることは確かですね。11段落目はどうですか。

「白血球のことについて書いてあるから、11段落目もそうだと思います。」
10までだと言っていた子供も納得。

では、12はどうですか。

「12段落目には『わたしたちの体では、たえず自分を守るための仕組みが働き続けています』と書いてあります。だから、12段落目もそうだと思います。」
「それに反論します。12段落目はまとめているだけで、仕組みの説明ではないと思います。だから11までです。」
この意見で12までだと言っていた子供もかなり納得したのですが、まだこだわっている子供もいます。

12段落目までだと考えている人は立ちなさい。あなた方にお尋ねします。12段落目にはどんな仕組みについて書いてあるのですか。

「書いてありません。」
これで解決。「体を守る仕組み」について具体的に説明している段落は5〜12なのです。すると、次のような文章構成が浮き彫りになります。

1〜4・・・はじめ(序論)
5〜11・・なか(本論)
12・・・・まとめ(結論)

もっとあっさりここまで行く予定だったのですが、45分かかってしまいました。最後にこう問うて授業を終えました。

「なか」に、仕組みはいくつ書いてありますか。次の時間に聞きます。