出会いの序章(第2日目)

朝、7時40分頃から教室で待っていました。
7時50分。来ました来ました。ぞろぞろと3人が教室に入ってきます。
「おはよう!」と声をかけると、「おはよう」とちょっぴり恥ずかしそうな返事が返ってきます。
昨日、登校した後のランドセルの扱いについては指導しておいたのですが、もちろん、もう一度教えてやらねばなりません。
「先生、ランドセルどうするんだったっけ?」
昨日話があったことだけは覚えているようです。
こう指示を出しました。

まず、ランドセルに入っているものを全部出してごらん。

3人の子が、ランドセルをからにしたのを確認した後、次の指示を出しました。

出したものを全部机の引き出しの中にしまいましょう。

3人とも上手にしまうことができました。続いて指示を出します。

ランドセルの中に黄色い帽子とランドセルの帽子(ランドセルカバー)を入れてごらん。

後はロッカーにランドセルとしまうのですが、これは指示しないでもできました。昨日一回やっていたからでしょう。
1年生には、このように一つずつ指示を出し、確認していかないとダメなのです。
「ランドセルのものを全部引き出しに入れて、帽子とカバーをランドセルの中にしまいましょう。」
この指示では1年生は動けません。
最後に、体操着袋を廊下の雨具かけにかけてくるように言いました。これで、一通り終わりです。(指導しているうちに、どんどんと子供たちが登校してきますので、同様の指示を出して片付けさせました。)
早く終わった子供が、後から来た子に片付け方を優しく教えてあげている微笑ましい様子も見られました。
ここまでで15分ほどでしょうか。次回からはもっと早くできるようになるはずです。
さて、こうしていると、
「先生、R子ちゃんが玄関で泣いているよ」
と教えてくれる子がいます。慌てて行ってみると、なるほど小さな体に大きなランドセルを背負ったまま、玄関の所でべそをかいています。きっと心細かったのでしょう。何しろ初めて一人で学校に来るのです。どうしていいのか分からないのです。いとおしくなりました。
「R子ちゃん、大丈夫だよ。先生と一緒に行こうね」
こう声をかけて下駄箱まで連れて行きました。
教室へ行って、片付けを始めたところで、やっと泣きやみましたので、
「もう大丈夫だよね。泣かないよね」
と言うと、小さな頭でコクンとうなずきました。

実は、私は迷っていたのです。
「朝、子供たちを教室で待つべきか、玄関で待つべきか」
もってきた物の片付けもありますので、結局教室で待つことにしたのですが・・・。玄関で待っていた方が良かったのかもしれません。
こうして、朝の慌ただしい30分が過ぎていきました。

〜次号へ〜

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