熟語作文

次の言葉の意味を漢字辞典で調べましょう。また、その中から一つを選んで、その言葉を使った短文を作りましょう。

過程 美徳 序幕 精密 批評
黄金 新居 中腹 銭湯 直接
記述 特製 構図 展開 提供

<例>
過程・・・結果より過程が大事だ。

上は、国語の教科書に示されている課題です。漢字辞典や国語辞典を引けば、当然上の熟語の意味を知ることはできます。また、辞書には例文も示されているはずです。辞書を引く手間はありますが、それほど難しい課題ではありません。
そこで、子供たちにはさらに高度な課題を課すことにしました。

これらの熟語を全て使って、一つの文章を作りなさい。フィクションで構いません。

文脈を考えながら、それぞれの熟語の使い方を考えなければなりません。
さて、次ができあがった熟語作文です。

澄佳
序幕(プロローグ)
「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りします」
楓は、パチッとテレビのスイッチを切った。そして、ふとんに入って眠りについた。
夢の中で楓は、この間、近所に建てられた新居の前にいた。親友の亜紀が、
「あの家に直接触ると、その人は神隠しにあうんだって」
と話していた。でも、楓はそんなのはウソだろうと思っていた。あの家を見ても何ともなかったし、こわいとも思わなかった。それに、今は夢の中。そんなことは起こるはずがないと思って、楓は触ろうとした。が、手がふるえる。思い切って、家にちょっとだけ触ってみた。そのとたん、楓は黄金の光に包まれた。楓はこわくなり、さけんだ。
というところで、目が覚めた。でも、そこは家ではなく、銭湯だった。どうやら、湯につかりながら眠ってしまったらしい。もう誰もいない。みんなあがってしまったらしい。
(夢の中で夢を見るなんて、めずらしいな)
と楓は思った。
楓は服を着ると、家に向かった。
この後、大変なことが起こることなど、誰も知るはずがなかった。

萌香は本を閉じた。
(この後、どんな展開になるんだろう)
と思った。そのとき、母さんが、
「萌〜、下におりていらっしゃあい」
とさけんだ。萌香は、
「はーい。今行くー」
と言い、下におりていった。
下で、母さんはおやつの準備をして待っていた。
「今日は、母さんの特製ジュースよ」
(言わなくても分かるのに)
と萌香は思ったが、口に出しては言わなかった。母さんは、紅茶を飲みながらこう言った。
「やっぱり、結果より過程が大切よねぇ」
「なにが?」
「フフフ」
母さんは、笑ったまま答えてくれない。
萌香は、ジュースを飲み干すと父さんの部屋に入ってみた。部屋には精密な機械がたくさんたなにならんでいた。父さんが友達から借りてきたものだ。父さんはカメラマンだ。今日は、
「構図を考えてくる」
と朝早くに飛び出していった。今ごろ、山の中腹で休息でもしているのだろう。
「欲しい人はあげる、買いたい人には売る」
というのが父さんのモットーだが、萌香はそれが父さんの美徳のような気がする。
母さんは、萌香のおやつが終わると、父さんの批評が記述(もちろん父さんのこと)されている雑誌を読み始めた。

かなりの大作を書き上げてくれました。続きはどうなるんだろう・・・。思わず、気になってしまいます。澄佳さんは、なぜこれだけの文章を書くことができたのでしょうか。答えは一つ。彼女の圧倒的な読書量です。国語の力を高めるための近道はありません。多量に読み、多量に書く。これに尽きます。