太郎くん

一昨日の図工の時間です。下のような九つ切りの画用紙を使って学習しました。頭と手と足だけが印刷されているのです。つまり、線をつないで絵を完成させるわけです。線を描くときには始点と終点を意識しながら描くことが大切になります。始点と終点を意識しながら線が描けるようになることをねらって今回のような学習をしたのです。
さて、実際の学習場面の様子はこんな感じでした。
画用紙を配った後、次のような話をしました。

この人の名前は太郎君です。太郎君は、太っています。でも、とても力持ちです。
今日は相撲大会です。行司の先生が、名前を呼びました。
「に〜し、太郎君、太郎君」
「ひが〜し、つよしくん、つよしく
ん」
太郎君はもう勝ったような気持ちです。のっしのっしと土俵に上がってきました。

子供達は、にこにこ顔で聞いていますが、早く描きたくて描きたくてしかたない様子です。しかし、それを抑えるように少し指示を加えました。

みんな、かたつむりの線って覚えていますか。(1学期の始めに教室にはってあったへびの絵を描かせたときに学習してありました。)かたつむりが歩くようにゆっくりとした線で描くのです。途中で離しちゃダメだよ。線をつなぎ終わるまでは離さないで描くんだよ。
頭、手、足、どこから描き始めてもいいですよ。では描き始めて下さい。

ここで、質問が出ました。
「先生、太郎君は裸ですか?」
答えました。
「裸です。でも、ふんどしは着けています。」
さあ、子供達は描き始めました。様子を見て回ると全員が首の所から描き始めています。(今度は、わざと「足から描き始めなさい」という指示を出して描かせてみると面白いかもしれませんね。どこから描き始めるのかというのは、結構大切な事なのです。まるで絵が違ってしまうほどです。)

約10分後、全員が描き終えました。作品を見ると、かなり苦労した様子が見られます。顔からいきなり手が生えている子。胴体がない子。様々です。でも、かたつむりの線で描こうという意識だけは線から感じとれました。
これまで、お人形さんや怪獣ばかりを描いてきた子供達。人間のつくりを意識しながら描くなどということは到底無理なことです。しかし、少しずつ気づかせていかなければなりません。
前の席に座っていた聡美さんに前に出てモデルになってもらい、こんなことを話しました。

聡美さんを良く見てください。顔から手が生えていますか?生えていませんね。首があって、肩があって、肩から手が出ているのです。
聡美さんの手や足はどこも同じ太さですか?違いますね。太いところもあるし、細いところもあります。2回目は今先生がお話したことに注意しながら描いてみましょう。

2枚目が完成した後、「1回目と2回目とどっちが上手ですか。」と尋ねてみました。ほとんど全員が、「2回目」と答えてくれました。
下の作品をご覧下さい(略)。光君の作品ですが1回目と2回目の違いが良くお分かりいただけると思います。

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