大きなかぶ(その5)

4時間目の続きです。
今度はこう尋ねました。

「大きな、大きなかぶになれ。」
どちらの「大きな」を大きく読んだらいいですか。

「あまい」の読み方を学習したからでしょうか、次のような結果でした。
「最初の大きなを大きく読む」・・・・4名
「後の大きなを大きく読む」・・・・25名
これも、どちらの読み方も認めたうえで「先生なら後の方を大きく読む」ということを伝えました。そして、それぞれの読み方で、読んでもらいました。

さて、実はここからがメインなのです。

おじいさんは、なぜ同じ言葉を2度も言ったのでしょう。「〜だから。」とズバリとノートに書きなさい。

こう尋ねました。子供たちは「難しい」というような顔をしています。3分ほど時間を与え、ノートに書かせました。
(この程度のノート作業は鍛えれば30秒から1分以内にできることです。ただ、今の段階では3分は必要なようです。)
全員のノートを見てまわったところ、何も書けない子が2名、他の子はなかなかおもしろい考えを書いていました。
発表してもらった意見は次の通りです。
「一生懸命にお願いしているから。」(敢くん)
「すごくあまいかぶになってほしいから。」(勇起くん)
「すごく大きくなってほしいから。」(香さん)
「あまく、あまく、大きな、大きなかぶになってほしかったから。」
(あやこさん)
ほとんどの子供は、おじいさんの願いについて読み取っているようですが、ちょっと答えにくい問題だったようです。
そこで黒板に、

(1)あまいかぶ
(2)あまい、あまいかぶ

と書き、尋ねました。

みんなは、どちらのかぶを食べたいですか。

全員が(2)の方に手を挙げました。「なぜ?」と聞くと、
「あまい、あまいかぶの方があまいから」
という答えです。
同じように、

(1)大きなかぶ
(2)大きな、大きなかぶ

と書き、

みんなは、どっちのかぶがほしいですか。

と尋ねました。もちろん全員が(2)です。
おじいさんのかぶへの願いがわかったところで、もう1回その部分を読んでもらいました。
最初とは比べ物にならないくらい上手に読めました。

ところで、どんなかぶができましたか。

と聞くと、
「大きな、大きなかぶ」「あまい、あまいかぶ」
という答えです。
私はわざと、

ちがいます。そんなかぶではありません。

ととぼけます。子供たちは「えっ!」というような顔です。どうも気づく様子がないようですので、
「教科書を見てごらん。そんなふうに書いてありますか。」
とヒントを出しました。
今度はみんなわかったようです。
「あまそうな、げんきのいい、とてつもなく大きなかぶができました。」
最高の読み方ができたところで、学習を終えました。

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