いろいろいるね

 さて、国語の時間です。 

 いろいろいるね。(一匹の鯉の絵) 

 上のように黒板に書き、 

 どこか変ですね。どこが変ですか。 

と聞いてみました。
 子供たちは、
「『いろいろ』と書いてあるのに、一匹しかいない」
と言います。
 そこで、「ではたくさん書けばいいのですね」と言って、鯉を8匹ほど描き加えました。

 これで変じゃないでしょう? 

と尋ねると、半数の子が「まだ変だ」と言います。
「なんで?今度はたくさんかいたよ。いいじゃない?」
と挑発。勇起くんが怒ったように、
「だって、いろいろというんだから、種類がいろいろなくてはダメでしょう。みんな同じ鯉だから変だよ」
と反論してきました。もっと、いろいろな鯉をかけというのです。
 まさか、「種類」などと言う難しい言葉で反論されるとは思いませんでした。大したものです。
 そこで、今度は次のように言いました。 

 じゃあ、文を直してごらん。

「いっぴきいるね」
「いろいろしんだ」
「たくさんたべられた」
と名答、迷答が返ってきました。
 ここまで学習したところで、教科書を開かせました。教科書には、
『いろいろ いるね。 あひる にわとり』
という文が書かれています。絵には、鯉、あひる、にわとり、はとが描かれています。鯉は2匹しかいません。

 教科書は変ですね。鯉は2匹しかいないのに、『いろいろ いるね』って書いてあるよ。

 こう言うと、半数の子供が
「うん、先生の言うとおり変だ」
と言います。
 ここで反論も出されます。
「変じゃないよ。だって、鯉だけじゃなくて、にわとりもあひるもはともいるよ。」
 『いろいろ』ということばのもつ意味範囲について討論したのです。子供たちは、同じものだけがたくさんあっても『いろいろ いるね』とは言わないということを理解してくれたようです。
 最後に全員で音読練習をして学習を終えました。どの子も上手に読んでいました。

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